食品業界において、数ある商品の中から自社ブランドの商品を選んでもらうためには、ブランディングに注力することが欠かせません。
「食品におけるブランディングの成功事例を知りたい」「食品ブランディングを成功させるための戦略とは?」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、食品におけるブランディングの成功事例や重要性、食品に対する消費者行動や意識などについて解説します。
また、具体的なブランディング戦略も紹介するので、食品に関するブランディングを検討している担当者さまはぜひ参考にしてください。
食品におけるブランディングの重要性とは?
消費者の選択肢が無数にある食品ジャンルでは、他ジャンルに比べてブランディング戦略が非常に重要です。食品におけるブランディングは、消費者の購買行動やブランド価値に大きな影響を与えます。
同じような商品が多くある中で、自社商品を手に取ってもらうためには、ブランディングを通して商品の訴求力や魅力を高めるのが必須と言えます。
また、ブランディングによって競合との差別化を図ることによって、消費者は自分の好みやライフスタイルに合った商品を選びやすくなるでしょう。
食品のブランディングは、商品の魅力や訴求力を高め、消費者の購買を後押しするために有効なマーケティング手法と言えます。
食品ブランディングの成功事例3選
ここからは、食品におけるブランディングの事例を紹介します。
1. キユーピー|体験型コンテンツ

出典:マヨネーズとサラダをつくろう!「ごっこランド」|キユーピー株式会社
キユーピー株式会社では、社会体験アプリで「マヨネーズとサラダをつくろう!」という体験型コンテンツを提供しています。
具体的には、マヨネーズの作り方を学んだり、絵合わせでサラダを作ったり、楽しく遊びながら野菜やサラダに親しめる内容のゲームです。
ゲームを通じてマヨネーズの製造工程を学べることや、野菜への興味関心につながることで、認知拡大やブランドイメージの向上につながっています。
また、これまで野菜嫌いだったお子様がゲームで遊んだことで、野菜を食べるようになったとの声も上がっているそうです。
2. ナッシュ株式会社|アンバサダープログラム

出典:ナッシュアンバサダープログラム
ナッシュ株式会社が運営する食材宅配サービス「nosh」では、ナッシュアンバサダープログラムを展開しています。(※2024年5月時点で新規募集は停止中)
本プログラムは、友達や知り合いにnoshの商品やサービスを紹介することで、1名紹介するたびに現金3,000円がプレゼントされるというものです。
また、プログラム開始直後の対象期間では、サービス提供開始を記念して現金10,000円をプレゼントするというキャンペーンも行われていました。
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3. 株式会社湖池屋|X(Twitter)キャンペーン
株式会社湖池屋の公式Xでは、「ピュアポテト ブランド芋くらべ」シリーズの発売を記念して、X上で完結する診断キャンペーンを実施しました。
対象ツイートから診断に参加し、結果をシェアすると抽選で20名にピュアポテトの詰め合わせが当たるという内容です。

参照:あなたはどのタイプ?#ピュアポテト診断キャンペーン|OWNLY導入事例
質問に答えるとおすすめのピュアポテトが表示されるという診断で、商品の認知度向上や理解促進、販売促進などにつながっています。
数種類のピュアポテトの魅力を発信しつつ、ユーザー投稿を促すことで、ブランドに関する投稿(UGC)を効果的に増加させた事例です。
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食品に対する消費者行動・意識の変化
近年、食品に対する消費者行動や意識は変化しています。こうした変化について知ることで、自社のブランディングに役立つヒントが得られるかもしれません。
ここでは、それぞれの変化について解説します。
健康意識
近年、消費者の健康意識が高まっており、多くの人々が健康に配慮するため、食品の選び方に気を使うようになりました。
たとえば、添加物が少ない自然な食品や、オーガニック食品を選ぶ人が増えています。また、低カロリーや低糖質、有機食品も人気です。
こうした健康志向の高まりにより、食品メーカーも健康に配慮した商品の開発に力を入れています。
これらの需要に応えた食品を開発し、ブランド化する必要があります。
SDGs
持続可能な開発目標(SDGs)の普及により、消費者の食品に対する意識も変化しています。
SDGs(Sustainable Development Goals)は、世界の持続可能な発展と改善を促進するための17の具体的な目標から成り立っています。
2015年に国際連合で採択された国際的な取り組みで、2030年までの達成が目指されています。
たとえば、包装材の削減や再利用可能なパッケージを選んで資源の無駄を削減したり、世界中の飢餓を撲滅したりといった取り組みが挙げられます。
こうしたSDGsの影響によって、環境負荷を低減し、社会に貢献するブランドを支持する消費者も増加傾向にあります。
フードロス削減
食べ物の無駄を無くすフードロスの削減も、近年大きな関心を集めています。
食品の無駄な廃棄を減らし、持続可能な食品供給システムの構築を目指す取り組みで、フードロス削減が環境保護や経済的な節約につながると認知されています。
たとえば、食べきれる分だけを購入する、消費期限切れの食品を上手に使うといったことに取り組んでいる消費者も多いです。
企業では、フードロスを減らすために、消費期限を延ばしたり、人工知能で発注量を調整したりするといった取り組みが行われています。
食品ブランディングの具体的な戦略
商品ブランディングには、以下のような戦略が挙げられます。
- 商品・サービス本体
- ロゴやパッケージデザイン
- キャッチコピー
- 認知拡大
- 成り立ち・ストーリー
ここでは、それぞれの手法について解説します。
商品・サービス本体
食品のブランディングにおいて重要なのは、食品自体の品質や機能的価値を高め、市場において競合他社と勝負できるよう差別化することです。
商品・サービス本体に重きを置いたブランディングでは、下記2つの価値について着目し、ブランド化を行いましょう。
機能的価値:商品自体の使い勝手や性能などの機能性を高める
情緒的価値:商品を利用した際のユーザー体験を高める、商品を所有していることをステータスと感じてもらう
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製造の原料や素材、製法から機能や価格面まで、消費者のニーズと企業が提供したいものが合致しているかを検討し、必要に応じて改善しましょう。
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パッケージデザインやロゴ
ロゴやパッケージは消費者の記憶に残りやすいため、商品やブランドの象徴となります。
効果的なパッケージデザインは、消費者の目に留まりやすく、機能や特徴を理解して手に取ってもらい、購入の動機付けとなるためです。
商品の強みや独自性が分かりやすく表現されているものや、消費者にインパクトを与えて想起性を高めるようなデザインは、高い効果が期待できるでしょう。
ターゲットとなる消費者に共感してもらえるか、企業のイメージや価値観に即しているか、商品の機能やらしさを考慮しているかを押さえることが大切です。
キャッチコピー
キャッチコピーは、商品の象徴やブランドのメッセージをひとことで表して、商品を宣伝する手法です。
簡潔で印象に残るキャッチコピーは、消費者が商品に興味を抱くきっかけとなるでしょう。キャッチコピーは記憶に残りやすく、商品の特徴を一言で表せるような言葉が効果的です。
「商品のイメージが良い」「一度は聞いたことがある」のように、消費者が無意識のうちに選びたくなるようなキャッチコピーを設定しましょう。
ストーリー・成り立ち
商品を開発したきっかけや目的、商品を提供することへの意義や価値などを発信し、成り立ちやストーリーを示すことも効果的です。
消費者が共感・納得してもらえる商品のストーリーを発信することで、競合との差別化を図ったり、ファンを獲得するきっかけにもなるでしょう。
ストーリーを通じてブランドの信頼性や魅力を伝えることで、消費者がブランドに共感し、顧客ロイヤリティ向上を図れます。
プロモーション
商品そのものの機能性やデザインを充実させることも重要ですが、商品の認知を広げることも必要不可欠です。ターゲットが利用するさまざまなメディアを通じて、商品の存在を広めて価値を伝えましょう。
広告は企業からの一方的なアクションとなるため、商品をリリースした初期段階で展開することが重要です。
SNSやコンテンツは、ユーザーによる口コミや拡散が期待できるので、中長期的なスパンで取り組むといいでしょう。
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SNSを使った食品ブランディングならOWNLYがおすすめ
ブランディングを実施することで、多くのユーザーにブランドの魅力や価値を伝えることができ、競合他社との差別化につながります。
また、丁寧かつ迅速なコミュニケーションを通じて、ユーザーとの関係性が深まり、ブランドロイヤリティの向上を図れます。
もし自社の商品ブランディングでSNSを活用したいとお考えの方は、ぜひSNSマーケティングツール「OWNLY」までご相談ください。
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