IP(知的財産)マーケティングは、人気のキャラクターや作品、タレントを活用することで、ブランド認知度向上や商品販売促進につながる効果的な手法です。
IPマーケテイングの成果を最大化するには、ブランド戦略に沿ったIPを活用し、プロモーション戦略を練る必要があります。
「IPマーケティングとは何か知りたい」「IPマーケティングのメリットや成功のコツは?」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、IPマーケティングの概要や種類、メリット・デメリット、成功させるコツなどを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
IPマーケティングとは?
IPマーケティングは、キャラクターやブランドなどの知的財産(IP)を活用し、商品やサービスの価値を高め、消費者の興味や関心を引き付けるマーケティング手法です。
特にエンタメ業界では、アニメ、ゲーム、マンガのキャラクターが多く使われています。
ファンが抱く「好き」「推し」のような感情を商品・サービスに結び付けることで、認知度向上や顧客ロイヤリティを築く効果があります。
また、IPを活用することで、競合との差別化やファン層の拡大も可能です。例えば、人気キャラクターとのコラボ商品や限定イベントが典型的な事例といえるでしょう。
IPマーケティングを通じてユーザーの購買意欲を刺激すれば、企業にとっては新たな収益源となります。
IPマーケティングの種類
IPマーケティングは、主に下記の2種類があります。
ここでは、それぞれの種類について解説します。
自社IP
自社IPは、自社が所有する知的財産(キャラクター、ロゴ、商品名など)を指し、独自のブランドイメージや世界観を活かしたマーケティングが行えます。
他社にライセンス料を支払う必要がないため、コストを抑えつつ長期的にブランディングを築ける点が大きなメリットです。
例えば、ディズニーのミッキーマウスやナイキのスウッシュロゴなどが自社IPの成功例です。
自社IPのマーケティング戦略によって、企業独自のファン層やコミュニティを形成すれば、よりブランド価値を向上させられるでしょう。
他社IP
他社IPは、他の企業が所有する知的財産をライセンス契約で使用する形です。
企業は既存の人気キャラクターやブランドの影響力を借りて消費者にアピールできます。特に、ファン層の多いIPを活用することで高い集客効果が期待できるでしょう。
例えば、飲料メーカーが人気アニメキャラクターをパッケージに採用するケースなどが典型です。
他社IPを利用することで、新たな顧客層へのリーチやブランド認知度向上が狙えるメリットがあります。
一方で、ライセンス料や利用条件などの制約が生じる点には注意が必要です。
IPマーケティングが注目される理由
IPマーケティングが注目される理由の一つは、アニメやゲームなどのキャラクターや作品と結びつけることで、ファンの熱意をビジネスに活かしやすい点にあります。
日本ではアニメや漫画などのカルチャーが日常に根付いています。
特に「推し活」が広がる今、ユーザーは自分の好きなIP(知的財産)を生活の一部として応援することが一般的です。
そのため、IPマーケティングは、自然と消費者に信頼感や親しみやすさを感じさせやすいといえます。
新たなマーケティング戦略を練るうえで、比較的手間をかけずに効率的な集客が期待できるといえるでしょう。
既存のIPファン層に直接アプローチできるため、効果的なマーケティング手法として多くの企業に取り入れられています。
IPマーケティングとインフルエンサーマーケティングの違い
インフルエンサーマーケティングは広義ではIPマーケティングの一種とされ、インフルエンサー自身が一つのブランド(IP)として認識されています。
インフルエンサーは特定の分野で信頼できる情報を発信し、フォロワーやファン層に影響を与えます。しかし、その専門性ゆえに、リーチできる範囲が限られ、ニッチな層へのアプローチになりがちです。
一方、アニメキャラクターや人気タレントなどのIPを使えば、幅広い潜在層への認知度向上が期待でき、マス層にも広く浸透させることが可能です。
多くの人々に商品やサービスを知ってもらいたい場合、認知度の高いタレントなどのIPを活用するのが効果的です。
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IPマーケティングのメリット4つ
IPマーケティングのメリットには、以下が挙げられます。
- IPの既存ファンにリーチできる
- 広告効果の改善につながる
- ブランディング効果が向上する
- メディアやSNSで取り上げられやすい
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
1. IPの既存ファンにリーチできる
IPマーケティングでは、人気キャラクターや作品の既存ファン層にアプローチできます。
既にファンが多いIPを利用することで、既存のファン層が新しい商品やサービスにも関心を持ちやすくなり、認知拡大や売上向上が期待できます。
特にアニメやゲームのIPなど、強力なファンダムを持つIPでは、影響力が大きいため、効果的なリーチが可能です。
2. 広告効果の改善につながる
IPマーケティングは、広告効果の改善につながりやすい点もメリットです。
IPを活用することで、広告クリエイティブの視認性が高まったり、消費者からの記憶に残りやすくなったりするでしょう。
また、馴染みのあるIPを広告に取り入れることで、消費者が関心を寄せやすくなり、通常の広告に比べて効果が向上しやすいといえます。
IPに関連するストーリーやキャラクターを活用すれば、広告の内容に感情移入しやすくなり、より強いインパクトを残せるようになります。
結果として、CVRやCPAなどの数値改善にもつながるといえるでしょう。
3. ブランディング効果が向上する
IPマーケティングによって、ブランドイメージが向上する点もメリットです。
知名度が高いIPと組み合わせることで、商品やサービスに対する好感度が上がり、ブランドに対する信頼感も強まります。
IPの価値観やイメージと自社ブランドが合致していれば、ブランドアイデンティティが明確になり、より強い印象を与えられるでしょう。
IPマーケティングは、「IPを起用できる企業」として信頼感を生みやすく、信頼性や顧客ロイヤリティの向上などにつながります。
4. メディアやSNSで取り上げられやすい
IPを活用することで話題性が生まれやすく、メディアやSNSでの拡散が期待できます。
人気のIPは既に多くの人々に支持されているため、キャンペーンやコラボがニュースとして取り上げられやすくなります。
そのため、SNS上でユーザーが自発的に拡散したりと、自然な形で多くの人々にリーチできる機会が増えるでしょう。
また、IPの権利を保有する企業側にとっても、公式アカウントやプレスリリースなどで告知すれば、多様なプラットフォームで情報発信がおこなえます。
IPマーケティングのデメリット・注意点
IPマーケティングを実施する上で、以下の注意点に気をつけましょう。
- IPのイメージを壊さないよう注意する
- IPの炎上により風評被害が及ぶケースがある
ここでは、それぞれの注意点について解説します。
IPのイメージを壊さないよう注意する
IPマーケティングにおいて最も重要なことは、IPの世界観やキャラクターのイメージを損なわないことです。
IPはファンにとって特別な存在であり、世界観を壊してしまうとファンからの反発を招く可能性があります。
また、IPの世界観とは異なる設定やストーリーで展開することで、ファンから「原作を尊重していない」と批判されることもあるでしょう。
例えば、高級感のあるブランドイメージを持つIPを、低価格帯の商品に展開することで、ブランドイメージが低下してしまいます。
IPマーケティングを行う際には、ターゲット層の属性や、IPに対する愛着の深さを十分に理解し、期待に応えるようなコンテンツを提供することが大切です。
IPの炎上により風評被害が及ぶケースがある
IPを題材にしたプロモーションは、多くの注目を集める一方で、炎上するリスクもあります。
たとえば、IPそのものが不適切発言を行ったり不祥事を行い炎上したりすると、IPを起用した企業側にも責任を問われるケースも。
一度炎上してしまうと、企業のブランドイメージは大きく損なわれ、広告の停止や売上減少、不買運動など、深刻な影響が出る可能性があります。
また、IPの権利侵害や、ファンの間で解釈が分かれるような表現も、炎上を引き起こす要因となります。
炎上を防ぐためには、プロモーション内容を事前に複数人で検証し、問題がないか確認することが重要です。
IPマーケティングを成功させるコツ
IPマーケティングを成功させるには、ブランドイメージにマッチしたIPを活用することが大切です。
例えば、高級感のあるブランドが、可愛らしいキャラクターのIPとコラボレーションを行うと、ブランドイメージが薄れてしまう可能性があります。
一方で、アウトドアブランドが、自然をテーマにしたIPとコラボレーションすれば、ブランドイメージの強化につながるでしょう。
IPの世界観が、自社のブランドイメージと整合性があるか、細部まで検討するのがおすすめです。
まとめ
IPマーケティングは、人気キャラクターやタレントなどのIPを活用した効果的なマーケティング手法のことを指します。
IPを有効活用すれば、リーチ拡大や広告効果の改善、ブランディングなど中長期的な成果アップを図れるでしょう。
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