ゲーミフィケーションは、ゲームの要素をゲーム以外の分野に応用することで、教育やマーケティング、健康などさまざまな分野で応用されています。
「そもそもゲーミフィケーションアプリとは?」「ゲーミフィケーションを活用したアプリを開発したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ゲーミフィケーションのメリット・デメリットや、アプリの開発事例、開発のポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
ゲーミフィケーションとは?
ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素をゲーム以外の分野に応用する手法を指します。
ゲーム要素を取り入れることで、楽しさやモチベーションを高め、ユーザーの参加を促進したり、行動を促せるのがメリットです。
教育、マーケティング、フィットネスアプリ、職場での社員のモチベーション向上などに使われることが多く、ポイントやバッジ、ランキング、レベルアップなどが挙げられます。
ユーザーが楽しみながら目標達成に向けて取り組む環境を作ることで、結果としてプロモーション効果の向上や顧客のロイヤリティ向上などを実現できるでしょう。
ゲーミフィケーションのメリット
ゲーミフィケーションの要素を取り入れることで、ユーザーのモチベーションを高められるメリットがあります。
たとえば、ランキングやリーダーボードを活用して競争心を刺激すれば、より多くの参加や口コミを生み出し、ブランド認知度向上につなげられるでしょう。
また、アプリを提供する場合は、ユーザーに毎日の目標達成で報酬を与えたり、レベルアップ要素を組み込むことで、アプリを使い続けるモチベーションが保たれます。
ゲーミフィケーションは、最終的な目的やゴールを設定できるので、最初に定めた目標を達成しやすい点もメリットです。
ゲーミフィケーションのデメリット
ゲーミフィケーションで設定した課題やクエストが難しく、クリアできないレベルに設定すると、モチベーションを維持できません。
ルールが複雑すぎたり、報酬を獲得するまでのプロセスが面倒だと感じられると、ユーザーは参加を避けるようになってしまいます。
一時的な報酬によってユーザーの関心を高める一方、キャンペーン終了後に興味が薄れて長期的な関係性構築が困難になるケースもあるでしょう。
そのため、段階的な報酬システムや連続ログインなどを導入するなど、長期的なインセンティブ設計を行うことが有効です。
また、ユーザーがルールや報酬獲得の流れを簡単に理解できるよう、わかりやすいチュートリアルやガイドを用意することもおすすめです。
ゲーミフィケーションアプリの開発事例4選
ここからは、ゲーミフィケーションアプリの開発事例について紹介します。
1. Duolingo|学習系アプリ
Duolingoは、語学学習を楽しく、継続しやすくするためにゲーミフィケーションを活用したアプリです。
ユーザーはクイズに正解するたびにポイントや経験値(XP)を獲得し、レベルアップしていきます。
間違いが少なければ「ライフ」を維持でき、連続して学習することで「連続記録(ストリーク)」が表示されます。
そのため、ユーザーはゲームを進めるような感覚で学習に取り組むことができ、自然と学習習慣が身に付きやすくなるのがポイントです。
また、ランキング機能や友達と進捗を比較できる要素もあり、学習のモチベーションを高める工夫がされています。
2. レベルアップTo do!|タスク管理アプリ
レベルアップTo do!は、日常のタスク管理をRPGゲーム風に楽しく行えるアプリです。ユーザーがタスクを完了するごとにキャラクターのレベルが上がり、報酬が得られる仕組みが導入されています。
また、ゲームのようにキャラクターを育てたり、アイテムを収集する要素も含まれています。
ユーザーは、ただタスクを消化するだけでなく、ゲームのように楽しみながら効率的に自分の目標を達成できます。
3. Nike Run Club|運動系アプリ
Nike Run Clubは、ランニングやウォーキング習慣をゲームのように継続させるための運動系アプリです。
ユーザーは、ランニングの距離や時間に応じてバッジやトロフィーを獲得でき、自己ベストを更新するたびに達成感を得られる仕組みとなっています。
また、リーダーボード機能を通じて友達や他のランナーと自分の成果を比較したり、チャレンジ機能を利用して特定の目標に挑戦することも可能です。
ランニングをゲーム感覚で楽しめるだけでなく、健康維持や運動習慣の定着にもつながります。
4. Forest|スマホ中毒防止アプリ
Forestは、スマートフォンの使用時間を制限し、生産性や集中力を高めるためにゲーミフィケーションを活用したユニークなアプリです。
ユーザーがスマホを一定時間使わずに集中すると、アプリ内で仮想の木が成長します。逆にスマホを触ってしまうと木は枯れてしまいます。
さらに、アプリを通じて実際に植林活動に貢献する機能もあり、社会貢献に結びつくことでユーザーの満足感を高められます。
ゲーミフィケーションを取り入れたアプリ開発のポイント
ゲーミフィケーションを取り入れたアプリを開発する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 目的を明確にする
- クエストを設定する
- 報酬を設定する
- ユーザー同士の交流を促す
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
1. 目的を明確に設定する
ゲーミフィケーションを取り入れたアプリを設計する際は、まずは目的を明確にしましょう。
何のためにゲーミフィケーションを導入するのか、ユーザーにどんな行動を促したいのかをはっきりさせる必要があります。
目的には、主に以下のようなものが挙げられます。
- 商品の購買促進
- 問い合わせや資料請求
- SNSに商品・サービスを投稿してもらう
- SNSのフォロワーを増やす
これらの目的を達成するためには、どのようなゲーム要素を取り入れる必要があるかを検討します。
2. クエストを設定する
目的を明確にした後は、ユーザーが目的の行動を起こすまでの方法を検討します。ゲームに置き換えるとクエストを指し、タスクやミッションを設定する工程です。
たとえば、目的に「SNSへの投稿シェア」を設定しているのであれば、「SNSをフォローする」「SNSにハッシュタグをつけて投稿する」がクエストの一例となります。
クエストを設定する際は、初めから難易度を高くしすぎないように注意しましょう。
徐々に難易度が高いものへと段階的に設定することで、ユーザーが達成感を得られやすくなります。
3. 報酬を設定する
次に、ユーザーに与える報酬を決定しましょう。
クエストをクリアすると報酬がもらえる仕組みを設定することで、ユーザーの参加モチベーションを高めることができます。
報酬には、以下の3つの種類が挙げられます。
マネタリーリワード
マネタリーリワードは、金銭的な報酬や割引、クーポンなどが該当します。
例えば、オンラインショップのアプリでは購入後にポイントが付与され、割引に使える仕組みが挙げられます。
マネタリーリワードは長期的ではなく、一時的・即時的に行動を促したい場合に効果的です。
インナーリワード
インナーリワードは、内面的な満足感や達成感を与える報酬です。
例えば、「新しいスキルを習得した」「レベルアップした」など、自己成長を感じられる称号やトロフィーなどが該当します。
学習アプリや自己啓発アプリでは、達成感を与えるクエストとインナーリワードが重要な役割を果たします。
ソーシャルリワード
ソーシャルリワードは、他者からの評価や硝酸を得られる報酬です。
例えば、ランキングに名前が載る、バッジを獲得して他のユーザーにアピールできるなどが該当します。SNSに成果をシェアできる機能や、友達から「いいね!」をもらう仕組みも、ユーザーにソーシャルリワードを提供します。
4. ユーザー同士の交流を促す
ユーザー同士の交流を促したり、SNSと連携させたりすることで、コミュニティ活性化につながります。
また、ユーザーのレベルやスコア、称号などを可視化すれば、競争心が刺激され、モチベーションの強化を図れるでしょう。
主に、下記のような方法があります。
- 協力プレイやチーム戦
- リーダーボードやランキング
- チャットやメッセージ機能
- SNSへの口コミシェア
まとめ
ゲーミフィケーションを取り入れることで、ユーザーのモチベーションを高めたり、プロモーションの効果を向上させられるメリットがあります。
ゲーミフィケーション要素を取り入れたアプリ開発では、目的やターゲット層などを明確にしたうえで、どのようなゲーム要素を取り入れるかを十分検討しましょう。
ゲーミフィケーションのアプリを開発する際は、外部に開発を依頼するのがおすすめです。
スマートシェアは、15種類以上のキャンペーンに対応する最先端のSNSマーケティングツール「OWNLY」を開発したノウハウを有しており、システム開発やアプリ開発、ヒットIPを起用したミニゲーム、ARを活用したプロモーションの開発にも実績がございます。
受託開発に関するご相談やサービス内容についてご興味がございましたら、以下のURLよりお気軽にお問い合わせください。