近年はSNSを利用してブランディングに取り組む企業が増えています。SNSを使ったブランディングは「SNSブランディング」とも呼ばれています。
企業のSNS担当者の中には、「SNSブランディングとは具体的に何か」「成功させるコツや事例を知りたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、SNSブランディングのメリットや成功事例、成功させるコツについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
SNSブランディングとは

SNSブランディングとは、SNS上で企業のブランドの価値を高める取り組みのことです。
自社や自身の価値観やメッセージを効果的に伝え、その企業らしさを認知させることで、信頼や憧れなどのブランドロイヤリティを高めることを言います。
SNSブランディングで重視すべき要素には、コンテンツ戦略、ビジュアル、コミュニケーションスタイルなどがあります。優れたコンテンツの提供やブランドの一貫性を保つことは、フォロワーの獲得やエンゲージメントの向上につながるのです。
SNSブランディングは、他社との差別化を図り、独自のブランドを構築することで、目標の達成に貢献する戦略と言えます。
SNSブランディングに力を入れるメリット
SNSブランディングに力を入れるメリットは下記のとおりです。
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
認知拡大
SNS上で魅力的なコンテンツを発信したり情報共有することで、多くのユーザーにブランドの存在を知ってもらえます。また拡散されればリーチ範囲を広げられるため、より多くの人々にブランドが浸透します。
SNS上での活動を通じて、興味を持ったユーザーが自らアクションを起こすきっかけを提供できます。認知を広げることで、新規顧客の開拓にもつながるでしょう。
エンゲージメント向上
SNSブランディングによって顧客とのエンゲージメントを高めることができます。
コメントやいいね、シェアなどのアクションを受け取ることで、フォロワーとのコミュニケーションや相互作用が増えます。
積極的な交流によって、ユーザーはブランドとの関係性を深め、ブランドに対する好感度や信頼感が高まります。
エンゲージメントの向上はユーザーの購買意欲や口コミの発生にもつながるのです。
また、エンゲージメントが高まることで、SNSアルゴリズムによる露出も向上し、さらなるフォロワーの増加につながります。
広告費用の削減
SNS上でコンテンツを展開したり、エンゲージメントを向上させたりすることで、広告費用の削減につながります。
ユーザーが自発的にコンテンツを共有できるような仕組みをつくれば、広告に比べてコスト効率が高くなります。また、SNS広告を活用する場合でも、ターゲティング機能を利用して効果的に広告を配信できるでしょう。
ターゲットユーザーに焦点を絞り、効果的な広告キャンペーンを展開することで、無駄な広告費用を節約できます。SNSを活用したオーガニックなアプローチと広告活動の組み合わせなど、コスト効果の高いマーケティング戦略を実現しましょう。
顧客満足度の向上
SNSを通じたコミュニケーションやサポートは、顧客満足度の向上につながります。
迅速かつ適切な対応で顧客のフィードバックや問い合わせに対応することで、顧客はブランドに対して良い印象を持ちます。
さらに、顧客満足度が向上すれば、リピート購買や口コミを促進し、顧客の長期的な忠誠心を醸成します。
顧客が満足し、ブランドにポジティブな感情を抱くことで、競合他社との差別化にもなります、
SNSブランディングの成功事例
ここからは、SNSブランディングの成功事例について解説します。
ブルーボトルジャパン|Instagram
ブルーボトルコーヒーの日本公式Instagramでは、白や青を基調とした目を惹くビジュアルを多く使い、ブランドの魅力を訴求しています。
投稿では、コーヒーに関する情報や知識、コーヒーの淹れ方やラテアートの技術などが紹介されています。
またブルーボトルの起源やコーヒー豆の選定、サステナビリティへの取り組みなど、ブランドのバックストーリーも綴られています。
フォロワーに対してブランドのアイデンティティや価値を伝え、共感を生む効果が期待できるでしょう。

SHARP シャープ株式会社|Twitter
日本の電気機器メーカー「SHARP」の公式Twitterでは、新製品や最新技術に関する情報が積極的に発信されています。
フォロワーとのコミュニケーションを重視しており、Twitterを通じて積極的にユーザーとの交流を図っていることが特徴です。
また定期的にイベントやキャンペーンも実施されており、フォロワーとの関係性を深め、ブランドへの関心や拡散力を高める効果が期待できるでしょう。

しまむら|TikTok

ファストファッションブランド「しまむら」では、若者を中心としたターゲットに向けた動画コンテンツを発信していることが特徴です。
新商品や人気商品をTikTokを通じて紹介し、独自のスタイリングやコーディネートのアイデアを提案したり、ユーザーを巻き込んだ企画を展開しています。
TikTokは10~20代のユーザーが多いため、クリエイティブなコンテンツやフォロワーとのコミュニケーションを通じて、若者向けのブランディングに成功しています。

スクウェア・エニックス|YouTube

ゲーム開発および出版会社「スクウェア・エニックス」の公式YouTubeでは、新作ゲームのトレーラーやプレイ映像の公開をしています。
ゲームファンに対して最新情報を発信して興味を惹き、インタビューや舞台裏の公開によってファンとのつながりを深めています。
また、ライブ配信を通じてリアルタイムで最新情報を発表したりと、ファンとのエンゲージメントを高めていることも特徴です。
SNSブランディングを成功させるコツ
SNSブランディングを成功させるコツは下記の5つがあります。
ここからは、それぞれのコツについて解説します。
明確なコンセプトを設定する
SNSブランディングを成功させるためには、明確なコンセプトを設定することが重要です。ブランドのアイデンティティや伝えたいメッセージを明確にし、SNS運用の方向性を明確にしましょう。
コンセプトを明確にすることで、ブランドの統一性や一貫性が生まれ、フォロワーに強い印象を与えます。
たとえば、アウトドアブランドならば自然との共感や冒険心をコンセプトにし、自然の美しさやアウトドアの魅力を伝える投稿を行うといいでしょう。
コンセプトに合わせたコンテンツ戦略を展開し、目指すイメージを明確にすることで、ブランドの特徴や価値をフォロワーに伝えることができます。
投稿内容に一貫性を持たせる
SNS上で投稿する際は、ブランドイメージや価値観を反映する必要があります。一貫性のある投稿を行うことで、フォロワーがブランドの個性や魅力を認識しやすくなるでしょう。
たとえば、ライフスタイルブランドならば、健康やバランスの重要性をテーマにした投稿を一貫して行う運営方法があります。食事のアイデアやフィットネスのヒントなど、健康的なライフスタイルを促進するコンテンツを提供します。
SNSブランディングを成功させるには、一貫したテーマやトーンを持ち、ブランドメッセージを明確に伝えることが大切です。
適切なプラットフォームを選定する
SNSブランディングでは、ターゲットのニーズや好みを把握し、適切なSNSを選ぶことも重要です。
ターゲットが利用している主要なSNSを調査し、その中で最も適切なものを選びましょう。たとえば、ビジュアルコンテンツが重要な場合はInstagram、拡散力を重視したい場合はTwitterを利用します。
各SNSの特性や特徴に合わせてコンテンツを最適化し、効果的なコミュニケーションを図ることが重要です。
もし、「自社の施策に自社のマーケティングをどのプラットフォーム上で行うべきか」とお悩みの方は、ぜひ下記の資料をご参考ください。
- Twitter/Instagram/TikTok/LINEなどの様々なSNSの強みや特徴
- 各SNSの利用層の詳細
- 各SNSに最適なキャンペーン施策の詳細

キャンペーンを実施する
SNS上でのキャンペーンは、フォロワーの参加や関与を促し、ブランドの認知度やエンゲージメントを向上させるのに効果的です。
キャンペーンはSNS上での話題性を生み出し、フォロワーの拡散力を活用できる魅力的なマーケティング手法のひとつです。
たとえば、フォロワーからの投稿やシェアを募集するフォトコンテストを開催したり、特別なプレゼントを提供したりする方法があります。
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【最新】SNSキャンペーンの成功事例20選|効果や成功のポイントを解説
積極的にコミュニケーションを図る
成功するSNSブランディングには、積極的なコミュニケーションが欠かせません。
フォロワーとのコミュニケーションは、ブランドの信頼性と忠誠心を高めるために重要です。フォロワーからのコメントやメッセージに迅速かつ丁寧に対応し、コミュニケーションを通じて関係性を築きましょう。
定期的に投稿に対する反応やフィードバックを確認し、フォロワーとの交流を活発に行うことで、より深い関係を築けます。
SNSブランディングを活用してブランドの魅力を発信しよう
SNSブランディングを実施することで、多くのユーザーにブランドの魅力や価値を伝えることができ、競合他社との差別化につながります。
また丁寧かつ迅速なコミュニケーションを通じて、ユーザーとの関係性が深まり、ブランドロイヤリティの向上を図れます。
この記事で紹介した成功事例やコツを参考に、自社に適したSNSを選定しつつ、SNSブランディングへの取り組みを進めていきましょう。
