X(旧Twitter)は長年、リアルタイムで情報を収集・発信できるSNSとして多くのユーザーに支持されてきました。しかし近年、「オワコン」と言われる場面が増えています。
背景には、ユーザー離れやサービス変更による環境変化が大きく関わっています。
この記事では、Xがオワコンと呼ばれる理由や、今も活用できるポイントを整理し、代替となるSNSの特徴についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
X(旧Twitter)のユーザー層の変化と利用傾向
X(旧Twitter)は、国内で約6,600万人が利用する主要SNSの一つです。
20代の利用率は8割を超え、情報感度の高い層を中心に使われています。一方で、若年層の一部はInstagramやTikTokなど、視覚的なSNSへ移行する動きも見られます。
Xの強みは、リアルタイムでトレンドを追えることです。
ニュースや時事ネタ、業界情報をすばやくキャッチする場として、ビジネス層や情報収集を目的としたユーザーが今も多く存在します。
SNS運用では、ターゲット層の移動を捉えつつ、Xの特性をどう活かすかが重要です。
X(旧Twitter)がオワコンと呼ばれる5つの原因
ここでは、Xがオワコンと呼ばれる原因について解説します。
- API制限と有料化で企業やツールが撤退している
- タイムラインの質が低下し情報収集が困難になった
- 国内でもユーザー利用率が低い
- 新しいSNSの登場でユーザー離れが加速している
- 海外ではFacebookが主流でXの優位性が低い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
API制限と有料化で企業やツールが撤退している
X(旧Twitter)は2023年にAPIの有料化を進め、多くの外部ツールがサービス提供を停止しました。従来は無料で利用できたAPIが有料化されたことで、予約投稿や分析ツールが利用できなくなった企業も多く、SNS運用の効率化が難しくなっています。
この影響で、運用リソースが限られている企業や個人が撤退する動きが加速しています。
特に複数SNSを横断して運用する場合、ツールの利用が制限されることは大きな負担となるでしょう。
タイムラインの質が低下し情報収集が困難になった
Xでは、有料プラン加入者への優遇措置として、投稿の表示優先度が変化しています。
仕様変更によって、収益目的で運用されるアカウントが増え、インプレッション稼ぎの投稿や広告がタイムライン上に目立つようになりました。
かつてはリアルタイムで信頼できる情報が得られる場でしたが、現在はノイズが多く、情報収集に時間がかかる傾向が強まっています。
特にリサーチ目的で利用していたユーザーからは、情報の質が下がったと感じる声が増えており、利用離れにつながっています。
国内でもユーザー利用率が低い
Xは国内でも他SNSに比べて利用率が低下しています。
総務省のデータによれば、2024年時点でLINEの国内利用率は85.3%、YouTubeは79.6%、Instagramは54.7%に対し、Xは51.5%にとどまっています。
特に若年層では、InstagramやTikTokへの移行が進んでおり、Xの利用頻度が減少しています。
こうした利用率の低下は、企業のSNS施策にも影響を与えており、ターゲットユーザーにリーチできる可能性が低くなっていると判断されています。
新しいSNSの登場でユーザー離れが加速している
Meta社が提供するThreadsや、分散型SNSのBlueskyなど、新たなプラットフォームが登場し、Xのユーザー層が分散しています。
特にThreadsは、Xと同じくテキストベースでの投稿が中心であり、利用者が移行しやすい特徴を持っています。
2023年7月にリリースされて以降、急速にユーザー数を拡大し、一部のX利用者が離脱しています。
新しいSNSの登場によって、Xの不満を感じていた一部のユーザーが流れやすくなったことも一因でしょう。
海外ではFacebookが主流でXの優位性が低い
Xは日本国内で一定の支持を集めていますが、海外ではFacebookやInstagramの利用率が高く、Xの存在感は薄れつつあります。
Facebookは月間アクティブユーザー数が約30億人(2024年時点)に達しており、世界規模での影響力が圧倒的です。
特にグローバルマーケティングを重視する企業にとって、X単体での発信力は十分とは言えません。
海外市場をターゲットにする際、Xは情報拡散力やターゲットリーチの点で他SNSに劣るため、マーケティングの主軸として選ばれにくくなっています。
■関連記事
SNS集客はもう古い?成功のポイントや効果的な集客方法も解説
X(旧Twitter)はオワコンではない!今後も活用すべき理由
X(旧Twitter)はオワコンと呼ばれる一方で、運用方法によっては今も成果を出せるプラットフォームです。ここでは、SNS運用担当者が押さえておくべきXの強みを整理します。
- 情報拡散力が高くトレンド発信に強い
- 広告配信のターゲティング精度が高くROIを確保しやすい
ここでは、それぞれの理由について解説します。
情報拡散力が高くトレンド発信に強い
Xはリアルタイムで情報が拡散する力が今も健在です。
トレンド入りした投稿は数時間で数万件のリポストを獲得するケースも多く、話題性のあるキャンペーンや速報性の高い情報は広く拡散されます。
特に他SNSと比べ、テキスト中心のスピード感ある情報共有に強みがあり、ニュースや時事ネタ、イベント情報の発信には適しています。
SNS運用では、トレンドに合わせた投稿がしやすい点で、依然として価値のあるプラットフォームといえるでしょう。
広告配信のターゲティング精度が高くROIを確保しやすい
Xは広告配信機能が充実しており、年齢や性別、興味関心など細かな条件でターゲティングが可能です。
広告単価も他のSNSと比較して柔軟に設定できるため、少額から効果検証を行い、ROI(投資対効果)を高めやすい特徴があります。
特にビジネス層や趣味嗜好が明確な層に絞った配信では、高い成果が期待できます。SNS広告を検討する際、Xの広告機能も選択肢に入れておくと運用の幅が広がります。
X(旧Twitter)以外で注目される5つのSNS
SNSの選択肢が広がる中で、X以外のプラットフォームにも注目が集まっています。各SNSの特徴を理解し、目的に合わせた運用に役立てましょう。
- Instagram
- TikTok
- Threads
- Bluesky
- YouTube
ここでは、それぞれのSNSの特徴について解説します。
Instagram|写真・動画を活用したブランディングに強いSNS
Instagramは写真や動画を中心に投稿できるSNSで、視覚的なブランディングに強みがあります。
フィード投稿、ストーリーズ、リールなど複数の投稿形式があり、ユーザーの興味関心に合わせてアプローチできます。
特に20〜30代女性の利用率が高く、ライフスタイル系やファッション、美容、飲食業界のマーケティングと相性が良いといえるでしょう。
ブランドイメージの強化や、商品の世界観を伝える施策に適しており、エンゲージメント率も高いのが特徴です。
TikTok|短尺動画で認知拡大や若年層へのリーチに優れるSNS
TikTokは短尺動画を中心に展開されるSNSで、15秒から数分程度の動画で気軽に情報発信できます。
10〜20代を中心に人気が高く、音楽やトレンドを活用したコンテンツがバズりやすい仕組みになっています。
アルゴリズムによる拡散力が強く、フォロワー数に依存せず新規層へリーチできるのが大きな特徴です。若年層向けの認知拡大やブランドの第一印象を植え付けたい場合には、効果的なプラットフォームといえます。
Threads|テキストベースでエンゲージメントを高めやすいSNS
ThreadsはMeta社が2023年にリリースしたテキスト特化型SNSで、Xと同様に短文投稿が中心です。
Instagramと連携しているため、アカウント作成やフォロワー獲得がスムーズで、既存のInstagramコミュニティを活用した拡散が可能です。
トレンドに左右されず、フォロワーと双方向のやり取りがしやすい環境が整っており、コミュニティ形成やエンゲージメント向上に強みがあります。
Bluesky|分散型で先行者利益が狙える新興SNS
BlueskyはX(旧Twitter)の共同創業者ジャック・ドーシー氏が支援する分散型SNSで、アカウントや投稿データをユーザー自身が管理できる仕組みが特徴です。
中央集権的な運営ではないため、自由度が高く、プラットフォームのルールに縛られずに運用できるメリットがあります。
日本ではまだ利用者数は限定的ですが、海外のエンジニア層やリテラシーの高いユーザーが多く、先行者利益を狙いたい場合に適しています。
YouTube|長尺動画で教育・ファン育成に適したSNS
YouTubeは動画コンテンツの代表的なプラットフォームで、長尺動画を通じた深い情報提供やファン育成に強みがあります。
10分以上の動画でもユーザーの視聴時間が確保でき、ストーリー性のあるコンテンツや商品説明、ハウツー動画など、じっくり伝えたい情報に適しています。
SEO効果も高く、検索経由での流入が見込める点も魅力です。広告収益化の仕組みも整っており、動画マーケティングの基盤として活用する企業が多いSNSです。
■関連記事
【比較】6大SNSの特徴や使い分け|日本国内のユーザー数や活用事例も
以下の資料では国内のSNS利用状況や活用シーン、効果などについて解説します。もし、自社の施策に「Xって本当に使えるの?」「他のSNSを使うべき?」とお悩みの方は、以下の資料をご参照ください。
資料では以下の内容をメインに解説します。
- Twitter/Instagram/TikTok/LINEなどの様々なSNSの強みや特徴
- 各SNSの利用層の詳細
- 各SNSに最適なキャンペーン施策の詳細
自社のマーケティングをどのプラットフォーム上で行うべきかお悩みの方は是非ご参考ください。

まとめ
X(旧Twitter)は環境が大きく変わり、従来通りの運用では成果が出にくくなっています。しかし、リアルタイムで情報を拡散できる強みや、特定のターゲット層へのアプローチ力は健在です。
自社のターゲットや目的に応じて、Xを活用しつつ他SNSも組み合わせた運用が求められています。定期的にSNSごとの役割を見直し、柔軟に対応できる体制を整えましょう。