X(旧Twitter)を使用したマーケティングや集客が一般化した現在では、多くの企業が自社のアカウントを運用しています。
しかし、数ある企業アカウントの中で認知度の向上や売り上げ増加などに繋げられる効果的な運用を行うのは容易ではありません。
効果的な運用を目指していても、成果が感じられない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、実際にX(旧Twitter)をどのように活用すべきなのかを理解するために、X(旧Twitter)の企業アカウントの成功事例を踏まえて、人気アカウントの共通点や運用のコツを解説します。
X(旧Twitter)で企業アカウントを運用するメリットとは?
様々な企業がX(旧Twitter)アカウントを活用した集客やマーケティングを行っていますが、なぜ多くのSNSが存在する中X(旧Twitter)を選ぶのでしょうか。
以下では、X(旧Twitter)で企業アカウントを運用するメリットを3つに絞ってご紹介します。
メリット1.認知度の拡大
X(旧Twitter)は国内ユーザー数4500万人(2019年時点)を誇る巨大プラットフォームで、幅広い世代に利用されています。
様々な世代の多くのユーザーが利用しているX(旧Twitter)では、テレビCMや他メディアでリーチできない層の認知が取れます。
フォロワー以外のユーザーへの情報発信を可能にしているため、認知度の拡大がしやすく集客効果も期待できます。
【参考:Twitterアカウントからのツイート】
メリット2.拡散力の高さ
X(旧Twitter)には、自身の情報発信をフォロワー以外にも広めることができるリツイート機能が備わっているため、SNSの中でも拡散力に優れている媒体です。
また、企業のアカウントで商品を紹介する内容のツイートを見たフォロワーが、自身の感想コメントと共にリツイートできる引用リツイート機能もあります。
このような機能は、企業アカウントのフォロワー以外のユーザーのタイムラインに表示されるため、情報が拡散されやすいです。
メリット3.リアルな意見や要望を知れる
X(旧Twitter)は様々な情報が瞬時に広がるため、ユーザーのタイムライン上で手軽かつリアルな情報を得ることができます。
自社アカウントの投稿に対するリプライやコメントでも意見や要望が知れるため、フォロワーのニーズを把握しやすくなります。
リアルな意見や要望を取り入れた投稿を行うことで、ユーザーの目が止まりやすい情報を発信できます。
X(旧Twitter)の企業アカウント運用を成功させる方法3選
X(旧Twitter)を使ったマーケティングや集客に成功している企業アカウントは、以下の方法を取り運用を成功させているケースが多いです。
X(旧Twitter)運用の成果が感じられない方は、自社アカウントに足りない部分がないか参考にしてみましょう。
共通点1.積極的なキャンペーンの実施
X(旧Twitter)では、フォロワー参加型の企画や抽選キャンペーンなどが日々行われています。
例えば、認知拡大のためにフォローを参加条件にしたプレゼント企画や、商品やサービスの売上向上のためのX(旧Twitter)限定クーポン配布など目的に応じたキャンペーンがあります。
自社アカウントで訴求目的に沿ったキャンペーンを積極的に行うことで、X(旧Twitter)の拡散力の高さを活かし、X(旧Twitter)運用での大きな効果が期待できます。
以下の資料では、X(旧Twitter)上でキャンペーン施策を行う際の設計手順・注意事項を中心に、キャンペーンから自社サービスへの遷移率を高める方法を解説。
SNS運用担当者様や広告代理店様は、ぜひ資料をご参考ください。
共通点2.インフルエンサーにを依頼する
インフルエンサーを起用し、自社の商品やサービスをPRしてもらうことで効率的に多くのユーザーに情報を届けられます。
インフルエンサーには数万から百万人以上のフォロワーがいるため、自社のアカウントではアプローチしにくいフォロワー層にもリーチできるのがメリットです。
インフルエンサーを自社アカウントのPRに起用する場合はインフルエンサーに報酬を支払う必要があるため、費用対効果を検討しながら依頼しましょう。
共通点3.X(旧Twitter)広告の実施
X(旧Twitter)では通常のツイートが表示されるタイムラインや検索結果などに広告の出稿が可能です。
X(旧Twitter)広告は他のツイートや検索結果と同様の画面に表示されるため、強制的な広告の表示にはなりません。
SNSの広告は広告感が強すぎるとユーザーが飛ばしてしまう可能性が高くなるので、広告感を抑えられるX(旧Twitter)広告はユーザーに不信感を与えにくい点がメリットです。
X(旧Twitter)広告は以下の5種類があります。
- プロモアカウント:ツイートにフォローボタンがあり、フォロワーを獲得するための広告
- プロモツイート:通常のツイートと同じようにRT・いいね・リプライができる広告
- プロモトレンド:検索ページのおすすめやトレンドタブ・ユーザーのタイムラインなどに1日だけ表示できる広告
- ファーストビュー:ユーザーが1日に初めてX(旧Twitter)にアクセスした時にタイムラインで最初の広告枠に表示できる動画広告
- プロモトレンドスポットライト:検索ページの最上部に動画・GIF・静止画クリエイティブなどを表示できる広告
以下の資料では、X(旧Twitter)の企業アカウントで企業担当者の方が知っておくべきポイントを解説しています。
企業公式アカウントの運用における始め方と注意点から、X(旧Twitter)の運用効果の具体的な測定方法を解説しています。
- 興味を持ってもらえるプロフィールを作りたい
- 投稿が見てほしいターゲット層に届かない
- 企業公式アカウントの運用における始め方と注意点が分からない
上記でお悩みの方は是非ご参考ください。
X(旧Twitter)の企業アカウント成功事例10選
X(旧Twitter)を活用した企業アカウントからの情報発信は、フォロワーとのコミュニケーションを図れる貴重なツールの一つと言えます。
企業アカウントの運用に対して不明点がある場合は、他社アカウントの成功事例を参考にしましょう。
成功事例を理解することで、自社アカウントの改善点を見つけて集客やマーケティングに効果的な運用が期待できます。
以下では企業アカウントの成功事例を紹介します。
1. 株式会社あきんどスシロー|フォロー&RTキャンペーン
株式会社あきんどスシローが運営するスシローのXアカウントでは、「年に一度の別格まぐろ祭」を実施するにあたって、XのRTキャンペーンを展開しました。
スシローのX公式アカウントをフォローの上、対象投稿をいいね&RTすると、キャンペーンに応募できるというもの。
後日抽選後、当選者にDMで当選連絡されます。これまでは郵送で紙の食事券を送っていましたが、DMで送付することで送付の手間が省けるように。
また、当選者にとってもスマホ1つで受け取りから使用までできるため、利便性が高まり、顧客満足度やロイヤリティの向上につながっています。
2. エイベックス・ピクチャーズ株式会社|ハッシュタグ投稿キャンペーン
エイベックス・ピクチャーズ株式会社では、「僕ヤバ愛を語ろう!バレンタイン感想投稿キャンペーン」と称して、Xのハッシュタグキャンペーンを実施しました。
TVアニメ「僕の心のヤバいやつ」公式Xをフォローのうえ、特設ページから場面写真を選んで感想コメントをハッシュタグ付きで投稿すると参加できるというもの。
参照:僕ヤバ愛を語ろう!バレンタイン感想投稿キャンペーン|OWNLY導入事例
応募者から抽選で3名に、アニメのオリジナルグッズが当選するという内容で、キャンペーンを通じてファンのロイヤリティを向上させています。
また、参加者による感想投稿が拡散されることで、他のユーザーにアニメの魅力が伝わる内容となっています。
3. ユニクロ|ユーザーとの積極的な交流
ユニクロの公式Xアカウントでは、ユニクロで販売するおすすめの商品やお買い得情報を発信しています。
普段のツイートはさまざまなテイストで投稿されており、質問形式の投稿で多くのユーザーからの反応を集めています。
「何番のコーデが好き?」とユーザーに問いかけることで、ユーザーとのコミュニケーションが活発化し、エンゲージメント向上やファン育成につながります。
また、投稿にはオリジナルハッシュタグ「#ユニクロ小物」を記載したり、掲載アイテムのリンクを貼り付けたりと、ユニクロ商品への誘導も徹底されています。
4. 沢の鶴|記念日を使ったツイート
創業300年超えの日本酒製造メーカー「沢の鶴」公式Xアカウントでは、新製品情報やキャンペーン情報、日本酒、おつまみなど幅広い内容を発信しています。
11月29日「いい肉の日」に合わせて、すき焼きと合わせて日本酒の写真をアップ。記念日に合わせて投稿することで、トレンドからの流入を見込めます。
美味しい料理の写真と自社製品を組み合わせることで、より効果的な訴求につながっています。
また、公式Xのプロフィールには、所在地やホームページのURL、地図情報なども漏れなく記載しており、ユーザーの導線設計も万全となっています。
5. わかさ生活 広報部|親近感のある投稿やUGCの生成
ブルーベリーサプリメントを製造・販売する総合健康企業「ブルーベリーアイ」のわかさ生活 広報部のXアカウントでは、商品の最新情報からささやかな日常の出来事を発信しています。
トレンドに上がっているハッシュタグとオリジナルキャラクターを組み合わせて、公式Xながらユーモアに溢れた投稿が話題を生んでいます。
日頃からユーザーとのコミュニケーションも欠かさず行っており、親近感や信頼性向上、ファン獲得、エンゲージメント向上などに貢献しています。
また、Xのファンネームとして、オリジナルハッシュタグ「#わかさー」「#推しを見るためのブルーベリーアイ」を用意することで、UGCの生成にも役立てています。
6. 村上農園
豆苗やブロッコリースプラウトを販売する村上農園の公式Xでは、発芽野菜のおいしい食べ方やお役立ち情報を発信しています。
投稿では、ユーザーからのよくある疑問に回答したり、豆苗やブロッコリースプラウトを使ったお手軽レシピに回答したりしていることが特徴です。
また、アンケート機能を活用したクイズや、フォロー&RPで当たるキャンペーンを実施することで、ユーザーとの関係性構築を図っています。
食品系の公式Xアカウントでは、「簡単にできるレシピ」「○○を使ったおいしいレシピ」といった内容の投稿がおすすめです。
7. SHARP
SHARP株式会社の公式アカウントでは、さまざまな家電製品や企業の活動などをはじめ、さまざまな情報を発信しています。
SHARP公式Xの特徴は、アカウントの「中の人」がフランクで親近感を生みやすいという点にあります。
ポストの頻度が高く、最新のニュースに触れることも多いため、ユーザーとのコミュニケーションを積極的に取っていることもポイントです。
また、ユーザーだけでなく企業のポストにも反応していることも度々話題化しています。
8. 株式会社石井マーク【BtoB】
株式会社石井マークは、標識・銘板制作の会社であることを活かしたツイートが魅力で、2024年2月末現在で4.5万人のフォロワーを獲得しています。
日常に潜む事故のリスクを見やすいイラストや図解で表し、防災や防犯意識を高めるツイートを多く発信しています。
防災や防犯という真面目なテーマの中で、ポップなイラストに少し楽しめる一言を添えるなど、気軽に閲覧できて分かりやすい内容です。
【参考:株式会社石井マークのTwitterアカウント】
9. 森田アルミ工業株式会社【BtoB】
森田アルミ工業株式会社はBtoB企業でありながら、2024年2月末現在で2.2万人ものフォロワーを獲得しています。
森田アルミ工業株式会社のアカウントの特徴は、人気テレビドラマのオフィスセットに登場した自社製品を絵文字を使ってカジュアルに紹介したり、新年の挨拶を社長作のイラストを添えてアップするなどの一般消費者に向けた楽しい投稿を意識している部分です。
絵文字やイラストや写真と合わせて消費者に身近に感じられる投稿が特徴です。
【参考:森田アルミ工業株式会社のTwitterアカウント】
10. 株式会社マイナビ【BtoC】
株式会社マイナビが運営しているマイナビ転職のX(旧Twitter)アカウントは、2024年2月時点で2.5万フォロワーを獲得しています。
マイナビ転職のX(旧Twitter)アカウントでは、転職についての豆知識や全国各地の合同説明会の情報などを頻繁に発信して注目を集めました。
その結果「マイナビ転職アプリ」のダウンロード数を4000%にした実績があり、転職の潜在ユーザー層に興味や関心がありそうなキーワードでアプローチを行っています。
【参考:株式会社マイナビのTwitterアカウント】
以下の資料では、X(旧Twitter)上でキャンペーン施策を行う際に押さえておきたいポイントを事例を確認できます。
今後X(旧Twitter)におけるフォロー&リツイートキャンペーンをご検討中の方は是非ご確認ください。
中小企業がX(旧Twitter)運用で成功するためのコツ3選
中小企業がX(旧Twitter)運用で成功するためにはいくつかの要点を押さえて、効率的な運用を目指しましょう。
以下では、X(旧Twitter)運用で成功するためのコツを3つご紹介します。
コツ1.アプローチするターゲットを絞る
自社アカウントでアプローチするターゲットを絞ることで、効果的なサービスやフォロワーのニーズに合った商品の開発の可能性が広がります。
X(旧Twitter)の利用者は若い世代だけでなく、30〜40代以上のユーザーも多くいるため、BtoC向けの商品はもちろんBtoB向けの商品・サービスの訴求も可能です。
【参考:総務省 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書】
コツ2.ツイートの分析をする
アカウント運用を成功させるためには、定期的に発信したツイートの分析を行いましょう。ツイート分析を行う時は、誰でも無料で使えるX(旧Twitter)アナリティクスが便利です。
ツイートに対するコメントや反応のエンゲージメントを把握し、ニーズのある内容の傾向を理解しましょう。
しかし、X(旧Twitter)アナリティクスのみを参考に具体的な施策を練ることは難しいです。
X(旧Twitter)アカウントの運用で成功するためには、X(旧Twitter)分析ツールを使用して、エンゲージメント率やフォロワー数などの数値を適切に分析しましょう。分析結果から具体的な改善策を見つけて実施することが重要です。
コツ3.炎上を回避する対策を行う
X(旧Twitter)では良い情報がバズりやすい反面、ネガティブな情報が爆発的に拡散する炎上も起きやすい特徴があります。
炎上はニュースでも取り上げられ、会社としての信用を失うことにつながる重要な事態であるため避ける必要があります。
SNSを利用する相手は人間であるため、ネガティブな情報発信は控えて人を傷つけるような内容を避けた投稿を心がけましょう。
そして、ツイートを投稿する前に社内でしっかりと確認し炎上を妨いでいきましょう。
X(旧Twitter)の企業アカウント成功事例まとめ
X(旧Twitter)の企業アカウントを運用する際は、事前の対策やアカウントの改善を定期的に行いましょう。
また、X(旧Twitter)運用の目的に応じたターゲット選定や、ツイートの分析を行うことで明確な実施内容が分かり効率的なアカウント運用が可能になります。
拡散力が強いX(旧Twitter)ならではの炎上のしやすさには注意が必要ですが、うまく活用すればX(旧Twitter)からのECサイト到達率や売上の向上が期待できます。
運用成功のコツと成功事例を参考に自社アカウントの運用を効率良く行いましょう。