集客のためにSNSを始めたものの、予約や問い合わせにつながらず、手応えをつかめずに悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。旅行・観光の分野では、写真や口コミを使ったSNSマーケティングの工夫が行き先選びを大きく左右します。ハッシュタグキャンペーンやUGC活用を正しく組み立てれば、限られた予算でも成果へ近づけます。
そこで今回は、旅行・観光業界のSNSマーケティングを事例から進め方まで徹底的に解説します。ぜひ参考にしてください。
【著者プロフィール】
この記事は、SNSキャンペーンとUGCマーケティングを支援するSmart Share Lab編集部が執筆しています。これまでに旅行・観光をはじめとする幅広い業界で、数多くのSNSキャンペーンの企画・分析・事務局運営に携わってきました。
インスタントウィンやハッシュタグ投稿、レシート応募といった多様な手法の知見をもとに、現場で本当に成果につながる情報をお届けします。
旅行・観光業界でSNSマーケティングが欠かせない理由
旅行や観光の行き先は、いまや検索エンジンよりも先にSNSで探される時代に移り変わってきました。なぜ旅行・観光業界にとってSNSがこれほど重要になったのか、その背景と得られる効果を整理しました。取り組む価値とともに、放置したときのリスクまで確認しておきましょう。
旅行先の情報収集がSNS中心に変わった背景
「最近のお客様は、どこで旅行先を決めているのか分からない」と感じている担当者の方は少なくありません。近年の旅行者は、パンフレットや検索よりも先に、SNS上の写真や動画、口コミから行き先を選ぶようになっています。SNSマーケティングとは、Instagramやxなどのソーシャルメディアを使って自社の魅力を伝え、集客や予約につなげる取り組みのことです。
例えば、JTBの調査では、国内旅行の計画にあたってSNSやブログで情報収集する人の割合は3.5割から5割にのぼり、若い世代ほどその傾向が強いという結果が出ています。気になった景色や食事を保存し、実際に訪れて自分でも投稿するという流れが定着しているといえます。まずは、自社のお客様がどのSNSで旅先を探しているのかを把握することから始めましょう。
旅行・観光業とSNSの相性が良い3つの理由
「ほかの業界に比べて、旅行業はSNSと相性が良いと聞くけれど本当なのか」と疑問を持つ方もいるはずです。結論として、旅行・観光業はSNSと非常に相性の良い分野だといえます。理由は、扱う商材が写真や動画で魅力を伝えやすいこと、旅という体験そのものがシェアされやすいこと、そして口コミが意思決定を強く後押しすることの3点にあります。
例えば、絶景や名物料理、客室からの眺めは、文章よりも一枚の写真のほうが瞬時に魅力が伝わります。旅行者が現地で撮影した写真を投稿すれば、それがそのまま新しいお客様への宣伝になります。こうした特性を活かし、シェアされやすい題材を意識して発信していきましょう。旅行・観光業とSNSの相性が良い理由は、次のように整理できます。
- 絶景や料理、施設の魅力を写真や動画で直感的に伝えられます
- 旅という非日常の体験は、思い出として自然にシェアされやすい性質を持ちます
- 実際に訪れた人の口コミが、次の旅行者の比較検討を後押しします
SNSマーケティングで得られる効果とメリット
「SNSに力を入れると、具体的に何が良くなるのか」を上司に説明したい担当者の方もいるのではないでしょうか。SNSマーケティングに取り組むと、認知の拡大からファンの育成、予約の獲得まで、幅広い効果が期待できます。広告費を抑えながら継続的に接点を持てる点も、大きなメリットだといえます。
例えば、リーチとは投稿が届いた人数のことで、エンゲージメントとはいいねや保存、コメントなどの反応のことです。これらが積み重なると、自社を知らなかった層にまで情報が広がっていきます。日々の投稿とキャンペーンを組み合わせて、認知から予約までの流れを設計していきましょう。
旅行・観光業がSNSで得られる効果一覧
- 認知拡大:まだ自社を知らない潜在的な旅行者にリーチできます
- ファン育成:継続的な発信でフォロワーとの関係を深められます
- 予約・送客:プロフィールやストーリーズの導線から予約サイトへ誘導できます
- 口コミ創出:UGCが増えることで第三者目線の信頼が高まります
- 費用対効果:広告に頼りすぎず、低コストで継続的な集客が見込めます
取り組まないことで生じるリスク
「今のところ予約は取れているから、SNSは後回しでも良いのではないか」と考える方もいるかもしれません。しかし、SNSへの取り組みを先延ばしにすると、競合に旅行者の関心を奪われ、選ばれる機会そのものを失いかねません。情報発信をしていない施設や地域は、検討の土俵にすら上がれない場合があります。
例えば、同じエリアの宿が魅力的な写真や口コミであふれている一方で、自社の情報がほとんど見当たらなければ、旅行者は安心して比較できる方を選びます。手遅れになる前に、できる範囲から発信を始めることが大切です。まずは小さく始めて、運用しながら改善を重ねていきましょう。
旅行者の意思決定にSNSがどれほど影響しているかを数値で押さえておきたい場合は、OWNLYが公開している「【2023年】生活者の意思決定におけるSNS影響度調査」が参考になります。社内提案の根拠資料としても活用しやすい内容です。

旅行・観光業界が押さえるべき主要SNSの特徴と選び方
SNSと一口にいっても、Instagram、x、TikTok、LINEなどそれぞれに得意分野があります。自社の目的やお客様の層に合わない媒体を選ぶと、労力をかけても成果が出にくくなります。主要なSNSの特徴と選び方を整理しました。
自社に合うSNS媒体の選び方
「とりあえず全部のSNSをやるべきなのか、それとも絞るべきなのか」と迷う担当者の方は多いものです。結論からいうと、最初から手を広げすぎず、お客様の層と発信したい内容に合った媒体を1つから2つに絞ることをおすすめします。媒体選びの軸とは、利用者の年齢層、得意な表現形式、そして自社の運用リソースの3つのことです。
例えば、若い女性旅行者に絶景を訴求したいならInstagram、速報性のあるお得情報を広く拡散したいならx、若年層に動画で体験を見せたいならTikTokが向いています。自社の強みとお客様の特性を照らし合わせて、注力する媒体を決めましょう。
主要5SNS比較チェックリスト
□ Instagram:写真・動画に強く、20代から40代の旅行好きと相性が良い
□ x(旧Twitter):拡散力と速報性が高く、キャンペーンの認知拡大に向く
□ TikTok:ショート動画で若年層に体験を訴求でき、発見されやすい
□ LINE:既存客との関係維持やリピート促進、クーポン配布に強い
□ YouTube:旅の体験を長尺で深く伝え、検討段階の後押しに役立つ
Instagramの活用ポイント(ビジュアル訴求・リール)
「Instagramを始めたいけれど、何を投稿すれば旅行者に響くのか分からない」という声をよく耳にします。Instagramは写真と動画で魅力を伝える媒体であり、旅行・観光業と最も相性が良いといえます。リールとは、最大90秒ほどの縦型ショート動画を投稿できる機能のことで、フォロワー以外にも広く届きやすい特徴があります。
例えば、客室からの朝日や名物グルメをリールにまとめると、静止画よりも臨場感が伝わり、保存やシェアにつながりやすくなります。オリジナルハッシュタグを設定し、旅行者の投稿を促す流れをつくることも効果的です。フィード投稿とリールを使い分けながら、保存したくなる情報を発信していきましょう。
X(旧Twitter)の活用ポイント(拡散・トレンド)
「すぐに広く知ってもらいたい施策があるけれど、どの媒体が向いているのか」と考える担当者の方もいるはずです。x(旧Twitter)は拡散力と速報性に優れ、キャンペーンの認知を一気に広げたい場面で力を発揮します。リポストとは、ほかの利用者の投稿を自分のフォロワーに共有する機能のことです。
例えば、季節のイベント情報や期間限定プランをトレンドの話題と絡めて発信すると、リポストを通じて多くの人に届きやすくなります。フォロー&リポストキャンペーンと組み合わせれば、フォロワー獲得と拡散を同時に狙えます。タイムリーな話題を意識して、こまめに発信していきましょう。
TikTokの活用ポイント(若年層・ショート動画)
「若い世代の旅行者にもっとアプローチしたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。TikTokはショート動画に特化したSNSで、10代から20代を中心とした若年層への訴求に強みがあります。おすすめ機能によって、フォロワーが少ない段階でも動画が広く表示されやすい点が特徴です。
例えば、現地でしか味わえない体験や、移動の様子をテンポよくまとめた動画は、若い旅行者の「行ってみたい」という気持ちを刺激します。完璧な編集よりも、リアルで親しみのある雰囲気が好まれる傾向があります。トレンドの音源や演出を取り入れながら、気軽に試していきましょう。
LINE・YouTubeなどその他SNSの使い分け方
「新規だけでなく、一度来てくれたお客様にもう一度来てほしい」という課題を抱える事業者は少なくありません。LINEは既存客との関係維持やリピート促進に向いた媒体で、クーポン配布やお得情報の通知に強みがあります。YouTubeは長尺動画で旅の体験を深く伝えられ、検討段階の後押しに役立ちます。
例えば、LINE公式アカウントで宿泊後にお礼メッセージと次回クーポンを送れば、再訪のきっかけをつくれます。YouTubeでは施設や周辺観光を紹介する動画を用意し、予約前の不安を解消できます。新規獲得とリピート促進で媒体を使い分け、目的に合った運用を心がけましょう。
成果につながるSNSマーケティングの進め方
媒体を決めたら、次は実際にどう運用を進めるかが問われます。投稿を始める前に目的や体制を整えておくと、遠回りせずに成果へ近づけます。目的設定から予約への導線づくりまで、旅行・観光業が踏むべき手順を順番に解説します。
目的とKPIを設定する方法
「とにかく投稿は続けているけれど、これで合っているのか自信が持てない」という担当者の方は多いのではないでしょうか。SNS運用で遠回りしないためには、最初に目的とKPIを決めることが欠かせません。KPIとは、目標の達成度合いを測るための中間指標のことです。
例えば、目的を「新規予約の増加」と定めた場合、フォロワー数や保存数、プロフィールから予約サイトへの遷移数などをKPIに設定します。目的が曖昧なまま数字を追うと、フォロワーは増えても予約につながらないという事態になりがちです。まずは何のために運用するのかを言語化し、そこから逆算してKPIを決めましょう。
ターゲット(ペルソナ)の決め方とアカウント設計のコツ
「誰に向けて発信すれば良いのか定まらず、投稿内容がぶれてしまう」という悩みもよく聞かれます。発信の軸を定めるには、ペルソナを設定することが効果的です。ペルソナとは、自社が最も来てほしい理想のお客様像を、年齢や家族構成、旅の目的まで具体的に描いた人物像のことです。
例えば、「30代の女性で、週末に友人と非日常を味わえる温泉旅を探している」といった形まで具体化すると、投稿のトーンや題材が自然と定まります。アカウントのプロフィールや世界観も、そのペルソナに響くよう設計することが大切です。誰の心を動かしたいのかを明確にして、ぶれない発信を心がけましょう。
コンテンツ企画と投稿カレンダーの作り方
「毎回その場で投稿を考えていて、ネタ切れに悩んでいる」という方も少なくありません。継続的に発信するには、コンテンツを企画し、投稿カレンダーで計画的に管理することをおすすめします。投稿カレンダーとは、いつ何を投稿するかをあらかじめ決めておく予定表のことです。
例えば、季節の絶景、グルメ紹介、お役立ち情報、キャンペーン告知といったテーマをあらかじめ振り分けておくと、迷わず投稿を準備できます。CanvaのようなデザインツールやMeta Business Suiteの予約投稿機能を使えば、作成から投稿までを効率化できます。1週間や1か月単位で計画を立てて、無理なく続けられる体制をつくりましょう。
予約・問い合わせにつなげる導線の設計方法
「フォロワーは増えてきたのに、肝心の予約や問い合わせにつながらない」という壁にぶつかる事業者は多いものです。SNSを成果に変えるには、投稿から予約までの導線を意識的に設計する必要があります。コンバージョンとは、予約や資料請求など、最終的に達成したい成果のことです。
例えば、プロフィール欄に予約サイトへのリンクを置き、ストーリーズのハイライトに「予約はこちら」「アクセス情報」をまとめておくと、興味を持った旅行者が迷わず行動に移せます。投稿の最後に「詳細はプロフィールのリンクから」と一言添えるだけでも遷移率は変わります。見てもらうだけで終わらせず、次の行動まで導く動線を整えましょう。
SNS運用開始までの7ステップ一覧
- Step1:運用の目的を決める(認知拡大・予約獲得・リピート促進など)
- Step2:目的に沿ったKPIを設定する
- Step3:ペルソナを具体的に描く
- Step4:注力する媒体を1つから2つに絞る
- Step5:アカウントのコンセプトとプロフィールを設計する
- Step6:投稿カレンダーを作成し、コンテンツを準備する
- Step7:予約・問い合わせへの導線を整え、運用を開始する
運用体制とリソースの整え方
「日々の業務に追われて、SNSにまで手が回らない」という現場の声は非常に多く聞かれます。SNS運用を継続するには、無理のない体制とリソースの確保が前提になります。オーガニック投稿とは、広告費をかけずに通常の投稿として発信するコンテンツのことです。
例えば、担当者を明確に決め、撮影や投稿のルールを簡単なマニュアルにまとめておくと、属人化を防ぎながら運用を続けられます。社内のリソースが足りない場合は、運用代行サービスやキャンペーン事務局の活用も選択肢になります。背伸びをしすぎず、続けられる仕組みを整えることを優先しましょう。
旅行・観光業界で効果的なSNSキャンペーンの手法と作り方
日々の投稿に加えてキャンペーンを実施すると、フォロワー獲得とUGC創出を一気に加速できます。旅行・観光業では、宿泊券や特産品を景品にした企画が特に効果的です。代表的な手法ごとの特徴と、そのまま使える告知文の例まで紹介します。
ハッシュタグキャンペーンのやり方
「手軽に始められて拡散も狙えるキャンペーンを実施したいけれど、何から手をつければ良いのか」と迷う担当者の方も多いはずです。そうした場合に向いているのが、ハッシュタグキャンペーンです。ハッシュタグキャンペーンとは、指定したオリジナルハッシュタグをつけて投稿してもらうことで、参加とUGC収集を同時に行う施策のことです。
例えば、「#〇〇の絶景旅」といった独自のハッシュタグを設定し、旅の思い出の写真を投稿した人の中から抽選で宿泊券をプレゼントする形が定番です。集まった投稿は、許諾を得たうえで自社サイトやSNSで二次活用できます。覚えやすく検索されやすいハッシュタグを用意して、参加のハードルを下げましょう。
フォロー&リポストキャンペーンのやり方
「短期間でフォロワーを一気に増やしたい」という要望を持つ事業者は少なくありません。その目的に最も適しているのが、フォロー&リポストキャンペーンです。フォロー&リポスト(RT)とは、自社アカウントをフォローし、対象の投稿をリポストすることを応募条件にする手法のことで、主にxで使われます。
例えば、公式アカウントのフォローと特定投稿のリポストを条件に、抽選でペア宿泊券が当たる企画にすると、応募のたびに投稿が拡散されます。参加方法がシンプルなため、応募のハードルが低く、短期間で多くのフォロワーを獲得しやすい点が魅力です。拡散を狙うなら、思わずリポストしたくなる魅力的な景品を用意しましょう。
インスタントウィンの活用方法
「応募してくれた人に、その場で楽しんでもらえる仕組みをつくりたい」と考える担当者の方もいるのではないでしょうか。その場合に効果的なのが、インスタントウィンです。インスタントウィンとは、応募したその場で抽選結果が分かる、即時抽選型のキャンペーン手法のことです。
例えば、フォローした人がその場で抽選に参加でき、当たればクーポンや宿泊割引がすぐに届く仕組みにすると、参加体験そのものが楽しさにつながります。結果がすぐ分かるため拡散もされやすく、認知拡大とフォロワー獲得を同時に狙えます。手軽さと話題性を両立させたい場面で、積極的に取り入れましょう。
旅行・観光業ですぐに使えるインスタントウィンの企画イメージや実施の流れを詳しく知りたい場合は、「OWNLY インスタントウィン」のパンフレットが参考になります。具体的な画面イメージとともに、実施ステップを確認できます。

レシート投稿・フォトコンテストの活用方法
「実際に来店や購入をしてくれた人を対象に、施策を打ちたい」という課題を持つ事業者もいます。来店や購入を促したい場合は、レシート投稿キャンペーンやフォトコンテストが向いています。レシート投稿とは、商品やサービスを購入したレシートの画像を応募条件にすることで、実際の利用を伴う参加を促す手法のことです。
例えば、土産物店や飲食を伴う観光施設で、購入レシートを投稿した人を抽選対象にすると、売上に直結した施策になります。フォトコンテスト形式で旅の写真を募集すれば、質の高いUGCが大量に集まります。目的が認知なのか売上なのかを見極めて、最適な手法を選びましょう。
キャンペーン手法別の選び方早見表
- 拡散・認知拡大を狙うなら:フォロー&リポストキャンペーン
- UGC収集・口コミ創出を狙うなら:ハッシュタグキャンペーン・フォトコンテスト
- フォロワー獲得と話題化を両立したいなら:インスタントウィン
- 来店・購入の促進を狙うなら:レシート投稿キャンペーン
- リピート・再来訪を促したいなら:LINEでのクーポン配布型キャンペーン
キャンペーン告知文の書き方
「キャンペーンを企画したものの、告知文の書き方が分からず参加者が伸びない」という悩みも多く聞かれます。告知文は、参加方法と景品、期間が一目で伝わるように書くことが基本です。応募導線とは、応募者が参加方法を理解してから応募を完了するまでの一連の流れのことです。
例えば、最初に景品を提示して興味を引き、続けて参加条件と応募期間を簡潔に示すと、迷わず参加してもらえます。専門用語を避け、誰でも理解できる平易な言葉を選ぶことも大切です。読み手が3秒で内容を把握できるよう、簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。
そのまま使えるキャンペーン告知文の例文
【宿泊券プレゼントキャンペーン開催中】 公式アカウントをフォローして、ハッシュタグ「#〇〇の絶景旅」をつけて旅の思い出の写真を投稿いただいた方の中から、抽選で5名様に人気宿のペア宿泊券をプレゼントします。 応募期間は2026年6月1日から6月30日まで。当選された方には、本アカウントのダイレクトメッセージにてご連絡します。 たくさんのご応募をお待ちしています。
UGCとインフルエンサーを活用した集客のコツ
旅行・観光業では、実際に体験した人の声がそのまま強力な宣伝になります。自社で魅力を語るよりも、第三者の口コミのほうが信頼されやすいためです。UGCの集め方から使用許諾、インフルエンサー起用、インバウンド対応までのコツを整理しました。
UGCを生成・収集する方法
「広告っぽさのない、リアルな口コミを増やしたい」と感じている担当者の方は多いのではないでしょうか。その鍵を握るのがUGCです。UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは、企業ではなく一般の利用者が投稿した写真や口コミ、動画などのコンテンツのことです。
例えば、オリジナルハッシュタグを用意したり、フォトコンテストを開催したりすると、旅行者が自発的に投稿しやすくなります。投稿したくなる撮影スポットを施設内に設けるといった工夫も効果的です。投稿のきっかけと動機を用意して、自然に口コミが生まれる仕組みをつくりましょう。
UGCの使用許諾と二次活用の進め方
「集まった旅行者の写真を自社の宣伝に使いたいけれど、勝手に使って良いのか不安」という声は少なくありません。UGCを自社で活用する際は、必ず投稿者から使用許諾を得る必要があります。使用許諾(二次利用)とは、投稿者が作成したコンテンツを、自社サイトや広告などで利用する許可を得ることです。
例えば、活用したい投稿にコメントやダイレクトメッセージで連絡し、利用範囲を伝えたうえで同意を得てから使用します。無断で転載すると、著作権やトラブルの原因になりかねません。収集から許諾、活用までを記録に残しながら、丁寧に進めることを心がけましょう。
使用許諾を得るときのチェックリスト
□ 投稿者本人に、コメントやダイレクトメッセージで利用の連絡をしたか
□ 使用する媒体や範囲(自社サイト・SNS・広告など)を明確に伝えたか
□ 投稿者から明確な同意の返信を得たか
□ クレジット表記の有無について合意したか
□ 同意のやり取りを記録として保存したか
旅行・観光業で集まった口コミの収集から許諾、分析・活用までを効率化したい場合は、「SNS上の資産を売上に繋げるUGCマーケティングソリューション『UGC Collect』」の資料が参考になります。一連の流れを一元管理する方法を確認できます。
インフルエンサーマーケティングのやり方と選び方
「短期間で多くの旅行者にリーチしたいけれど、自社アカウントだけでは限界がある」と感じる事業者もいます。そうした場合に有効なのが、インフルエンサーマーケティングです。インフルエンサーマーケティングとは、SNSで多くのフォロワーを持つ発信者に、自社の施設やサービスを実際に体験して紹介してもらう手法のことです。
例えば、旅行に特化したインフルエンサーに宿泊や観光を体験してもらい、その様子を投稿してもらうと、関心の高いフォロワーへ効率よく届きます。選ぶ際は、フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率やフォロワーの属性が自社のターゲットと合うかを確認することが重要です。なお、対価を受け取った投稿であることを隠す行為はステマ規制の対象になるため、必ず広告であることを明示しましょう。
インバウンド・多言語対応で海外旅行者にリーチするコツ
「訪日外国人にも来てほしいけれど、どう情報を届ければ良いか分からない」という課題を抱える事業者も増えています。海外の旅行者にリーチするには、インバウンドを意識した多言語での発信が効果的です。インバウンドとは、海外から日本を訪れる訪日外国人旅行者やその需要のことです。
例えば、英語など主要な言語でキャプションを併記したり、海外で利用者の多いSNSで発信したりすると、訪日前の情報収集段階で見つけてもらいやすくなります。文化や関心の違いを踏まえ、写真や動画を中心に言葉に頼りすぎない発信を意識することも大切です。ターゲットとする国や地域を絞り込み、その層に響く内容を届けていきましょう。
SNSマーケティングの効果測定と運用改善の方法
施策は実施して終わりではなく、数字で振り返って改善することで成果が伸びていきます。何を測れば良いのか、どのツールを使えば良いのかを押さえておくと、運用の精度が高まります。見るべき指標から守るべきルール、よくある失敗までを確認しておきましょう。
旅行・観光業が見るべきKPIと指標の選び方
「インサイトの数字を見ても、どれを重視すれば良いのか分からない」という担当者の方は多いものです。効果測定では、目的に応じて見るべき指標を絞り込むことが大切です。インプレッションとは投稿が表示された回数、エンゲージメント率とは表示に対する反応の割合のことです。
例えば、認知拡大が目的ならリーチやインプレッション、ファン育成が目的なら保存数やエンゲージメント率、予約獲得が目的ならプロフィールリンクの遷移数を重視します。すべての数字を追うのではなく、目的に直結する指標に集中することが成果への近道です。目的に合った指標を選び、定点で観測していきましょう。
旅行・観光業のKPI設定例
- 認知拡大が目的:リーチ数・インプレッション数・新規フォロワー数
- ファン育成が目的:保存数・エンゲージメント率・コメント数
- 予約・送客が目的:プロフィールリンクの遷移数・予約サイトへの流入数
- キャンペーンが目的:応募数・UGC投稿数・ハッシュタグの投稿件数
- リピートが目的:LINEの友だち追加数・クーポン利用数
効果測定に使えるツールと分析のやり方
「分析と聞くと難しそうで、何を使えば良いのか身構えてしまう」という方もいるのではないでしょうか。効果測定は、各SNSが無料で提供する公式の分析機能から始めれば十分です。各SNSの公式インサイトとは、投稿のリーチやエンゲージメントなどを確認できる、媒体が標準で備えた分析機能のことです。
例えば、Instagramのインサイトやx、TikTokの公式分析機能を使えば、どの投稿が伸びたかを無料で把握できます。複数アカウントをまとめて管理したい場合は、Meta Business Suiteのような無料ツールも役立ちます。まずは反応の良かった投稿の共通点を探り、次の企画に活かしていきましょう。
景品表示法・各SNS規約など守るべきルール
「キャンペーンを実施したいけれど、法律やルールに違反しないか心配」という不安を持つ担当者の方は少なくありません。キャンペーンを行う際は、景品表示法と各SNSの規約を必ず確認する必要があります。景品表示法とは、景品の最高額や総額に上限を定め、過大な景品を防ぐための法律のことです。
例えば、景品の金額が法律で定められた上限を超えていないか、当選者数と景品額のバランスに問題がないかを事前に確認します。各SNSにもキャンペーンの実施ルールがあり、違反するとアカウント停止につながる恐れがあります。消費者庁のガイドラインや各SNS公式の規約に目を通し、安全に実施しましょう。
キャンペーン実施前の法務チェックリスト
□ 景品の金額が景品表示法の上限内に収まっているか
□ 当選者数と景品総額のバランスに問題がないか
□ 応募規約に、応募条件・期間・当選連絡方法を明記したか
□ 実施するSNSの公式キャンペーン規約に違反していないか
□ インフルエンサー起用時に広告であることを明示しているか
よくある失敗と改善のコツ
「思ったほど成果が出ず、どこを直せば良いのか分からない」と行き詰まる事業者は多いものです。SNS運用でつまずく原因の多くは、目的の曖昧さと継続の難しさにあります。改善のコツは、数字を振り返りながら小さく試行錯誤を続けることです。
例えば、フォロワー数だけを追って予約につながらない、投稿が続かず更新が止まる、売り込みばかりで反応が薄いといった失敗がよく見られます。こうした場合は、目的に立ち返り、お客様にとって価値のある情報発信へ軌道修正します。完璧を目指すよりも、検証と改善のサイクルを回し続けることを心がけましょう。
旅行・観光業界のSNSマーケティング成功事例
理論を理解したら、実際に成果を上げている企業や地域の取り組みから学ぶことが近道になります。自社と近い立場の事例を見ると、具体的なイメージがつかみやすくなります。旅行会社・OTAから観光地、ホテル・レジャー施設まで、業態別の成功事例を整理しました。
旅行会社・OTAの成功事例
「同じ旅行会社やOTAは、どのようにSNSを使って成果を出しているのか」を知りたい担当者の方は多いはずです。OTAとは、インターネット上で宿泊や旅行商品を予約できるオンライン旅行代理店のことです。大手各社は、UGCとハッシュタグを軸にした運用で成果を上げています。
例えば、フォトコンテスト型のキャンペーンでUGCを集め、それを特集ページや投稿に活用することで、カタログ感のない自然な訴求を実現しています。集めた投稿を二次活用し、予約への導線につなげている点が共通しています。自社でもUGCを軸に据えて、旅行者の声を活かす運用を取り入れましょう。
楽天トラベル/JTB/HIS「タビジョ」の成功事例
- 楽天トラベル:オリジナルハッシュタグ「#楽天トラベル絶景宿」で写真を募り、優秀賞に宿泊券を用意してUGCの投稿を促進しています
- JTB:ハッシュタグ「#joytb」をつけた旅行者の写真を紹介し、UGCを活用して旅先の魅力をダイレクトに発信しています
- HIS「タビジョ」:女性旅行者向けにハッシュタグ「#タビジョ」で投稿を集め、アンバサダーも起用して質の高いUGCを生み出しています
観光地・自治体・DMOの成功事例
「地域全体で旅行者を呼び込むには、どう発信すれば良いのか」と悩む観光協会や自治体の担当者の方もいます。DMOとは、観光地域づくりを担う法人で、地域の関係者をまとめて誘客を進める組織のことです。観光地では、地域ならではの資源を象徴的なハッシュタグで打ち出す手法が効果を上げています。
例えば、ある地域では地元の魅力を一言で表すハッシュタグを設定し、旅行者が自然に投稿したくなる流れをつくることで、認知度と集客力を大きく高めています。動画施策では再生回数が大きく伸び、新しい観光スタイルを生み出した事例もあります。自社の地域でも、象徴となる切り口を見つけて発信していきましょう。
阿智村「#日本一の星空」/京都市観光協会「#KyotoTrip」の成功事例
- 長野県阿智村:「日本一の星空」を観光資源として打ち出し、旅行者が「#日本一の星空」で星空の写真を投稿する流れをつくり、地域の認知度と集客力を大きく高めました
- 京都市観光協会:「#KyotoTrip」のハッシュタグ企画で観光客自身が動画を投稿する仕組みをつくり、キャンペーン全体の再生回数は200万回を超えました
ホテル・旅館・レジャー施設の成功事例
「自社の施設の魅力を、どうやってSNSで印象づければ良いのか」と考える宿泊・レジャー施設の担当者の方も多いものです。施設系の成功事例では、特定の名物や体験を象徴的に発信し、旅行者の来訪と投稿を促しています。来場者の投稿が、次の集客につながる好循環を生んでいます。
例えば、施設内の人気スポットにオリジナルハッシュタグを設定して投稿を促したり、来場者が指定のハッシュタグで写真を投稿すると賞品が当たる企画を行ったりすることで、質の高いUGCを大量に集めています。象徴的な題材を軸にすると、施設の世界観が伝わりやすくなります。自社の名物となる体験を見つけて、発信の中心に据えましょう。
成功事例に共通する3つのポイント
「成功している事例には、何か共通点があるのではないか」と感じた方もいるのではないでしょうか。結論として、成果を上げている取り組みには明確な共通点があります。それは、UGCの活用、オリジナルハッシュタグの設計、そして予約までの導線づくりの3点です。
例えば、旅行者の写真や口コミを活かして信頼を高め、覚えやすいハッシュタグで投稿を促し、興味を持った人を予約サイトへスムーズに導く流れができています。この3つがそろうと、認知から予約までが一本の線でつながります。自社の施策にこの観点を当てはめて、抜けがないか確認していきましょう。成功事例に共通するポイントは、次の通りです。
- 旅行者によるUGCを積極的に活用し、第三者目線の信頼を高めています
- 覚えやすく検索されやすいオリジナルハッシュタグを設計しています
- 投稿から予約・来訪までの導線を意識的につくり込んでいます
旅行・観光業界のSNSマーケティングはOWNLYで実現できる
ここまで解説してきた企画設計や導線づくり、UGC活用、効果測定をすべて自社だけで進めるのは、容易ではありません。こうした課題をまとめて解決する手段として、SNSマーケティングツール「OWNLY」が役立ちます。OWNLYとは、SNSキャンペーンの実施からUGCの収集・活用までを支援するツールのことです。旅行・観光業の現場で生じやすい悩みに沿って、その機能を紹介します。
豊富なキャンペーン手法から最適な企画を選べる
「どのキャンペーン手法が自社に合うのか分からず、企画段階で立ち止まってしまう」という悩みを抱える担当者の方は多いものです。OWNLYは、インスタントウィン、ハッシュタグ投稿、レシート投稿など、豊富なキャンペーン手法に対応しています。目的に合わせて最適な手法を選べるため、企画の迷いを解消できます。
例えば、フォロワー獲得を狙うならインスタントウィン、UGC収集を狙うならハッシュタグ投稿といった形で、目的から逆算して手法を決められます。多様な選択肢の中から自社に合う形を選びたい場面で力を発揮します。
自社サイト・LPに自然になじむ応募フォーム・導線を作れる
「応募フォームの見た目が自社サイトと合わず、応募導線が分断されてしまう」という課題を感じる事業者も少なくありません。OWNLYは、CSSカスタマイズやHTMLタグの埋め込みに対応しており、応募フォームを自社サイトやLPに自然に組み込めます。LPとは、応募や予約など特定の行動を促すために用意した専用ページのことです。
例えば、予約サイトと同じデザインで応募フォームを設置すれば、旅行者が違和感なく応募まで進めます。ブランドの世界観を保ったまま応募導線を整えたい場面で役立ちます。
UGCの収集から使用許諾・二次活用までワンストップで完結
「集まった口コミの許諾取りや管理が煩雑で、活用まで手が回らない」という声はよく聞かれます。OWNLYは、UGCの自動収集から使用許諾の取得、分析・活用までをワンストップで完結できます。収集から活用までの工程を一元管理できるため、運用の負担を大きく減らせます。
例えば、ハッシュタグ投稿で集まった写真の許諾取得を効率化し、そのまま自社サイトや広告へ活用する流れをつくれます。UGCを資産として売上につなげたい場面で力を発揮します。
Instagram・X・TikTok・LINEなど複数SNSを横断して運用できる
「媒体ごとに管理が分かれてしまい、運用が煩雑になっている」という悩みを抱える担当者の方もいます。OWNLYは、Instagram、x、TikTok、LINEなど主要なSNSをまたいでキャンペーンを実施・運用できます。媒体を横断して施策を展開できるため、それぞれの強みを組み合わせられます。
例えば、xで拡散を狙いつつLINEで再訪を促すといった、媒体ごとの役割分担を一つの体制で進められます。複数SNSを連携させて成果を最大化したい場面で役立ちます。
事務局運営・効果測定まで安心して任せられる
「キャンペーンの当選連絡や賞品発送、個人情報の管理まで手が回らない」という現場の負担は非常に大きいものです。OWNLYは、当選連絡や賞品発送、個人情報管理といった事務局業務の代行に対応しています。プライバシーマークを取得しており、個人情報を扱う業務も安心して任せられます。
例えば、応募者対応や発送業務を委託すれば、担当者は企画や発信に集中できます。さらに分析・レポートで効果を検証できるため、次の施策の改善にもつなげられます。事務局運営から効果測定まで一貫して任せたい場面で力を発揮します。
OWNLYでできることの全体像を短時間で把握したい場合は、「3分で分かるSNSマーケティングツール『OWNLY』」の資料が役立ちます。機能や活用シーンをまとめて確認できます。

今回は、旅行・観光業界のSNSマーケティングについて、キャンペーンの企画の仕方やアカウント設計、予約につなげる導線の作り方、効果測定の方法、告知文の書き方まで具体的に解説しました。OWNLYも活用しながら、自社に合ったSNS施策に一歩踏み出していきましょう。