市場調査のアンケートとは？やり方や項目例・ポイントも解説

市場調査にはさまざまな方法があり、中でも認知度調査や実態調査など幅広い用途で活用されているのがアンケート調査です。

「市場調査のアンケートや項目の例を詳しく知りたい」「市場調査におけるアンケートのやり方は？」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

この記事では、市場調査でアンケートを実施する必要性や項目例、アンケートのやり方、ポイントなどを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

市場調査でアンケートを実施する目的

市場調査は、市場の動向や業界のトレンドを理解するために実施されるものです。

アンケート調査をもとに、自社商品やブランドの認知度、競合他社や業界全体の状況、顧客のニーズ、適正価格などを把握するために実施されます。

商品やサービスを開発・改良する上で、市場調査は必要不可欠です。根拠となるさまざまなデータを収集し、「どのようにすれば売れるのか」という視点で戦略を立てましょう。

顧客に喜ばれる商品やサービスを提供するためには、データ収集・分析が重要です。また、市場調査で競合他社の特徴や強みを分析すれば、競合他社との差別化を図れます。

市場調査のやり方や代表的な手法などについては、以下の記事もぜひチェックしてください。

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市場調査におけるアンケート例

市場調査において、アンケートはさまざまな場面で活用できます。ここでは、市場調査の主なアンケートの活用例について紹介します。

市場調査におけるアンケートのやり方｜7ステップ

市場調査におけるアンケートは、以下のステップで進めましょう。

1. アンケートの目的を明確にする
2. 収集したい情報を整理する
3. 質問項目と回答形式を決める
4. 調査対象やサンプル数を決める
5. アンケート調査を実施する
6. 調査内容を分析する
7. 意思決定やアクションにつなげる

ここでは、やり方についてステップ形式で解説します。

1. アンケートの目的やゴールを明確にする

アンケートを実施する際は、まず自社の現状や課題を整理したうえで、アンケートの目的やゴールを明確にしましょう。

具体的には、以下のような点について検討します。

これらにもとづいて、アンケート調査の内容や分析、意思決定などを行います。

目的とゴールが明確でないと、「アンケートを実施したもののあまり役に立たなかった」「アンケートの項目や方向性がブレてしまった」という事態になりかねません。

2. 収集したい情報を整理する

次に、アンケートを通じて収集したい情報を整理しましょう。このとき、仮説立てを行いながら情報を整理するのがおすすめです。

たとえば、「○○の売上が悪いのは、他ブランドに比べてパッケージの色味やデザインが目立たないからでは？」のように仮説を立てます。

このように、具体的な仮説を設定することで、仮説にもとづいたアンケートを実施し、仮説通りかどうかを検証するという方針が定まるでしょう。

3. 質問項目と回答形式を決める

目的や仮説をもとに、質問項目や回答形式を決めましょう。

質問項目を作成する際は、項目一つひとつに明確な目的があるかを意識するといいでしょう。

なお、質問項目の数が多すぎると回答者の負担が大きくなり、良質な調査結果が得づらくなる可能性があるため注意が必要です。

また、各項目に対してどのように回答してもらうかも決定します。回答形式の種類には、以下のようなものが挙げられます。

回答形式によっては、回答者の負担が大きくなり、質の低い回答や離脱が生じることもあるため注意しましょう。

適切な質問項目や回答形式を用意したうえで、自社に必要なデータを収集することで、市場調査やマーケティングに活かすことができます。

4. 調査対象やサンプル数を決める

アンケートの調査対象や必要なサンプル数も決定しましょう。

たとえば、既存商品に関するアンケートを行う場合は、既存顧客にアンケートを取るのが一般的です。

新しいサービスについてアンケートを取る場合は、現在の顧客ではなく「現在サービスを利用していないが、内容が変わったら購入するかもしれない」という見込み顧客を含めて調査する必要があります。

また、アンケート調査では、サンプル数が少なく、回答（はい/いいえ）の割合が50:50に近いほど誤差が大きくなる傾向にあります。

必要なサンプル数はアンケートの集計や分析方法によっても異なりますが、誤差を少なくするには、サンプル数を100～500以上集めるといいでしょう。

5. アンケート調査を実施する

アンケートの作成・配布・回収・集計・分析という一連の作業を効率良く実施するには、アンケート作成ツールやMAツールなどの活用がおすすめです。

無料でアンケートフォームを作成したい場合は、Google Formなどを利用すれば、無料でアンケートを作成・集計できるようになります。

アンケートが出来上がった時点で、実際に回答者の視点でアンケートに回答してみるのが理想です。自分だけでなく、社内で回答者を用意してアンケートを試すのが望ましいでしょう。

実際にアンケートとして配布する前に、必要な要素が揃っているかどうかを確認した上で、問題なければアンケート調査を実施します。

6. 調査内容を分析する

アンケート調査を実施した後は、調査内容を集計してまとめる作業に移りましょう。

調査で得られた結果をもとに、どのような傾向が推測できるか、どのような改善点が浮かんだかなどの結果をまとめます。

アンケートの回答データを分析する際は、単純集計やクロス集計で大まかな傾向を掴み、目的に合った詳細な分析を行うといいでしょう。

7. 意思決定やアクションにつなげる

アンケートの調査結果をどのような形で活用するのか、具体的な意思決定について考えることも重要です。

せっかくアンケート調査を実施したのにもかかわらず、具体的な施策には活かせなかったということがないよう、どのような形で課題解決につなげるかについて十分検討しましょう。

市場調査のアンケートで設けるべき項目の例

アンケート調査を行う際は、あらかじめ整理した情報をもとに項目を洗い出しましょう。調査項目は、対象者の属性を確認するための項目と、調査テーマに関する項目に分かれます。

項目の例としては、以下のようなものが挙げられます。

＜ユーザー属性に関する項目例＞

• 性別・年齢
• 居住地域
• 住居形態
• 家族構成
• 職業・部署・役職　など

＜調査テーマに関する項目例＞

• 商品の認知状況・経路
• 購入場所
• 購入理由
• 使用期間
• 使用目的
• 使用シーン
• 満足点・不満点
• 今後の購入意向
• 商品を選ぶ際に重視する点　など

市場調査のアンケートを作るポイント

市場調査でアンケートを作る際は、下記のポイントを意識しましょう。

• 誤解のないように質問する
• 優先度が高い質問を前半にする

ここでは、それぞれのポイントについて順に解説します。

誤解のないように質問する

質問項目の表現が曖昧だと、誤解を招くきっかけとなり、回答者によって解釈にバラつきが生じるケースがあります。意図とは異なる回答が混在することもあるため、曖昧な聞き方は避けるようにしましょう。

たとえば、「○○をどのくらいの頻度で購入しますか」という質問は、主語がないため、回答者自身なのか家族を含むのかが分からなくなります。

また、「最近○○を利用しましたか」のように、期間が明確に示されていない質問文も誤解を招くため、具体的に期間を示すようにしましょう。

回答しやすい項目を意識する

回答者の負担を軽減するためにも、スムーズに回答しやすいよう順序を整えることも大切です。

過去→現在→未来と時系列に沿って質問したり、答えやすい設問→複雑・詳細な設問といったように、違和感を覚えない質問項目を用意しましょう。

また、デリケートな質問は最後のほうに設定することも大切です。

回答をするにあたって、先入観（バイアス）や回答を誘導するような項目は、回答が偏るきっかけとなるため避けましょう。

回答者がスムーズに回答でき、有意義なデータを収集するためにも、回答しやすい流れを作るよう努めることが重要です。

まとめ

アンケートは、幅広い市場調査に活用できる汎用性の高い調査方法です。市場の状況やトレンドを把握するためにも、アンケートで生活者のデータを収集し、集計・分析した上でアクションや意思決定につなげましょう。

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