近年若い世代を中心にTikTokの活用が目立ってきました。TikTokを活用しているインフルエンサーの中にはライブ配信を通してファンを増やすことや、ギフティングで収益を得ている人もいます。
また、企業もTikTokを活用しているインフルエンサーの起用を行うなど、TikTokの市場価値と効果は大きく広がっています。
今回はTikTokのライブを行う条件やライブ機能の解説を行います。TikTokライブを活用して効果的な施策を検討してはいかがでしょうか。
TikTokライブとは
TikTokライブとは、TikTokアプリの中でユーザーとリアルタイムでコミュニケーションをとることができる機能です。
配信時間の制限はなく、配信者と閲覧者がコメントやギフティングを通して交流を深めることができます。リアルタイムでユーザーとの距離感を近づける機能としておすすめです。
しかし、TikTokでライブ配信機能を使うためにはいくつかの条件があるため、条件の確認が必要です。
TikTokライブで配信・収益化する条件
TikTokライブで配信や収益化を行うには、各機能ごとに利用条件が定められています。
フォロワー数や年齢、過去の投稿状況によって利用できる機能が異なるため、事前に条件を確認しておきましょう。
TikTok Live Gift(投げ銭機能)の条件
Live Gift(ライブギフト)とは、配信中に視聴者から投げ銭を受け取れる機能です。
この機能を利用するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 日本に居住している
- 18歳以上である
- フォロワー数が50人以上である
- コミュニティガイドラインに違反していない
過去にコミュニティガイドラインの違反歴があると対象外になる場合があります。
また、条件を満たしていても、設定でギフティング機能を有効にしなければ投げ銭は受け取れません。
視聴者側がギフトを送るかどうかは任意ですが、受け取るには自身での設定が必要です。
チップ機能の条件
TikTokライブでは、視聴者から直接金銭的な支援を受け取れる「チップ機能」が用意されています。ギフト機能と異なり、還元率が高く、ダイヤモンドへの変換を介さずに報酬を得られるのが特徴です。
ただし、この機能を利用できるのは一部の配信者に限られており、以下の条件を満たす必要があります。
- フォロワー数が10万人以上
- TikTokのガイドラインや利用規約に違反していないこと
条件のハードルが高いため、多くの配信者はギフト機能で収益化を始め、フォロワーを増やしてからチップ機能の解放を目指す流れとなります。
Creativity Program(広告収入)の条件
TikTokのCreativity Programは、投稿動画を対象とした広告収益制度で、一定の再生数やエンゲージメントに応じて収入が得られる仕組みです。
YouTubeの広告モデルに近く、ライブ配信そのものではなく、通常投稿のパフォーマンスが収益の対象となります。
ライブをきっかけにファンが増えることで、動画再生数が伸び、間接的に広告収入にも良い影響を与える点がポイントです。
- 参加には以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 日本国内に居住しており、18歳以上である
- フォロワーが1万人以上
- 直近30日間の動画再生数が10万回以上
- 1分以上のオリジナル動画を投稿している
- ガイドライン違反がない健全なアカウントである
視聴回数に加えて、視聴維持率なども評価対象となるため、ユーザーを惹きつける構成や投稿力が求められます。
Live Subscription(サブスクリプション)の条件
Live Subscriptionは、TikTokライブを通じて継続的な収益を得られる月額課金型の機能です。
ファンが月額料金を支払うことで、配信者が用意した限定特典にアクセスできる仕組みとなっています。
主な利用条件は以下のとおりです。
- 年齢が18歳以上である
- フォロワーが50人以上いる
- ライブ配信権限が付与されている
- 配信時間が累計1時間以上、配信日数が2日以上
- ガイドライン違反がないアカウントである
提供できる特典の例としては、以下のようなものがあります。
- サブスク限定のライブ配信やチャット
- 特別な動画コンテンツ
- 名前の横に表示される支援者バッジ
料金や特典内容はクリエイターが自由に設定できるため、ファン層のニーズに合ったプラン設計が可能です。
TikTok Series(限定コンテンツ)の条件
TikTok Seriesは、有料コンテンツをシリーズ形式で販売できる収益化機能です。
1本ずつではなく複数の動画をセットにして提供することで、まとまった情報や連続性のある内容を届けたいクリエイターに適しています。
たとえば、ノウハウ解説・レッスン動画・専門的な講義など、価値あるコンテンツを体系的に届けるのに最適です。
この機能を使うには、次の条件をすべて満たしている必要があります。
- 日本在住、かつ18歳以上
- アカウント開設から30日以上が経過している
- 過去30日間で3本以上の動画を投稿している
- 総再生回数が直近30日で1,000回を超えている
- オリジナル動画を投稿している
- TikTokのガイドラインとポリシーを遵守している
専門性の高い配信を収益に変えたいクリエイターに特におすすめの制度です。
TikTokライブの収益化の仕組み
TikTokライブでは、視聴者からのギフトやチップを通じて直接収益を得ることが可能です。
ライブ配信ならではのリアルタイム性を活かして、ファンとの距離を縮めながら収益化を目指せます。
視聴者から贈られたギフトを換金する
TikTokライブでは、視聴者がコインを使ってギフトを贈ることができます。
配信者は受け取ったギフトに応じて「ダイヤモンド」という報酬を獲得し、それを現金に換金する仕組みです。
換金には最低出金額や手数料が設定されており、収益はPayPalなどの方法で受け取れます。
直接チップが贈られる機能もある
TikTokには、視聴者が配信者に直接金銭を送れる「チップ機能」も用意されています。
この機能では、ギフトと異なりダイヤモンドへの変換を経ずに、より高い還元率で支援を受け取ることが可能です。
ただし、チップ機能を使うにはフォロワー数やアカウントの健全性など、より高い条件を満たす必要があります。
TikTokライブの権限を獲得する2つの方法
TikTokライブの配信はTikTokが定めた条件をクリアすると可能になります。
しかし、TikTokライブが可能な条件は、明確に発表されていません。そこで、今回は予測されている以下の2点の方法について詳しく説明します。TikTokライブ配信が可能になる一つの指標として参考にしてみてください。
方法1.フォロワーを増やす
TikTokが定める基準の中で、分かりやすい指標になるのがフォロワー数です。
フォロワー数であれば指標として分かりやすく、明確な目標にできます。
TikTokライブの権限獲得に必要なフォロワー数は1000人や5000人など、高めのハードルと考えられてきました。
しかし、最近では数百人のフォロワーでもTikTokのライブの権限が得られたという例も増えてきています。
方法2.質の高いコンテンツの投稿
TikTokにおいて質の高いコンテンツの投稿が重要であることを理解しているものの、どのような基準でおすすめ表示などがされるのかが分からない方も多いでしょう。以下ではTikTokで質の高いコンテンツの指標となる項目をご紹介します。
総再生回数
総再生回数が多いということは継続して一定の質が担保されたコンテンツが投稿されていたり視聴者から一定以上の需要があるコンテンツが投稿されているということです。
極端に再生回数が多い動画がなくとも、継続して一定の質が担保されたコンテンツを投稿し続けることで総再生回数が増えてアカウントの評価を得ることができます。
また、大量のコンテンツを投稿しても全く再生されないのであれば総再生回数は伸びず、評価には繋がりません。
重要なのは、視聴者から需要があるコンテンツを継続的に投稿し続けることです。再生回数を伸ばそうと極端に投稿数を増やすことで、コンテンツの質が低くなってしまうことには注意しましょう。
総再生時間
総再生時間が長いコンテンツは視聴者が動画をすぐにスキップせずに見てくれており、視聴維持率が高いコンテンツです。
TikTokならではの動きのあるコンテンツや動画の魅せ方、展開で最後まで見たいと思えるような動画が質の高いコンテンツです。
また、総再生時間が長いということは、常に投稿をチェックしてくれているファンがいるという指標にもなるため、質の高いアカウントと認識されやすいでしょう。
いいね数
質の高いコンテンツの指標として分かりやすいのがいいねの数です。いいねとは文字通り、動画をみた視聴者がいいねと思えたコンテンツに向けて送ります。
また、いいねは視聴者から配信者に向けて表現できる数少ないコミュニケーションの一つでもあるため、配信者にとっていいねの数は良かった点や改善すべきポイントを考える上で大切な指標となります。
そして、総再生回数や総再生時間については継続すると評価を蓄積することが出来ますがいいねの場合は異なります。
一定の質でコンテンツを投稿し続けていても、視聴者の感想がリアルに反映されるいいねの数には差が生まれます。
しかし、いいねの数を気にしすぎるとかえって自分のアイデアや個性などが薄れてしまう場合もあるので注意が必要です。
評価は後からついてくるとを考えて視聴者目線でのコンテンツ作りを前提に、自分のアイデアや個性を発揮していくのを意識しましょう。
TikTokライブ6つの機能の使い方
TikTokライブの配信にはユーザーに便利な6つの機能があります。それぞれの使い方を以下でご説明します。
1.コラボ機能
TikTokライブでは、配信者同士や配信者とリスナーでコラボ配信ができます。使い方は、配信画面の左下にあるコラボマークをタップします。
コラボしたい配信者を選択した後、相手に招待を送り相手が招待を受け取るとコラボ配信を行えます。
ただ、視聴者とコラボする場合、視聴者側もTikTok公式が定めているライブ配信の条件を満たしている必要があるといった点には注意が必要です。
2.ギフティング機能
TikTokライブでは、視聴者が配信者にギフトを送れるギフティング(投げ銭)機能があります。
TikTokライブの配信中に視聴者は、TikTok内のコインで購入したギフトを配信者に送ることで投げ銭を行うことができます。
20歳未満はギフトの購入も、受け取ることもできないため注意しましょう。
3.インサイト分析機能
インサイト分析機能でアカウントのデータ分析を行い、投稿ごとのデータの分析だけでなく、アカウントのプロフィール表示回数やフォロワー数の推移を確認することも可能です。
インサイト分析を行うことで、フォロワーがどの投稿に興味があるのかといったニーズを探ることができるため、インサイト分析機能は積極的に活用するのがおすすめです。
4.コメントフィルター機能
コメントフィルター機能を活用することで表示したくないコメントを非表示にできます。
フィルタリングしたいキーワードは最大50個まで設定可能です。特定キーワードや単語を含むコメントを一括で非表示にできます。
また、配信中にコメントをオフにする機能やスパム・不適切の可能性があるコメントを非表示にする機能もあります。
5.フィルター、エフェクト機能
フィルターやエフェクトなど通常の動画を作成する際に利用可能な機能もライブ配信中に使用できます。
配信中でも美肌効果やフィルター、スタンプなどのフィルターやエフェクト機能を使うことができるため、普段の投稿と同じような加工をしてライブ配信を行うことが可能です。
6.タイトル、サムネイルの作成機能
TikTokライブ配信の際には、配信のタイトルやサムネイルを変更できます。
画面に表示されるタイトルやサムネイルは自分で変更できるため、画面を見てすぐに配信のジャンルが分かるようなタイトルやサムネイルの設定が大切です。
TikTokライブ条件のまとめ
TikTokライブの配信条件や配信権限の獲得方法などをご説明してきました。TikTokライブではファンの獲得や広告効果が期待できるため、積極的に活用しましょう。
活用する際は本記事を読み返し、個人で収入を得たり企業で事業に取り組む参考にしてみてください。