春は新生活やイベントが多く、気持ちも行動も前向きになる季節です。入学や入社、引っ越しなどをきっかけに、新しい商品やサービスを探す人が増えるタイミングでもあります。
購買意欲が高まりやすいこの季節に、「春のキャンペーンを実施したい」「春に合わせてどんな企画をすればよいか」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
本記事では、春にキャンペーンを行う理由や具体的なメリット、企業による成功事例に加え、実施の際に意識したいポイントをわかりやすく解説します。
春のキャンペーンがおすすめな理由
春は季節の変わり目であり、気持ちや行動が大きく動きやすいタイミングです。
こうした季節特有の変化に合わせてキャンペーンを行うことで、ユーザーからより多くの反応をしてもらえる可能性があります。特にSNSを活用した企画では、春ならではの心理や行動の変化を捉えることが大切です。
ここでは、春のキャンペーンがおすすめな理由を顧客心理や顧客行動の変化から見ていきましょう。
顧客心理が変化する
春になると、日照時間が伸び、気温も暖かくなっていきます。このような自然環境の変化は、体内に分泌される「セロトニン」の量を増やす要因になります。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心の安定や前向きな気持ちに関係している脳内物質です。
日照時間が増えることで、気分が明るくなったり、新しいことにチャレンジしたくなる傾向が強くなります。
春は入学・入社・引っ越しなどのライフイベントも多く、自然と期待感やワクワク感が高まりやすい時期です。
こうした顧客心理の変化に合わせてキャンペーンを打ち出すことで、共感や参加意欲を引き出しやすくなるでしょう。
顧客行動にも影響がある
春は「新しいものを取り入れたい」という気持ちが高まる時期です。
生活の節目として位置づけられる春には、洋服やインテリアの買い替え、コスメの新調、サービスの乗り換えなど、購買行動にも変化が生まれやすくなります。
たとえば、「新生活応援キャンペーン」「春の新商品体験キャンペーン」といった打ち出し方は、まさにこの季節ならではのニーズにマッチしています。
また、春は外出やレジャーの機会も増えるため、屋外で楽しめるイベントやSNS投稿と連動させた企画も相性が良いです。
春にキャンペーンを実施するメリット
春は年間の中でも多くの節目や行事が重なる季節です。そのため、SNSを活用したキャンペーンを展開するには絶好のタイミングといえます。
春にキャンペーンを実施するメリットとして、以下が挙げられます。
- 春のイベントに合わせられる
- 新規顧客を獲得しやすい
- リピーター獲得につながる
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
春のイベントに合わせられる
春には、桜の開花、新学期、新生活のスタート、イースター、ゴールデンウィークなど、多彩なイベントが集中しています。
こうした時季は、消費者が新しい商品やサービスを購入する機会が自然と増えやすくなります。
たとえば、引っ越しに伴って家具や家電が必要になったり、新生活に向けてファッションアイテムや文房具を買い揃えるケースは多く見られるでしょう。
このような流れに合わせてキャンペーンを実施すれば、タイミングよく顧客の購買意欲を刺激できます。
さらに、「お花見特集」「春の新生活応援セール」などのテーマによって、キャンペーンの打ち出し方にも幅を持たせやすくなります。
複数のイベントに対応することで、さまざまなニーズに応えやすくなる点も春の強みです。
新規顧客を獲得しやすい
春は、進学・就職・転居などの新しいライフステージへと移行する人が多い時期です。こうした変化に伴って、消費者の関心ごとも大きく変わります。
たとえば、学生になったことで勉強アプリを探し始めたり、新しい職場環境に合わせて生活雑貨を買い足すなど、これまでと異なる選択をする機会が増えます。
こうした「はじめての選択」が多い春は、企業にとって新規顧客を獲得する絶好のチャンスです。
特に、SNS上で話題になりやすいキャンペーンを展開すれば、これまでリーチできなかった層にも情報を届けやすくなります。
短期間でも印象に残るようなコンテンツを届ければ、その後のファン化にもつながっていくでしょう。
リピーター獲得につながる
春は新しい習慣がスタートしやすい季節です。このタイミングで有益な情報や価値あるコンテンツを提供すれば、顧客との継続的な関係を築くきっかけになります。
たとえば、フィットネスアプリが春に入会キャンペーンを実施し、初心者向けのトレーニングメニューを定期配信したとします。
すると、利用者は継続的に学んだり、実践したりするために、自然とアプリを使い続けるようになるでしょう。
重要なのは、キャンペーンを単発で終わらせず、その後のフォロー施策をしっかり設計することです。メルマガやSNSでの定期的な情報発信、会員限定の特典などを通じて接点を持ち続けることで、リピーターとしての定着率も向上します。
春に始まった関係を、長期的な信頼に育てていく視点が重要です。
企業による春のキャンペーンの成功事例3選
ここからは、企業による春のキャンペーンの成功事例を紹介します。
1. 第一石鹸株式会社|エイプリルフールキャンペーン
第一石鹸株式会社は、2021年のエイプリルフールに話題となった「またたび柔軟剤」を、実際に商品化し、2022年に限定プレゼントキャンペーンを実施しました。
参加方法は、公式アカウントをフォローし、対象投稿をリポストするだけというシンプルな形式です。抽選で選ばれた5名に非売品の「またたび柔軟剤」がプレゼントされました。
非売品として特別に製造されたこの柔軟剤は、猫好きユーザーの関心を集め、X(旧Twitter)上で大きな反響を呼びました。
SNS上での拡散性を意識した構成と、遊び心あるエイプリルフール投稿から実際の商品化に至ったストーリー性が話題のポイントです。
企業の柔軟な発想力と顧客との距離の近さが印象づけられ、ブランドイメージの向上にもつながりました。
2. お茶の井ヶ田 喜久水庵|あなたはどっち派?プレゼントキャンペーン
お茶の井ヶ田 喜久水庵は、桃の節句にあわせて「あなたはどっち派?プレゼントキャンペーン」を実施しました。
季節限定の苺生クリーム大福と桜大福をテーマに、苺派か桜派かを問う形式で、参加者の興味を引く内容に仕上げています。
応募方法は、公式アカウントのフォローと対象投稿のリポストのみ。画像には、春らしい彩りの大福の写真が使用され、タイムライン上で目を惹くことに成功しました。
春らしい和スイーツと桃の節句を掛け合わせた企画は、季節感を活かしたブランディングにもつながっています。
「あなたはどっち派?」という問いかけにより、参加ハードルが低くなり、ユーザーとのコミュニケーションも生まれやすい工夫が施されたキャンペーンです。
3. 辛ラーメン|あなたが決める新・辛ラーメン
辛ラーメンは、「激辛は苦手」という層にも楽しんでもらえるよう、新しい味を消費者の声から開発する「あなたが決める新・辛ラーメン」キャンペーンを実施しました。
Xのカンバセーショナルボタンを活用し、4つの味の選択肢から希望を選んで投稿するだけで応募可能。公式アカウントのフォローも条件に含まれていました。
抽選で賞品が当たる特典付きで、気軽に参加できる設計になっています。「その他」の自由コメントも大歓迎!と記載し、ユーザーの声を集める工夫もされていました。
キャンペーンの参加ポストがそのままUGCとなるため、自社に関連する投稿がタイムラインに多く流れ、自然な話題化と拡散につながりました。
春のキャンペーンを成功させるポイント
春のキャンペーンを効果的に展開するには、季節ならではのタイミングやモチーフを活用することが重要です。
消費者の興味や感情に寄り添った内容にすることで、共感や参加率が高まり、結果としてブランドの好感度向上や購入行動につながります。
春のキャンペーンを成功させるには、以下のポイントを意識しましょう。
- 春のイベントに合わせて開催する
- 春の食べ物を取り入れる
- 体験型のイベントを実施する
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
春のイベントに合わせて開催する
春にはさまざまなイベントが続き、日常の中にちょっとした楽しみや節目が生まれやすい時期です。イベントに合わせたキャンペーンを実施することで、自然と関心を集めやすくなるでしょう。
3月から5月にかけての主なイベントは以下のとおりです。
3月
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- 3月3日:ひなまつり
- 3月14日:ホワイトデー
- 3月第3~4週:卒業式・卒園式
- 3月下旬:桜の開花・お花見
- 3月31日:イースター
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4月
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- 4月1日:エイプリルフール
- 4月上旬〜中旬:入学式・入社式
- 4月下旬:ゴールデンウィーク前半
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5月
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- 5月1日:メーデー
- 5月5日:鯉のぼり
- 5月3日〜5日:ゴールデンウィーク後半
- 5月第2日曜日:母の日
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これらのイベントに関連づけてテーマを設定したキャンペーンを行うことで、消費者の「今欲しい」という気持ちに寄り添ったアプローチが可能になります。
春の食べ物を取り入れる
飲食業界や食べ物を扱うアカウントでは、春にまつわる食べ物を取り入れたキャンペーンも目を引きやすく効果的です。
特に春の味覚は見た目も華やかで、SNS映えするため拡散効果も期待できます。
春の定番食材やメニューは以下のとおりです。
- ・いちご
- ・たけのこ
- ・菜の花
- ・さくら餅
- ・山菜
- ・春キャベツ
- ・桜えび
- ・新じゃがいも
- ・新玉ねぎ
- ・よもぎ
- ・うぐいす餅
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こうした春の食材を使った商品やメニューをキャンペーンに組み込むことで、季節感を演出しやすくなります。さらに、限定感を出すことで購買意欲の促進にもつながります。
体験型のイベントを実施する
春は気候が穏やかで外出しやすいため、体験型のキャンペーンにも適した時期です。思い出に残るような体験は、企業やブランドの存在が参加者の記憶に長く残りやすくなります。
たとえば、ワークショップ形式のイベントや、季節限定のポップアップ体験、屋外での商品試食会などは、参加者に商品やブランドをより深く知ってもらう機会となるでしょう。
実際に触れる、味わう、動くといった体験を通じて、「楽しかった」「印象に残った」と感じてもらえれば、SNSでの投稿や口コミも生まれやすくなります。
体験の中で自然に商品の魅力を伝えられれば、販売促進だけでなく、ブランド価値の向上にもつながるでしょう。
まとめ
春は消費者の心が動きやすく、SNSでの施策が成功しやすい絶好のシーズンです。タイミングや内容をしっかりと工夫すれば、認知拡大やファンの獲得、購買促進にもつながります。
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