SNSマーケティングにはさまざまな手法があり、上手く活用することで効果が出やすい施策として注目されています。SNSマーケティングにあたって、より詳細にターゲティングできる「ペルソナ設定」は非常に重要なプロセスの一つです。
当記事では、SNSマーケティングにおけるペルソナ設定の重要性やターゲットとの違い、設定方法について解説します。SNS別のペルソナの項目例や、設定のコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
もし、自社の施策に「ペルソナに合わせたSNSの活用方法が分からない」とお悩みの方は、以下の資料をご参照ください。 資料では以下の内容をメインに解説します。
- Twitter/Instagram/TikTok/LINEなどの様々なSNSの強みや特徴
- 各SNSの利用層の詳細
- 各SNSに最適なキャンペーン施策の詳細
自社のマーケティングをどのプラットフォーム上で行うべきかお悩みの方は是非ご参考ください。
SNSマーケティングにおけるペルソナ設定とは
ペルソナとは、商品やサービスにおいて想定される「架空の顧客像」のことです。架空ではあるものの、普段の行動パターンや好みなどさまざまな要素を加味して、実在している人物かのように設定されます。
SNSマーケティングや運用において「どのような人物に向けたアカウントにするか」などを具体的に設定し、近しい人物へ向けて運用することが重要です。
そうすることで、アカウントや施策の方向性がブレることなく、本当に届いてほしいユーザーに向けて必要な情報を届けることができます。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナとターゲットを混同しているケースがありますが、それは間違いです。
ターゲットは、商品やサービスを訴求したい集団の「属性」を絞り込むことを指します。
たとえば、プチプラ価格のアパレルであれば「10〜20代女性」、高品質なスーツであれば「30〜50代男性」といったターゲットが挙げられるでしょう。
一方ペルソナは、そのターゲットからさらに具体的な人物像として洗い出すことを指します。ペルソナ設定はできる限り細かく設定しつつ、行動や思考まで想像できるくらいに洗い出すことが重要です。
SNSマーケティングにおけるペルソナの重要性
ペルソナが重要視される理由の1つとして、ライフスタイルの多様化があります。多様化した顧客ニーズを掴むには、ざっくりとしたターゲットの絞り込みだけでは難しくなってきているのです。
ターゲットよりさらに深く掘り下げて詳細にペルソナを設定することで、ユーザーニーズや価値観を把握しやすく、マーケティング戦略が立てやすくなります。
また、ペルソナ設定によって精度の高い施策を実施できることで、今まで行ってきた無駄な要素をあぶり出して排除することで、工数やコスト削減ができるのです。
さらに、プロジェクトチーム内で訴求したい人物像を共通認識できるため、認識のズレを防ぎ、施策にまとまりが生まれるでしょう。
SNSマーケティングにおけるペルソナの設定方法
ペルソナ設定の手順は、大きく分けて以下の4つです。
- 情報収集・リサーチする
- ペルソナの項目を作成する
- ペルソナを落とし込む
- ペルソナの運用・改善を行う
ここからは、具体的なペルソナの設定方法について解説します。
1. 情報収集・リサーチする
まずはペルソナ設定の下準備として、情報収集を行います。データを十分に集めておくことで、ペルソナ設定をスムーズに進められるでしょう。
ペルソナ設定に役立つデータは以下のようなものがあります。
- 自社のデータ
- アクセスデータ
- SNSのデータ
- アンケートのデータ
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データ収集では、年齢や職業などの属性、具体的な数値で表せる「定量データ」と、嗜好性や価値観など数値で表せない「定性データ」の2種類があります。
定量データは既存のデータやアクセス解析を行い、定性データはSNS検索やアンケート調査、インタビューなどによって収集するのが効果的です。
そして、まずはざっくりとしたターゲットを絞り込みましょう。
2. ペルソナの項目を作成する
情報収集が完了したら、ペルソナ設定で重要な項目作成に移ります。
項目の内容によっては的外れなペルソナになってしまうため、自社に必要な情報を明確化できるペルソナ設定項目を作成しましょう。
ペルソナ項目の具体例は以下の通りです。
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 最終学歴
- 職業(内容や役職まで)
- 家族構成
- 収入や貯蓄
- ライフスタイル(通勤時間・通勤手段・勤務時間・休日の過ごし方など)
- 性格や価値観
- 趣味
- 悩みや不満
- インターネット、SNS利用状況
- 所持するデバイスの種類(スマホ・PCなど)
- 自社商品・サービス関連の項目(平均購入金額・こだわりなど)
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上記はあくまで最低限必要な項目を集めたものなので、自社に合わせた項目を追加していきましょう。
SNSについての項目を設定することで、プロモーションで活用すべきSNSの選定がしやすくなります。また自社商品・サービス関連の項目を入れ込むことで、より詳細な人物像が浮かび上がってくるでしょう。
3. ペルソナを落とし込む
項目作成が完了したら、実際にペルソナ作成に移ります。集めたデータをもとに人物像を落とし込み、できるだけ詳細に詰めていきましょう。
ペルソナ作成の過程では、より人物を詳細にイメージするために、具体的な人物名をつけたり、顔写真やイラストを用意することもあります。
また購買までのストーリー設計を考案すると、要所要所で最適なマーケティング手法を実施することができます。
4. ペルソナの運用・改善を行う
ペルソナは作成して終わりではなく、定期的な見直しが必要です。
ペルソナに沿ったマーケティング戦略を練ったとしても、顧客の動向やニーズは常に変化しており、設計段階とのギャップが生じるケースがあります。
設定したペルソナをもとに、顧客の認知〜購買までの一連の流れを考え、プロセスごとの課題に対策を立てていきましょう。
SNSマーケティングで効果的なペルソナを設定するコツ
効果的なペルソナ設定を行うコツには、以下の3つがあります。
- ペルソナは1人に絞り込む
- 定期的にペルソナを見直す
- SNSにまつわる項目を追加する
ここでは、それぞれのコツについて解説します。
ペルソナは1人に絞り込む
ペルソナを複数設定しておけば、「数を打てば当たる」というように、誰か1人に刺さるのでは?と考えてしまう人も少なくないでしょう。
しかしペルソナを複数設定してしまうと、SNS運用やマーケティング施策にブレが生じてしまうリスクがあります。プロジェクトチーム内での混乱を招くきっかけにもなりかねません。
そのため、ペルソナは1人のユーザーに絞り切って設定することが重要です。なお、商品やサービスによって、メニューやプランが分かれている場合などは、それぞれでペルソナ設定することをおすすめします。
定期的にペルソナを見直す
前述した通り、ペルソナは作成して終わりではありません。
ペルソナは実際に存在する人物像をイメージして作られているので、ユーザーの環境や情報は常に変化するものだと考えておきましょう。
「思うように効果が出ない」といった場合は、ペルソナの見直しや改善が必要になるケースもあります。
ユーザーの動向に目を向けつつ、定期的なブラッシュアップをすることが大切です。
SNSにまつわる項目を追加する
SNSはユーザーの生活の一部とも言えるほど、利用状況は大幅に伸びています。SNSマーケティングにおけるペルソナ設定ではとくに、SNSにまつわる項目は必要不可欠です。
SNSマーケティングにはさまざまな手法があり、ペルソナと照らし合わせることで、導入するときの判断がしやすくなります。
各SNSの特徴を踏まえて、最適なSNSマーケティングを洗い出し、施策として実施していくことで、さらに効果的なSNS運用が実現できるでしょう。
以下の資料では、Twitter・Instagram・TikTok・LINEなどさまざまなSNSの強みや特徴、利用層、各SNSに最適なキャンペーン手法などを解説しているので、ぜひご覧ください。
【SNS別】ペルソナ設定の具体例と項目|Twitter・Instagram
具体的なペルソナ設定例を知りたい方向けに、SNSマーケティングで活用できるペルソナ設定の例を紹介します。
■Twitterにおけるペルソナ設定の具体例
- 山田太郎
- 35歳
- 独身
- 神奈川県生まれ都内在住
- 年収500万円
- 結婚願望は強くない
- カメラや旅行が趣味
- 海外に行きたいが予算オーバー
- 収入を上げたいが一歩が踏み出せない
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■Instagramにおけるペルソナ設定の具体例
- 山田花子
- 23歳
- 都内在住銀行員
- 年収300万円
- 一人暮らし
- コスメ・洋服・旅行が趣味
- おしゃれを楽しみたいが生活に余裕がない
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このように「実際に存在する」と仮定して、具体的な人物像を考案しましょう。
SNSマーケティングにおけるペルソナ設定する際の注意点
SNSマーケティングでペルソナ設定する際は以下の2点に注意しましょう。
- 関係者全員がイメージしやすい人物像にする
- 実際のデータを活用して客観的に設定する
ここでは、それぞれの注意点について解説します。
関係者全員がイメージしやすい人物像にする
ペルソナは、関係者全員がイメージしやすいよう分かりやすく設定するのがポイントです。
ペルソナ設定において具体性は重要ですが、大量に項目を盛り込んで設定を詰め込めばいい、というわけではありません。
ペルソナが複雑化すると、チーム全体で共通認識が取りづらくなってしまうためです。必要に応じて、項目を追加・削除して、具体性を保ちつつ無駄のないペルソナ設定項目を作成しましょう。
実際のデータを活用して客観的に設定する
ペルソナは、主観ではなく客観的に設定する必要があります。
主観で「大体このような人物像だろう」と判断したり、「こういったペルソナであってほしい」などの理想をペルソナに設定したりすると、本来の人物像と乖離してしまいます。
せっかくのペルソナ設定を作り直すことになり、無駄なコストが発生しないためにも、事前に集めたデータやSNSを活用して、客観的なペルソナ設定を行いましょう。
SNSマーケティングで重要なペルソナ設定をしよう
ペルソナ設定を行うことで、自社の商品やサービスにマッチした精度の高いマーケティング戦略を立てることができます。まずは自社のデータや各SNSの特徴を踏まえ、ペルソナ設定前に情報収集をスタートしましょう。
SNSマーケティングには専門知識やノウハウが必要となり、多くの工数が求められる場合もあるので、専門会社に任せるのが安心です。
OWNLYは、SNSマーケティングや運用代行をはじめ、ペルソナ設定の戦略立て、企画段階から運用まで一貫したサポートを提供しています。
「ペルソナは設定できたがどのようなSNSマーケティングが最適か分からない」「各SNSの強みや利用状況を詳しく知りたい」という方は、ぜひ以下の資料を参考にしてください。