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プリンセス・マーケティングとは?7つのポイントや女性向け施策の事例も

プリンセス・マーケティングとは?7つのポイントや女性向け施策の事例も

マーケティングやプロモーション施策を検討するにおいて、ターゲティングの設定は重要です。ターゲティング設定には、男女における消費行動の違いを理解することが必要不可欠と言えます。

とくに、女性向けのマーケティング戦略を立てるときには、男女の消費行動に関する違いを比較した「プリンセス・マーケティング」理論について把握しておくのがおすすめです。

本記事では、プリンセス・マーケティングで知っておきたい7つのポイントや注意点、女性向けマーケティングの成功事例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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プリンセス・マーケティングとは

出典:プリンセス・マーケティング 「女性」の購買意欲をかき立てる7つの大原則|Amazon

プリンセス・マーケティングとは、男女の価値観の違いについて、消費行動などをもとに比較・分析したマーケティング理論です。

提唱者は、セールスコピーライターとして活躍する谷本理恵子氏で、「プリンセス・マーケティング 「女性」の購買意欲をかき立てる 7つの大原則」という著書にて解説しています。

そして、とくに女性特有の購買心理の傾向に焦点を当て、女性向けのマーケティング施策においてプロモーション効果を高めるためのノウハウが記載されています。

プリンセス・マーケティングでは、男女の心理状態の違いや消費行動を分析することで、マーケティングにおけるターゲット設定の精度を高められるのがポイントです。

プリンセス・マーケティングのポイント7つ【男女の消費行動の違い】

プリンセス・マーケティングでは、男女の消費行動の違いの対比を前提として理解する必要があります。

これらの消費行動の違いを理解しないまま、女性向けのマーケティングを男性視点で展開すると、戦略の方向性を見誤ってしまう可能性も否めません。

  1. 求めるストーリーの違い
  2. 登場人物の設定の違い
  3. 主人公のモチベーションの違い
  4. 意思決定の中身の違い
  5. 評価基準の違い
  6. 関係性構築の違い
  7. 未来の見え方の違い

ここでは、「プリンセス・マーケティング 「女性」の購買意欲をかき立てる 7つの大原則」から見出しを抜粋し、男女の消費行動の違いを例として紹介します。

1. 求めるストーリーの違い

消費者が購買に至るプロセス(ストーリー)は、男女間で異なります。

マーケティングにおいて、消費行動のプロセスをカスタマージャーニーマップなどでストーリー設定することがあるでしょう。こうした場合に、男女が求めるストーリーの違いを理解する必要があります。

男性と女性が求めるストーリーの大きな違いは、以下のように分かれています。

男性:冒険の中で成長して英雄になりたい【ヒーロー・ストーリー】

女性:新しい世界で自分らしく生きたい【プリンセス・ストーリー】

たとえば、少年漫画では、試練を潜り抜けて成長して世界を救う「ヒーロー・ストーリー」が定番です。一方、少女漫画では、運命を変える出会いによって自分らしさを取り戻す「シンデレラ・ストーリー」が人気です。

そのため、女性向けに挫折や困難を乗り越えて名誉を勝ち取るストーリーを訴えても響きません。「本来の自分を取り戻してキラキラ輝く」という未来をアピールするのが効果的といえます。

2. 登場人物の設定の違い

女性と男性では、登場人物の「設定」が異なります。

男性の購買は「経験値を積んでレベルアップするための手段」であるのに対して、女性の購買は「これまでの延長上にないまったく新しい別の自分に生まれ変わること」となります。

男性:武器や装備を増やしてレベルアップを果たす【自分の力で一歩ずつ登り詰める!】

女性:「魔法」で一気に次元の違う世界へ【「本来の場所」に戻るのだから、努力は不要】

たとえば、副業についての商材で考えてみましょう。

男性には「具体的な戦略とスキルを学び、副業で確実に収入を増やそう!」というアプローチが響くかもしれません。

一方で女性には「楽しみながら稼げる副業で、自分らしい働き方を実現しよう!」といった訴求が響くということです。

3. 主人公のモチベーションの違い

女性と男性では、主人公の「モチベーション」が異なります。ここで言うモチベーションとは、何を求めて、何をきっかけに購買に至るのかという点です。

プリンセス・マーケティングでは、男女の消費行動のモチベーションについて以下のように分けて解説しています。

男性:モテたい!勝ちたい!【客観的な評価や社会的なステータスを求める】

女性:ワタシらしい【自分自身の主観的な満足感を求める】

男性は、「他人にどう思われるか」といった他者からの評価のために購買するのに対し、女性は「自分が満足できるのか」といった主観的な満足を求めています。

たとえば、男性は他者からどう見えるのかを意識した対策として美容商品を買う傾向にある一方、女性はいくら周囲から見て美貌や魅力に溢れている場合でも、あくまで「自分のため」に購入するということです。

4. 意思決定の中身の違い

女性と男性では、意思決定の「中身」が異なります。

男性は、買うかどうかを慎重に検討した上で、比較検討してからベストのものを手に入れるようとする傾向にあります。

一方で、女性は何気ない瞬間にばったり運命の商品と出会うことこそが買い物の醍醐味としています。

男性:しっかり比較検討する【しっかり吟味して最高のものを手に入れたい】

女性:とりあえず試してみる【運命の商品との出会いこそ買い物の醍醐味】

女性にとっての購入は「とりあえず試してみたい」と思っただけであるため、決定とは限らないのです。そのため、「サンプル」「初回無料」のように、気軽な買い物のプロセスを味わってもらう魅せ方を工夫するといいでしょう。

5. 評価基準の違い

女性と男性では何を「信じる」かが異なり、男性は「加点法」であるのに対して、女性は「減点法」で考えるとされています。

具体的には、男性はイメージよりも実質を重視し、信じるに値する客観的な証拠を求めますが、女性は共感できるイメージが重視されます。

男性:騙されないよう比較検討してから決める【加点法】

女性:「運命の出会い」にときめいて衝動買い【減点法】

たとえば、車の訴求では男性向けには「燃費が○○km/1L」「最高速度○○km/h」という定量的な機能性が訴求ポイントとなります。

一方で女性向けには「スタイリッシュなデザイン」「スムーズな走り」「環境に優しいエコカー」という定性的な表現が響きやすいのです。

6. 関係性構築の違い

女性と男性では「関係性」の築き方が異なります。

顧客との接点を「関係性構築」であると捉え、男女の関係性に対する価値観の違いについて、以下を把握しておきましょう。

男性:仲間であっても「縦の関係」を築く【同じチームの仲間でもライバル】

女性:家臣であっても「横の関係」を築く【私たちという価値観を共有し合う】

たとえば、女性向けの訴求では上から目線と感じさせてしまうような縦の関係ではなく、「私たち」という横の関係を築きます。

「先日こんなお客様が購入された」「自分を労わるお年頃」「○○かもしれません」といった表現のように、あくまで「自分以外のせい」にすることで、遠まわしに自分の持つ問題や課題に気付かせるのがポイントです。

7. 未来の見え方の違い

男性と女性では、「未来」の見せ方が異なり、以下のように分類されています。

男性:うまくいったことを拡大解釈する【なぜか根拠のない自信を持っている】

女性:ダメだったことを拡大解釈する【自信がない状態が初期設定】

たとえば、男性は根拠のない自信を持っている一方で、女性は自信がない状態が初期設定なので、サポートして励まし、自信が持てるように導いていくことが大切です。

目標を達成することを保証するよりも、「安心できる」「自信が持てる」を保証できるように不安を埋めていくといいでしょう。

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プリンセス・マーケティングを意識する際の注意点

プリンセス・マーケティングを意識する際は、以下の点に注意する必要があります。

  • 明確に女性向けである場合に活用する
  • 男女を短絡的に決めつけない
  • 商標名登録されている

ここでは、それぞれの注意点について解説します。

明確に女性向けである場合に活用する

プリンセス・マーケティングは、明確に女性向け商材である場合に活用しましょう。

自社が扱う商材が明確に女性向けとターゲット設定している場合を除いて、男女の区別が明確でない場合は取り扱いに注意が必要です。

また、プリンセス・マーケティングは心理状態を経験にもとづいた感覚的な要素が多く、数値やデータによる裏付けがあるわけではありません。

あくまで多くの女性にはこうした傾向が見られるとされていますが、一概にすべての女性に当てはまるわけではないことを念頭に置きましょう。

男女を短絡的に決めつけない

マーケティングにおいて「女性はこういう消費行動をする」と決めつけることは、一歩間違えると不快感を与えたり、誤解を生んだりする要因になります。

とくに男女の消費行動について理解することは、ジェンダー問題が絡むセンシティブなテーマです。男女の二択ではなく、多様性を重んじた考えや行動が尊重されています。

プリンセス・マーケティングで提唱されているのは、あくまで男女で比較した場合の違いに関する「傾向」です。

「女性だから」「男性はこう」といったレッテルは貼らず、あくまでマーケティング理論の一つとして捉えて活用しましょう。

商標名登録されている

「プリンセス・マーケティング」というワードは、著者・谷本理恵子氏によって商標登録されています。

マーケティング理論として捉え自社の運用に役立てるのは問題ありませんが、その他の利用では法的リスクを抑えておきましょう。

まとめ

多様性が進む昨今においても、男女の購買行動や心理状態の違いはまだまだ存在します。

また、明確に女性向けマーケティングの施策であっても、男性的な心理にもとづいて意思決定されているケースも世の中には数多くあります。

このような施策にこそ、プリンセス・マーケティングを実践し、女性の消費者心理に応えるマーケティング施策を展開していきましょう。

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