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エンプロイーアドボカシー完全ガイド|事例や進め方、注意点を解説

エンプロイーアドボカシー完全ガイド|事例や進め方、注意点を解説

自社の認知をもっと広げたいものの、企業アカウントからの発信だけでは情報が届きにくいと感じる場面は少なくありません。社員の発信を活かす取り組みが注目される一方で、進め方やガイドラインの整備、適したツールの選び方で迷うことも多いものです。手順とルールを押さえれば、炎上リスクを抑えつつ着実に成果へつなげられます。

そこで今回は、エンプロイーアドボカシーの基礎から事例、進め方、ガイドラインの作り方、効果測定の方法までをまとめて解説します。ぜひ参考にしてください。

【著者プロフィール】

本記事は、SNSキャンペーン・UGCマーケティングツール「OWNLY(オウンリー)」を運営するSmart Share Lab 編集部が制作しています。これまでに大手企業を中心とした数百件規模のSNSキャンペーンやUGC活用施策の設計・分析に携わり、企画から効果測定までの実務知見を蓄積してまいりました。

SNS運用の現場で得た一次情報をもとに、再現性のあるノウハウをお届けします。

エンプロイーアドボカシーとは|意味と注目される背景

エンプロイーアドボカシーという言葉を耳にする機会は増えたものの、具体的に何を指すのかがあいまいなまま進めてしまうと、施策の方向性がぶれてしまいます。まずは意味と仕組み、似た用語との違い、そしていま注目される理由を整理しておきましょう。基礎を固めることで、このあとの進め方やガイドラインの話がぐっと理解しやすくなります。

エンプロイーアドボカシーの意味と基本的な仕組み

「そもそもエンプロイーアドボカシーとは何を意味するのか」と疑問に感じる方は多いものです。エンプロイーアドボカシーとは、従業員(エンプロイー)が自社の支持者(アドボケイト)となり、自分のSNSアカウントなどを通じて企業の魅力や情報を自発的に発信していく取り組みのことです。企業の公式アカウントが発信する情報よりも、現場で働く個人の言葉のほうが受け手に近く、共感や信頼を生みやすいという特徴があります。

例えば、ある営業担当者が日々の仕事で得た業界の知見をX(旧Twitter)で発信し続けていると、その投稿を見た見込み客が「この人なら信頼できそうだ」と感じ、問い合わせにつながるといった流れが生まれます。企業対企業の宣伝ではなく、人対人のつながりとして情報が広がっていく点が、この取り組みの本質です。まずは「会社を代弁してもらう」のではなく「社員が自分の言葉で語れる環境をつくる」という発想から始めましょう。

混同しやすい用語との違い(インフルエンサーマーケティング・UGC・ソーシャルセリング)

「インフルエンサーマーケティングやUGCと何が違うのか分からない」という声もよく聞かれます。それぞれ似ているようで、発信する主体と目的が異なります。インフルエンサーマーケティングとは、影響力を持つ外部の第三者に報酬を支払って商品を紹介してもらう手法のことです。UGCとは、ユーザー生成コンテンツ(User Generated Content)の略で、企業ではなく生活者が自発的に作り出した投稿や口コミのことを指します。

例えば、社員が発信するエンプロイーアドボカシーは「内部の人による自発的な発信」、インフルエンサー施策は「外部の人による依頼ベースの発信」、UGCは「顧客による自発的な発信」と整理できます。ソーシャルセリングとは、SNS上で見込み客と関係を築きながら商談につなげる営業手法のことで、エンプロイーアドボカシーの一部と重なる考え方です。違いをはっきりさせたうえで、自社がどの取り組みに力を入れるべきかを見極めましょう。

関連用語の違い早わかり一覧

  • エンプロイーアドボカシー:従業員が自社について自発的に発信する取り組み
  • インフルエンサーマーケティング:外部の影響力者に依頼して商品を紹介してもらう手法
  • UGC(ユーザー生成コンテンツ):顧客や生活者が自発的に作る投稿・口コミ
  • ソーシャルセリング:SNSで関係構築をしながら商談につなげる営業手法

いま注目される3つの背景

「なぜ最近になってここまで注目されているのか」と気になる方も多いはずです。背景には、情報の受け取られ方の大きな変化があります。理由は主に3つに整理できます。1つ目は、広告に対する生活者の警戒感が強まり、整いすぎた企業発信よりも個人の生の声が信頼されやすくなったことです。

2つ目は、各SNSのアルゴリズムが一次情報や実体験を高く評価するようになり、現場で働く社員の発信が拡散されやすくなったことです。3つ目は、採用市場の競争が激しくなり、社風や働き方を社員自身に語ってもらうことが有効な差別化になっていることです。例えば、求人媒体の文章よりも、社員が投稿した日常の一コマのほうが応募者の心を動かす場面は珍しくありません。自社にとってどの背景が最も当てはまるかを考えながら、取り組む目的を明確にしておきましょう。

BtoB・BtoCそれぞれでの活用イメージ

「自社のようなビジネスモデルでも効果があるのか」と不安に思う方もいるかもしれません。エンプロイーアドボカシーは、BtoBでもBtoCでも活用できますが、力を発揮するポイントが少し異なります。BtoBとは企業間取引のことで、検討期間が長く担当者個人への信頼が重視されるため、専門知識の発信が商談を後押しします。BtoCとは企業と一般消費者の取引のことで、商品の使い方や開発の裏側といった親しみやすい発信がファンづくりにつながります。

例えば、製造業のBtoB企業であればエンジニアが技術的な知見を発信し、化粧品のBtoC企業であれば社員が実際に商品を使った感想を発信するといった具合に、自社の商材に合わせた発信テーマを設計することが大切です。まずは自社がどちらの特性に近いかを踏まえ、発信の方向性を決めていきましょう。

あわせて読みたい資料:「【2023年】企業におけるSNSマーケティング動向調査」では、企業のSNS活用の現状と課題が数値で整理されています。自社の立ち位置を把握する出発点として、OWNLYのサイトからダウンロードしてご活用ください。

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エンプロイーアドボカシーのメリットと得られる効果

取り組みを社内で提案するときには、「結局どんな効果があるのか」を具体的に説明できることが欠かせません。ここでは認知拡大、採用、営業、従業員エンゲージメントという4つの観点から、得られる効果を整理しました。定量と定性の両面で語れるようにしておくと、上層部の理解も得やすくなります。

認知拡大とリーチ向上につながる効果

「企業アカウントを運用しているのに、なかなか情報が広がらない」という悩みを抱える担当者は多いものです。社員一人ひとりが発信に加わると、それぞれのフォロワーに情報が届くため、企業アカウント単独よりも広い範囲に情報を届けられます。リーチとは、投稿が届いたユーザーの数のことで、発信者が増えるほどこの数値は積み上がっていきます。

例えば、フォロワー1,000人の社員が10人参加すれば、単純計算で10,000人規模への接点が生まれます。さらに個人の投稿はオーガニック投稿、つまり広告費をかけない自然な投稿として届くため、コストを抑えながら接触機会を増やせます。まずは無理のない人数から発信を始め、リーチの広がりを実感できる状態をつくりましょう。

採用・人材獲得で得られる効果

「採用広告にコストをかけても、なかなかマッチする人が集まらない」という課題もよく聞かれます。社員が日々の仕事や価値観を発信していると、その内容に共感した候補者が自然と集まりやすくなります。求人票だけでは伝わりにくい社風や働き方が、社員の言葉を通じてリアルに伝わるからです。

例えば、社員が社内勉強会の様子やチームの雰囲気を発信していると、応募前に職場のイメージがつかめるため、入社後のミスマッチが起きにくくなります。結果として、採用にかかる費用を抑えつつ、早期離職を防ぐ効果が期待できます。発信のなかに、自社らしさが伝わる等身大のエピソードを意識して盛り込むことを心がけましょう。

営業・リード獲得を後押しする効果

「商談のたびに会社説明から始めるのに時間がかかる」と感じる営業担当者は少なくありません。SNSで有益な情報を発信し続けていると、問い合わせの段階で相手がすでに発信者を信頼している状態をつくれます。コンバージョンとは、問い合わせや申し込みなど成果につながる行動のことで、信頼の前倒しによってこの数値の改善が見込めます。

例えば、見込み客が日頃から担当者の投稿を読んでいれば、商談はいきなり課題解決の話から始められ、受注までの期間も短くなります。リードとは、将来顧客になりうる見込み客のことで、発信を通じて質の高いリードを獲得しやすくなる点が大きな利点です。発信のテーマを、ターゲット顧客が抱える具体的な悩みに寄せて設計することをおすすめします。

従業員エンゲージメント向上への効果

「社員のモチベーションをどう高めればよいか」という観点でも、この取り組みは役立ちます。エンゲージメントとは、従業員が会社に対して抱く愛着や貢献意欲のことです。自分の発信が社外から評価されたり、商談や採用につながったりする経験は、社員にとって大きなやりがいになります。

例えば、自分の投稿がきっかけで問い合わせが入ったと知れば、会社への貢献を実感でき、仕事への前向きさが高まります。発信を通じて社員自身の市場価値や専門性も磨かれるため、個人の成長と会社の成長が両立しやすくなります。社員の発信を社内できちんと称賛し、努力が報われる空気をつくっていきましょう。

メリット早見一覧

  • 認知拡大:社員のフォロワーへ情報が広がり、広告費をかけずにリーチを伸ばせる
  • 採用強化:社風が伝わり、共感した候補者が集まりミスマッチを防げる
  • 営業促進:信頼が先行構築され、受注率の向上とリードタイム短縮につながる
  • 組織活性:社員のやりがいと専門性が高まり、エンゲージメントが向上する

導入前に押さえたいデメリットと注意点

メリットが大きい一方で、準備が不十分なまま始めると思わぬトラブルを招くことがあります。ここでは炎上や情報漏洩、社員の負担、効果が出るまでの時間、そして法的なリスクという観点から、事前に知っておきたい注意点を整理しました。リスクを正しく理解しておくことが、安心して続けられる土台になります。

炎上・情報漏洩のリスク

「もし社員の投稿が炎上したらどうしよう」という不安は、多くの担当者が最初に感じるものです。個人のアカウントであっても、社員という立場での発言は企業の責任として受け取られる場合があります。さらに、投稿の背景に映り込んだ資料や、何気ない一言から機密情報が漏れてしまうこともあります。

例えば、商談中の画面や社内のホワイトボードが写真に写り込み、取引先の情報が特定されてしまうといった事故が起こりえます。こうしたリスクを防ぐには、何を発信してよく何を避けるべきかをあらかじめガイドラインで明確にしておくことが欠かせません。発信を始める前に、最低限の守りのルールを整えておきましょう。

社員の負担とモチベーション維持の難しさ

「通常業務で忙しいのに、SNSまで手が回らない」という社員の声は、導入後によく上がる課題です。発信を強制してしまうと、義務感だけが残り長続きしません。何を書けばよいか分からず、最初の一歩で止まってしまう社員も少なくありません。

例えば、ネタ探しや文章作成をすべて個人任せにすると、発信できる人とできない人の差が広がってしまいます。会社側がテーマの提供や時間の確保といったサポートを用意することで、社員の負担を和らげられます。発信を「個人の頑張り」に依存させず、会社全体で支える仕組みづくりを心がけましょう。

効果が出るまで時間がかかる点

「始めてすぐに成果が出るのか」と期待する方もいますが、エンプロイーアドボカシーは短期的な施策ではありません。信頼やフォロワーは時間をかけて積み上がるものであり、すぐに問い合わせや採用につながるわけではありません。

例えば、発信を始めて数週間で目立った変化がないからといって中断してしまうと、それまでの積み重ねが無駄になってしまいます。一般的には、成果を実感できるまでに半年から1年ほどの継続が必要だと考えておくとよいでしょう。短期の数字に一喜一憂せず、中長期で育てる姿勢を持つことをおすすめします。

ステマ規制・景品表示法など法的な注意点

「社員が自社商品を紹介すると、何か法律に触れるのではないか」と心配する方もいます。社員が立場を隠したまま自社を宣伝すると、ステマ(ステルスマーケティング)と見なされる恐れがあります。ステルスマーケティングとは、広告であることを隠して宣伝する行為のことで、2023年10月から景品表示法の規制対象となっています。景品表示法とは、消費者庁が所管する、商品やサービスの表示の適正さを定めた法律のことです。

例えば、社員が自社サービスを紹介する際は、プロフィール欄に勤務先を明記したり、投稿に「#PR」などを添えたりして、関係性を明らかにする必要があります。消費者庁が公開しているステルスマーケティングに関する運用基準を確認し、ガイドラインに開示のルールを盛り込んでおきましょう。誠実な情報開示こそが、長期的な信頼につながります。

導入前の注意点チェックリスト

□ 機密情報や取引先情報の取り扱いルールを定めているか

□ 社員の発信を支えるサポート体制を用意しているか

□ 短期の成果を求めすぎず、継続できる目標を設定しているか

□ ステマ規制・景品表示法に沿った開示ルールを明記しているか

□ 炎上時の相談窓口と初動対応の流れを決めているか

エンプロイーアドボカシーの進め方|導入5ステップ

「やってみたいけれど、どこから手をつければよいか分からない」という担当者のために、導入の流れを5つのステップに整理しました。目的設計からメンバー選定、ガイドライン整備、コンテンツ準備、効果測定までを順を追って進めることで、無理なく定着させられます。自社の状況に合わせて、できるところから着手してみてください。

Step1 目的とKPIを設計する

最初に迷いやすいのが「何を目指して取り組むのか」という出発点です。目的があいまいなまま始めると、発信が続かず効果も測れません。まずは採用強化なのか、リード獲得なのか、ブランド認知なのかといった目的を一つに絞り込むことが大切です。KPIとは、目標の達成度を測るための中間指標のことで、目的に合わせて設定します。

例えば、採用が目的なら採用候補者からの応募数、リード獲得が目的なら問い合わせ数といったように、目的と指標を対応させます。フォロワー数だけを目標にすると発信が過激になりやすいため、目的に直結する指標を選ぶことをおすすめします。

Step2 参加メンバーを選び巻き込む

「全社員に一斉に発信してもらうべきか」と悩む方もいますが、最初から全員を巻き込む必要はありません。発信が得意な社員や、専門性が高く語れる材料を持つ社員から始めるほうが、成功体験を生みやすくなります。

例えば、情報発信に意欲的な数名を先行メンバーとして選び、その社員がリードや採用につなげた事例を社内に共有すると、「自分もやってみたい」と考える社員が自然に増えていきます。参加を強制するのではなく、メリットを実感してもらいながら輪を広げていくことを心がけましょう。

Step3 ガイドラインを整備する

「自由に発信してと言われても、何を書いてよいか不安だ」と感じる社員は多いものです。安心して発信してもらうために、判断のよりどころとなるガイドラインを整えます。ガイドラインとは、発信してよい内容や避けるべき内容、トラブル時の対応などをまとめた指針のことです。

例えば、機密情報の定義や、自社を紹介する際の開示ルール、困ったときの相談窓口を明文化しておけば、社員は迷わず発信に踏み出せます。詳しい作り方はこのあとのセクションで解説しますので、まずは「社員を守るための指針」という位置づけで準備を進めましょう。

Step4 発信コンテンツとサポート体制を用意する

「ネタが続かない」という壁は、多くの社員がぶつかるところです。発信を個人任せにせず、会社側がコンテンツのもとになる材料やサポートを提供すると、継続しやすくなります。

例えば、広報部が「今週のトピックス」として発信のヒントを配布したり、社内勉強会の内容を要約して共有したりすると、社員はそれをもとに自分の言葉で投稿できます。プロフィール写真の撮影を会社負担で行うことも、社員のやる気を高める効果的な工夫です。発信のハードルを下げる仕組みを、会社側から積極的に用意していきましょう。

Step5 効果測定と改善を回す

「やりっぱなしで本当に成果が出ているのか分からない」という状態は避けたいものです。設定したKPIをもとに定期的に効果を振り返り、うまくいった発信とそうでない発信を見極めて改善していきます。

例えば、月に1回は反応のよかった投稿を共有し、成功パターンを横展開すると、チーム全体の発信力が底上げされます。各SNSの公式インサイト、つまり投稿の反応を確認できる分析機能を使えば、リーチやエンゲージメントの推移を把握できます。数値をもとに小さな改善を積み重ねていきましょう。

導入ステップのタイムライン

  • 目的とKPIを設計する(取り組みの軸を決める)
  • 参加メンバーを選び巻き込む(先行メンバーから始める)
  • ガイドラインを整備する(安心して発信できる土台をつくる)
  • 発信コンテンツとサポート体制を用意する(継続できる環境を整える)
  • 効果測定と改善を回す(数値をもとにブラッシュアップする)

失敗しないSNSガイドラインの作り方

エンプロイーアドボカシーの成否を分ける鍵が、SNSガイドラインの設計です。ここでは盛り込むべき必須項目から、社員のやる気を引き出す書き方、炎上を防ぐルール、そしてそのまま参考にできる例文までをまとめました。守りと攻めを両立させる指針づくりの考え方を確認しておきましょう。

ガイドラインに盛り込むべき必須項目

「ガイドラインには何を書けばよいのか」と最初に手が止まる担当者は少なくありません。必要な項目をあらかじめ押さえておくと、抜け漏れなく整備できます。発信の目的やターゲット、守るべきルール、困ったときの対応をひとそろいにしておくことが基本です。

例えば、機密情報の取り扱いだけを書いて、発信の目的や推奨テーマを書き忘れると、社員は「何を書けばよいか」が分からないままになってしまいます。守りのルールと攻めの方向性の両方を盛り込むことを心がけましょう。

ガイドライン項目チェックリスト

□ 発信の目的とターゲット読者

□ 大切にしたい姿勢・トーン&マナー

□ 推奨する発信テーマの例

□ 機密情報・取引先情報など避けるべき内容

□ 自社紹介時の開示ルール(ステマ規制対応)

□ 炎上・誹謗中傷を受けた際の相談窓口と対応手順

「禁止事項」より「推奨事項」を中心にするコツ

「ルールで縛れば安心」と考えがちですが、禁止事項ばかりのガイドラインは社員の発信意欲を奪ってしまいます。大切なのは、何をしてはいけないかよりも、どうすればより魅力的に安全に発信できるかを示すことです。

例えば、「会社を批判してはいけない」と書く代わりに、「改善提案は社内の窓口へ伝え、SNSでは自分が仕事を通じて実現したい価値にフォーカスしましょう」とポジティブに言い換えると、社員は前向きに受け取れます。禁止で縛るのではなく、推奨で背中を押す書き方を意識しましょう。

炎上を防ぐリスク管理ルールの決め方

「攻めの発信を促しつつ、どこまで守りを固めればよいか」というバランスに悩む方も多いものです。最低限のガードレールとして、機密保持、プライバシー配慮、差別や誹謗中傷の禁止、そして炎上時のエスカレーションフローは必ず定めておきます。エスカレーションフローとは、問題が起きた際に誰に報告しどう対応するかを定めた流れのことです。

例えば、「おかしいと感じたらすぐ広報担当へ連絡する」という窓口を明記しておけば、社員は一人で抱え込まずに済みます。会社が背後で守る姿勢を示すことで、社員は心理的な安心を持って発信できます。守りのルールは細かくしすぎず、要点を押さえて分かりやすく定めましょう。

そのまま使えるガイドラインの例文

「具体的にどう書けばよいか、文面のイメージがわかない」という方のために、参考になる例文を用意しました。自社の状況に合わせて言葉を調整してお使いください。

例文(発信の目的とスタンス): 「私たちの発信は、業界の課題解決に役立つ情報を届け、信頼されるパートナーとして認知されることを目指します。会社の宣伝ではなく、読者の悩みに寄り添う姿勢を大切にしましょう。」

例文(開示ルール): 「自社のサービスを紹介する際は、プロフィールに勤務先を明記するか、投稿に『#PR』を添えて、立場を明らかにしてください。誠実な開示が長期的な信頼につながります。」

例文(トラブル時の対応): 「誹謗中傷や事実と異なる指摘を受けた場合は、個人で反応せず、まず広報担当へご連絡ください。会社として一緒に対応します。」

エンプロイーアドボカシーの効果測定とKPIの決め方

「成果が見えないと社内で続ける理由を説明できない」という悩みに応えるのが、効果測定の設計です。ここでは追うべき指標の考え方から、主要なSNS指標の見方、活用できるツール、そして改善サイクルの回し方までを整理しました。数値で語れるようになると、取り組みの継続もぐっと進めやすくなります。

追うべきKPIの考え方

「とりあえずフォロワー数を見ておけばよいのか」と考える方もいますが、フォロワー数だけを追うのはおすすめできません。数を増やすことが目的化すると、発信が過激になったり本業と無関係な投稿に走ったりするリスクがあるからです。

例えば、採用が目的なら採用候補者からの接触数、リード獲得が目的なら問い合わせ件数というように、本来の目的に直結する指標を主役に据えます。フォロワー数は参考指標として扱い、目的に沿った成果指標を中心に据えることを心がけましょう。

主要な指標(リーチ・エンゲージメント率・CPEなど)の見方

「インサイトを開いても、どの数字を見ればよいか分からない」という声はよく聞かれます。代表的な指標の意味を理解しておくと、発信の良し悪しを正しく判断できます。インプレッションとは投稿が表示された回数のこと、エンゲージメント率とは表示に対していいねやコメントなどの反応がどれだけあったかを示す割合のことです。

例えば、リーチは広いのにエンゲージメント率が低い場合は、届いてはいるものの内容が刺さっていないと判断できます。CPE(エンゲージメント単価)とは、1件の反応を得るためにかかった費用のことで、コスト効率を見る際に役立ちます。複数の指標を組み合わせて、発信の質を多面的に確認しましょう。

主要指標の用語早わかり

  • リーチ:投稿が届いたユーザーの数
  • インプレッション:投稿が表示された回数
  • エンゲージメント率:表示に対する反応(いいね・コメントなど)の割合
  • CPE(エンゲージメント単価):1件の反応を得るためにかかった費用
  • コンバージョン:問い合わせや申し込みなど成果につながった行動

効果測定に使えるツールの活用法

「測定のたびに手作業で集計するのは大変だ」と感じる担当者も多いはずです。各SNSが提供する公式インサイトや、複数アカウントの数値をまとめて管理できるツールを活用すると、測定の手間を大きく減らせます。

例えば、Meta Business SuiteはInstagramとFacebookの投稿の反応をまとめて確認できる無料の管理ツールです。社員それぞれの発信を一覧で把握したい場合は、専用の分析ツールを導入すると効率的です。手作業に頼りきらず、ツールを上手に使って測定を仕組み化しましょう。

PDCAの回し方

「測定して終わりになってしまう」という状態では、成果は伸びていきません。測った数値をもとに、計画、実行、評価、改善というPDCAサイクルを回すことが大切です。PDCAとは、Plan・Do・Check・Actの頭文字をとった、継続的に改善を進めるための考え方のことです。

例えば、月初に発信テーマの計画を立て、月末に反応のよかった投稿を振り返り、翌月の発信に反映するという流れをつくると、無理なく改善を続けられます。小さな振り返りを定期的に重ねていくことを習慣にしましょう。

あわせて読みたい資料:「バズ依存から再現性のあるデータ運用へ!『SNSの効率的な伸ばし方』」では、感覚に頼らずデータで成果を伸ばす考え方を解説しています。効果測定の精度を高めたい場合に、OWNLYのサイトから入手してご活用ください。

https://www.ownly.jp/wp/download20

エンプロイーアドボカシーの成功事例とツールの選び方

実際にどう成果を出している企業があるのか、そして自社に合うツールをどう選べばよいのかは、導入を検討する段階で必ず気になるところです。ここでは成功事例の共通点、支援ツールでできること、選び方のポイント、そしてツールを使わずに始める方法までを整理しました。自社に合った進め方を見つける参考にしてください。

成功事例から学ぶ共通点

「うまくいっている企業は何が違うのか」と気になる方は多いものです。成功している企業を分析すると、いくつかの共通したパターンが見えてきます。全社員に一律に強制するのではなく、発信が得意な社員を起点に広げている点が共通しています。

例えば、海外ではStarbucksが社員向けに公式の発信ガイドラインとトレーニングを用意し、社員が安心して発信できる環境を整えた事例が知られています。国内でも、専門性を持つ社員を社内の発信役として育て、その成功を社内に共有することで参加者を増やしている企業があります。自社でも、まず一人の成功事例をつくり、それを横展開する流れを意識しましょう。

成功事例に共通する3つの特徴

  • 発信が得意な「特定の個」を起点にして、無理なく輪を広げている
  • プロフィールや発信テーマで「誰のどんな悩みを解決できる人か」が伝わる設計になっている
  • 一方的な宣伝ではなく、読者の課題解決を起点にコンテンツを作っている

アドボカシー支援ツールでできること

「手作業での運用に限界を感じている」という担当者にとって、支援ツールは心強い存在です。アドボカシー支援ツールとは、社員の発信コンテンツの共有や、発信状況の把握、効果測定などをまとめて行える仕組みのことです。

例えば、発信してほしい記事や素材を社員にまとめて配信したり、誰がどれだけ発信し、どんな反応が得られたかを一覧で把握したりできます。発信のネタ探しから測定までを一つの画面で完結できれば、運用の負担は大きく軽くなります。手作業が増えてきたと感じたら、ツールの導入を検討してみましょう。

ツールの選び方とチェックポイント

「種類が多くて、どれを選べばよいか分からない」という声もよく聞かれます。ツールを選ぶ際は、機能の豊富さだけでなく、自社の目的や運用体制に合っているかを基準にすることが大切です。

例えば、複数のSNSを横断して使いたいのか、効果測定を重視したいのか、社員へのコンテンツ配信を重視したいのかによって、適したツールは変わります。無料のトライアルがある場合は、実際に使い勝手を試してから判断することをおすすめします。

ツール選定チェックリスト

□ 自社で使っているSNSに対応しているか

□ 発信状況や効果測定を一覧で把握できるか

□ 社員への素材・コンテンツ配信ができるか

□ 個人情報やセキュリティの管理体制が整っているか

□ 料金が自社の予算と運用規模に見合っているか

ツールを使わずに小さく始める方法

「いきなりツールを導入する予算はない」という場合でも、取り組みを始めることはできます。最初は身近な道具を使い、小さく試してから必要に応じてツールを検討する流れがおすすめです。

例えば、発信テーマの共有はチャットツールや社内の掲示板で行い、画像作成はCanvaのような無料デザインツールを使い、効果測定は各SNSの公式インサイトで確認するといった方法から始められます。Canvaとは、専門知識がなくても簡単に画像やバナーを作れるデザインツールのことです。まずは手元の道具で運用を回し、規模が大きくなってきた段階でツール導入を考えていきましょう。

あわせて読みたい資料:「SNS上の資産を売上に繋げるUGCマーケティングソリューション『UGC Collect』」では、社内外の発信を収集し活用する仕組みを紹介しています。発信を資産として活かしたい場合に、OWNLYのサイトからご覧ください。

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エンプロイーアドボカシーとUGC活用を支援する「OWNLY」

ここまで見てきたように、エンプロイーアドボカシーを成果につなげるには、企画の設計、発信の導線づくり、コンテンツの収集と活用、複数SNSへの対応、そして効果測定までを一貫して回していく必要があります。社員や顧客の発信という「人の声」を資産として活かすうえで役立つのが、SNSキャンペーン・UGCマーケティングツール「OWNLY」です。課題に寄り添う解決手段として、OWNLYでできることを紹介します。OWNLYが力を発揮する主な場面は、次のとおりです。

  • 企画の選択肢が分からない場面:多彩なキャンペーン手法から最適な打ち手を選べる
  • 応募ページが自社サイトと馴染まない場面:応募導線を自然に組み込める
  • 集まった投稿の活用に手が回らない場面:収集から使用許諾、二次活用まで完結できる
  • SNSごとの運用が分散している場面:主要SNSを横断して一元管理できる
  • 事務局業務に追われる場面:当選連絡や個人情報管理を任せ、分析に集中できる

多彩なキャンペーン手法から最適な企画を選べる

「社員や顧客の発信をどう盛り上げればよいか分からない」という場面では、企画づくりそのものが大きな壁になります。OWNLYは、インスタントウィン、ハッシュタグ投稿、レシート応募といった豊富なキャンペーン手法に対応しています。インスタントウィンとは、応募したその場で当落が分かる手軽なキャンペーン形式のことです。

例えば、社員や顧客の投稿を後押しするハッシュタグキャンペーンを設計したい場面で、目的に合った手法を選べるため、発信が自然に集まる仕掛けをつくれます。企画の選択肢が広いことで、自社の目的に最適な打ち手を見つけやすくなります。

応募フォーム・応募導線を自社サイトに自然に組み込める

「キャンペーンの応募ページが自社サイトと馴染まない」という悩みもよく聞かれます。OWNLYは、CSSによる見た目のカスタマイズやHTMLタグの埋め込みに対応しているため、応募フォームを自社サイトやLP(ランディングページ)に自然に組み込めます。応募導線とは、参加者が応募を完了するまでの流れのことです。

例えば、自社のブランドイメージに合わせた応募ページを用意したい場面で、デザインを崩さずに導線を設計できます。違和感のない応募導線を整えることで、参加のハードルを下げて応募数の向上につなげられます。

UGCの収集・使用許諾・二次活用をワンストップで完結できる

「集まった投稿を活用したいが、許諾の管理が煩雑だ」という課題を抱える担当者は少なくありません。OWNLYは、口コミやUGCの自動収集から、使用許諾の取得、分析、二次活用までをひとつの仕組みで完結できます。使用許諾(二次利用)とは、投稿者から自社での再利用について承諾を得ることです。

例えば、社員や顧客の投稿を広告やサイトで活用したい場面で、許諾のやり取りを一元管理できるため、手間とリスクを抑えられます。収集から活用までが一気通貫でつながることで、発信を確実に資産へと変えられます。

主要SNSを横断して施策を展開できる

「SNSごとに運用がばらばらで管理しきれない」という状態に悩む方も多いものです。OWNLYは、Instagram、X、TikTok、LINEといった主要SNSをまたいで施策を実施・運用できます。

例えば、Xで拡散を狙いつつLINEで関係を深めるといった、複数SNSを組み合わせた施策を一元的に管理できます。チャネルをまたいだ運用を一つにまとめられることで、担当者の負担を抑えながら効果を最大化できます。

事務局運営から効果測定まで安心して任せられる

「当選連絡や賞品発送、個人情報の管理まで手が回らない」という現場の声に応えるのも、OWNLYの強みです。当選連絡や賞品発送、個人情報管理といった事務局業務を代行できるため、担当者は企画や分析に集中できます。OWNLYはPマーク(プライバシーマーク)、つまり個人情報を適切に扱う体制が認められた事業者に与えられる認証を取得しており、安心して任せられます。

例えば、応募者対応に追われて分析まで手が回らないという場面で、事務局運営を任せつつ、レポートで効果を検証できます。運営と測定を一気に任せられることで、施策の精度を高めながら継続できます。

資料ダウンロード:はじめての方は「3分で分かる!SNSマーケティングツール『OWNLY』」をご覧ください。機能の全体像と活用イメージを短時間で把握できます。OWNLYのサイトから無料でダウンロードいただけます。

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ここまで、エンプロイーアドボカシーの基礎から、メリットや注意点、進め方、ガイドラインの作り方、効果測定、ツールの選び方までをお伝えしました。社員の発信を資産に変える第一歩として、まずは小さく始めてみることをおすすめします。OWNLYを活用しながら、自社らしいSNS施策を前に進めていきましょう。

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