X(Twitter)で認知拡大を図りたくても、Xユーザーの多くには興味を持ってもらえません。誰にも知られていない会社を知ってもらい、興味を持ってもらうために大切なのは、「良いプロフィール」です。
プロフィールは、「このアカウントは何者なのか」を示すとても重要な部分です。Xを新しく開設する時は、目的・方向性が決まり次第、真っ先にプロフィール作りに取り掛かりましょう。
この記事では、Xのプロフィールがどのような要素で構成されているか、どうすればユーザーの目に留まり興味を持ってもらえるプロフィールがつくれるかについて解説していきます。
目次
X(旧Twitter)でプロフィールが重要な理由とは?
X(旧Twitter)での接触・出会いのほとんどは、ポストを目にするところから始まります。
ポストを見て興味があれば、クリックしてプロフィールに遷移。今後もポストを見たいと思えばフォローする、というのが一般的な流れです。
- ポストを見る
- プロフィールを見る
- フォローする
ポスト以外からという場合もありますが、いずれの場合もフォローする前にたいていプロフィールに訪れます。
そのため、まずはポストが人の目にとまったうえで、プロフィールで魅力を感じてもらわなければ、フォローされることはありません。
プロフィールに記載されている情報を見てユーザーは第一印象を決定づけ、そのユーザーを判断します。プロフィールはアカウントの顔といえるほど重要といえるでしょう。
よって、フォローしてもらうためには、良いプロフィールが大切です!
X(旧Twitter)のプロフィールを作る前の準備
X(旧Twitter)のプロフィールを作る際は、まず以下を準備しましょう。
- ターゲットを決める
- 目的を定める
- フォローするメリットを伝える
ここでは、それぞれの事前準備について解説します。
ターゲットを決める
X(旧Twitter)プロフィールを作成する前に、まずはターゲット層を明確にしましょう。
ターゲットとは、自分がどのような人たちに向けて情報を発信するかを指します。
具体的には、年齢層、性別、興味関心、職業などを設定し、自社で発信する情報がターゲット層に求めらえれるか、有益であるかどうかを確認します。
ターゲットを明確にすることで、プロフィールの内容や言葉遣いなどのトーン&マナーを適切に調整でき、興味を持ってもらいやすくなります。
結果として、より多くの人にフォローしてもらえる可能性が高まります。
目的を定める
X(旧Twitter)プロフィールを作成する際に、自社がXを運用する目的を明確にしましょう。
例えば、ブランドや商品の宣伝、ファンの育成、カスタマーサポートなど、目的に応じてプロフィールの内容を決定する必要があるためです。
目的が明確であると、プロフィールの文章や使う言葉がより的確になります。また、フォロワーも何を目的として運用しているのか理解しやすくなり、共感や興味を持ちやすくなります。
具体的な目的を持つことで、X運用のプロフィールや発信内容に一貫性が生まれ、成功につながりやすくなるでしょう。
フォローするメリットを伝える
X(旧Twitter)プロフィールでは、フォロワーに対してフォローするメリットを明確に伝えることが重要です。
例えば、日々の生活に役立つ情報を発信する、自分の専門知識や経験をシェアする、エンターテイメントとして楽しんでもらえるコンテンツを提供するなど、フォロワーにとって有益な情報を提供することをアピールします。
フォローすることで得られる価値を具体的に示すことで、プロフィールを訪れた人々へのフォローの動機付けとなるでしょう。また、明確なメリットを伝えることで、フォロワーの増加やエンゲージメントの向上につながります。
X(旧Twitter)のプロフィールの作り方|4ステップ
それでは、X(旧Twitter)で「あなたは誰か?」を伝える要素の中でも特に重要な4つのステップについて見ていきましょう。
- プロフィール画像と名前を設定する
- プロフィール文を作る
- プロフィールのヘッダーを設定する
- ポストのトーン&マナーは決めておく
それぞれのステップについて順に見ていきましょう。
1. プロフィール画像と名前を設定する
プロフィール画像と名前は、アカウントが何者なのかを示す最も大切な部分です。
X(旧Twitter)での接触・出会いのほとんどは、偶然目にした「ポスト」から始まります。
そしてプロフィール画像と名前は、ポストを目にする時にも表示されます。第一印象を決めるので、あなたの会社が何者なのかが一番伝わるように決めましょう。
プロフィール画像の決め方
プロフィール画像は「会社を象徴するもの」かつ「ちょっと個性が出るもの」がいいでしょう。
企業が使用するプロフィール画像は、以下のようなものが多いです。
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中でもとくに、「企業ロゴ」をアイコンに使用している企業が大多数のようです。
企業ロゴをアイコンにする時には、注意も必要です。多くの場合、企業ロゴは白背景に合うように作られていて横長です。これをX(旧Twitter)の画面で見ると、目立ちにくい可能性もあるでしょう。
企業ロゴをアイコンにする場合は、少し個性を出す工夫をしましょう。例えば、枠などの装飾を加えてみる、背景色を付けてみるといった工夫をすると、似たようなロゴの企業と差別化できます。
名前の決めかた
X(旧Twitter)には、@から始まるユーザー名とは別に、「名前」を設定することができます。名前は50文字以内で設定でき、絵文字なども使用可能です。
名前には基本的に企業名などを設定します。しかし最初に述べた通り、X(旧Twitter)ユーザーのほとんどはあなたの会社を知りませんし、興味をもっていません。
「〇〇株式会社【公式】」だけだと、何の会社か分からない場合も多いでしょう。有名な会社や、名前だけで事業内容が分かるような会社なら良いのですが、そうでなければ、強みが分かるように、名前にひと工夫加えることをオススメします。
例)レンタルスペースを貸し出ししている〇〇株式会社の場合
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などなど……
50文字設定できるといっても、長すぎるとタイムライン上では省略されます。特に伝えたいことほど、最初に短く伝えるよう工夫してみましょう。
2. プロフィール文を作る
プロフィールの自己紹介文は160字まで設定できます。ポストを見て、これは誰が書いたんだろう?と思ってくれた人に、アピールできるチャンスです。
プロフィールに記載する内容は、以下の2点です。
- このアカウントは何者なのか?
- 何をポストするのか?
まずはこれらを書き出してみてから、プロフィール文として構成していくのがオススメです。
このアカウントは何者なのか?を書き出す
プロフィールを訪れた人は「このポストは誰が書いたのか知りたい」と考えています。何をしている会社なのか?を伝えることは、プロフィールの最重要ポイントです。
まずは「名前」に書いた内容を補完するイメージで、強みやアピールポイントを書き出してみましょう。
例)
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何をポストするのか?を書き出す
プロフィール記載内容でもう一つ重要なのは「何をポストするのか」という点です。
フォローしたいと思ってもらうためには、何を発信するのか、フォローすると何かメリットがあるのか、を書いておきましょう。
例)
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など……
フォローするとメリットがありそうだなと思ってもらえる内容を簡潔に記載しましょう。また、肝心の実際のポスト内容ともズレが出ないように注意です。
プロフィール文を見やすく整える
「①このアカウントは何者なのか?」「②何をポストするのか?」が決まったら、これを見やすく整えていきます。まずは文章にしてみましょう。
例1)
ホームパーティ向きのレンタルスペース。渋谷駅徒歩5分。キッチン付き、飲食持ち込みもOK。テレビ撮影にも使われたオシャレな空間で、楽しいひと時を過ごしてみませんか。スペースの最新空き状況、お得なキャンペーン、イベント情報をポストします。 |
このままでもOKですが、ターゲットに合わせて書き方を工夫してみるのも良いでしょう。記号や絵文字を入れたり、改行を入れたりして、読みやすくしましょう。
例2)
【ホームパーティ向きのレンタルスペース】 |
3. プロフィールのヘッダーを設定する
ヘッダーとは、プロフィールの上部に設定できる横長の画像のこと。
プロフィールにアクセス時、最初に目に入ってくる部分です。ブランドの世界観が伝わる画像や、企業概要が分かる画像などがいいでしょう。
ちなみに端末によっては、ヘッダー画像の一部は隠れてしまいます。画像の肝心な部分が隠れてしまわないように、重要な要素は中央に寄せるようにしましょう。
特に文字が入っている場合には、隠れる位置にならないよう要注意です。
4. ポストのトーン&マナーは決めておく
1人1人口調や話し方は違います。複数人で運用する場合、ポストする人によってポストの雰囲気が全く変わってしまうと、アカウントにちぐはぐな印象を与えてしまうでしょう。
また1人で運用する場合も、運用していくうちに口調が砕けていったり、逆にかしこまりすぎたりと、ターゲットに合わない話し方に変化してしまう可能性があります。
X(旧Twitter)アカウント毎に、どんなトーンでポストするかを先に決めておけば、ポストのブレを防げます。
たとえば、以下のような項目を決めると良いでしょう。
基本スタンス:
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アカウントの方針やターゲットによって、どのくらい詳細に決めるべきかは異なりますが、どんなアカウントでも基本方針は決めておいたほうがいいでしょう。
ポストは一貫性を保つ
X(旧Twitter)で発信するテーマを決めたら、一貫性のある投稿を行いましょう。
一貫性のあるポストをすることで、企業やブランドの世界観や発信するテーマに統一感が生まれます。
たとえば、発信する内容やジャンルにブレがあると、この情報には興味がないと思われるかもしれません。
自社商品やサービスと関連性のある情報を積極的に発信することで、特定のジャンルにおいて注目されるアカウントへと成長するでしょう。
たとえば、トレンドに上がっている内容に便乗する前に、自社アカウントの特色に合った内容を発信できるか一度考えてみるのがおすすめです。
そうすれば、一見自社商品やサービスと関連性が少ないように思える話題でも、自然につなげられるようになるでしょう。
固定ポストを活用する
X(旧Twitter)には、自分の過去のポストをタイムライン(プロフィール画面)の一番上に表示できる固定ポストという機能があります。
ユーザーがプロフィールに訪れた際によく見られるため、固定ポストをうまく活用することでフォロー率の向上につながる場合があります。
期間限定のキャンペーンやイベントを告知・宣伝したい場合に、期間中に固定ポストにしておくことで、より多くのユーザーに見てもらいやすくなるでしょう。
過去のポストの中からとくに反響が大きかったものや、宣伝したい商品・サービスやイベントなどを固定ポストに選ぶのがおすすめです。
以下の資料では、X(旧Twitter)の企業アカウントで企業担当者の方が知っておくべきポイントを解説しています。
企業公式アカウントの運用における始め方と注意点から、X(旧Twitter)の運用効果の具体的な測定方法を解説しています。
- 興味を持ってもらえるプロフィールを作りたい
- 投稿が見てほしいターゲット層に届かない
- 企業公式アカウントの運用における始め方と注意点が分からない
企業の公式X(旧Twitter)アカウント活用事例6選
ここからは、企業の公式X(旧Twitter)アカウント活用事例を6つ紹介します。
1. アイラップ【公式】
1976年に発売された袋のラップ「アイラップ」の公式X(旧Twitter)です。
参照:アイラップ【公式】
プロフィールでは、商品(アイラップ)がどのような商品で、どんなときに活用できるかというポイントについて簡潔に記載しています。
また、企業の位置情報や営業時間、アクセス、問い合わせページ、公式サイトにもすぐ遷移できるように設定されているのも特徴です。
アイラップには新商品情報やキャンペーンなどを掲載するインフォアカウントも存在します。しかし、中の人を押し出して運用している当アカウントが圧倒的にフォロワー数が多く、ユーザーとのコミュニケーションも盛んにおこなわれています。
2. アース製薬
日本の日用品製造メーカー「アース製薬」のX(旧Twitter)公式アカウントです。
プロフィールには、アース製薬のファンネーム「#アース隊」や中の人「#アース隊長」といったオリジナルハッシュタグを記載しており、ユーザーによる自発的な投稿(UGC)を促しています。
参照:アース製薬
また、アース製薬のYouTubeや問い合わせ、ソーシャルメディアポリシーをはじめとするさまざまなリンクも記載されています。
また、X(旧Twitter)の機能であるコミュニティも運営しており、アース製薬のフォロワー限定、いいね・リプライ・ポストができるようになっています。
3. PayPay株式会社
参照:PayPay株式会社
PayPay株式会社の公式Xアカウントです。
プロフィールには、アプリのダウンロードリンクを記載しており、興味を持ったユーザーがプロフィールからすぐに利用し始められるようにしています。
また、アプリの使い方や質問は公式サポートアカウントに促しているので、PayPayに関する困りごとはサポートアカウントで対応できるようになっている点も特徴です。
4. ahamo(アハモ)
参照:ahamo
ahamo公式X(Twitter)アカウントの事例です。
自社アカウントでどのような情報を発信するかについて簡単に記載しています。
また、よくあるお困りごとに関するハッシュタグ「#ahamoのよくある質問」をプロフィールに記載しているので、カスタマーサポートの手間を減らせるのも特徴です。
また、ahamoアプリのダウンロードリンクも記載しており、アプリの特徴についても簡単に記載しているので、利用ユーザーからのDLを促せます。
5. ドスパラ【公式】
参照:ドスパラ
パソコン専門店「ドスパラ」公式Xアカウントでは、自社Xでどのような情報を発信しているかどうかをプロフィールで記載しています。
また、オリジナルハッシュタグ「#ドスパラでこれ買った」にいいねします!といった文言を載せることで、ユーザー投稿の促進につながっている点も特徴です。
また、ドスパラ本店の位置情報や公式サイトなども掲載しており、信頼性を得られるプロフィールになっています。
6. カルピス“水玉通信”
アサヒ飲料株式会社「カルピス」を宣伝する公式Xです。
オリジナルハッシュタグ「#カルピス新商品レポ部」で新商品を飲んだ感想を募集しており、ユーザーからの投稿をプロフィール上で促しています。
また、毎日がもっとおいしくなる「カルピスレシピ」をポストしており、プロフィールで発信することでファン獲得・育成にもつながっています。
X(旧Twitter)のプロフィールの注意点
X(旧Twitter)のプロフィールを作る際は、以下の点に注意しましょう。
- ハッシュタグをつけすぎない
- 偽アカウント対策をする
- 位置情報などに気をつける
ここでは、それぞれの注意点を解説します。
ハッシュタグをつけすぎない
ハッシュタグはポストの拡散力をアップさせるために使用されます。そのため、多くのハッシュタグをつけてしまいがちです。
ハッシュタグをつけすぎると宣伝感が強くなってしまい、ポストする側の想いや人間味が伝わりづらくなってしまいます。
ハッシュタグの数に明確な決まりはありませんが、基本的には多くても3~5個以内でつけることで違和感のないポストを発信できます。
X(旧Twitter)運用においてフォロワー数も重要ですが、フォロワーや投稿の「質」を重要視することを心がけるといいでしょう。
偽アカウント対策をする
X(旧Twitter)では、公式と名乗る偽アカウントが拡散されるケースも少なくありません。
偽アカウントで架空のキャンペーンや誤情報が拡散されることによって、企業のイメージが損なわれてしまうリスクがあります。
そのため、偽アカウントの対策は十分に行っておきましょう。
具体的には、プロフィールに「公式X(旧Twitter)は当アカウントのみ」といった文言を記載したり、偽アカウントに関する注意喚起を流すなどの対策があります。
位置情報などに気をつける
X(旧Twitter)には、ポストが投稿された場所を表示する「位置情報」機能があります。
発信場所が公開されることで、活動範囲や居場所の特定によるリスクが考えられるでしょう。位置情報から営業秘密情報が漏洩する恐れもあるため、十分に注意しなければなりません。
初期設定ではオフになっている項目のため、自動的にGPSが取得されることはありませんが、念のためチェックしておきましょう。
また社内のガイドラインで設定をオフにする決まりを作っておくと安心です。
X(Twitter)のプロフィールを効果測定しよう
X(旧Twitter)のプロフィールや固定ポストは、定期的に効果測定することが大切です。
X(旧Twitter)アナリティクスを活用して、プロフィールやポストに関する分析データを確認しましょう。
ただし、X(旧Twitter)アナリティクスで表示されるのは過去28日間のデータとなっています。フォロワー数は過去28日間ではなく全期間のフォロワー数なので、定期的にフォロワー数がどれだけ増えたかを記録する必要があります。
▼X(Twitter)アナリティクスで確認できる指標の例
指標 |
内容 |
インプレッション |
ポストが何回表示されたか |
プロフィールアクセス |
何人のユーザーがプロフィールを見たか |
フォロワー |
何人のフォロワーを獲得したか |
プロフィールの効果をチェックするには、次の計算でフォロー率を計算します。
フォロー率=新規フォロワー数÷プロフィール遷移数 |
プロフィールにアクセスしたユーザーのうち、どれだけの人がフォローしたかを示します。そのため、フォロー率が高いほど良いプロフィールと言えます。
もちろんプロフィールだけが要因とは限りませんが、フォロー率が低い=プロフィールに改善の余地があると考えましょう。
まとめ
この記事では、「このアカウントは何者なのか?」を示す要素を一つずつ分解して解説しました。以下の項目は、X(旧Twitter)開設後、真っ先に決めたい項目は以下の通りです。
- アイコン&名前を決める
- プロフィール文作成
- ヘッダー作成
- ポストのトーン&マナーを決める
X(旧Twitter)では、これらの要素を総合的に見て、「このアカウントは何者なのか?」を判断しています。よって実際にX(旧Twitter)アカウントを作成して運用する時は、プロフィールを構成しているこれらの要素に統一感があることも大切です。
たとえば、プロフィール文は真面目でしっかりした印象なのに、ポストはカジュアルで気楽なものばかりだと、初見のユーザーは困惑します。また、ポップなキャラクターのプロフィール画像なのに、ポストは法律みたいに硬い口調だと違和感がありますよね。
アイコンと名前、プロフィール文、ヘッダー、ポスト。これらが調和するように運用することで、アカウントらしさが生まれてきます。「このアカウントは何者なのか?」が明確に示されているアカウントなら、知らない企業でも印象に残りますし、X(旧Twitter)をきっかけに興味を持ってもらえるでしょう。
ぜひプロフィールにこだわって、ユーザーに興味を持ってもらえるX(旧Twitter)運用を実践してみてください!