
デジタルマーケティングのトレンド!分散型メディアとは一体!?
ソーシャルメディアの普及に伴い、「分散型メディア」を利用したマーケティングが注目され、耳にする機会が増えています。
今回は、分散型メディアの特徴やビジネスモデルについてポイントをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.分散型メディアとは?
- 1.1.分散型メディアとは?
- 1.2.従来のメディア運用との違い
- 1.3.分散型メディア登場の背景
- 2.分散型メディアの特徴
- 2.1.分散型メディアのメリット、デメリット
- 2.2.分散型メディアの主流は動画
- 3.分散型メディアのビジネスモデル
- 3.1.ネイティブアドの配信によるマネタイズ
- 3.2.コンテクスチュアルコマースの活用
- 4.分散型メディアの事例
- 4.1.Timeline
- 4.2.Now This
- 4.3.Business Insider
- 4.4.Spectee
- 4.5.Buzz Feed Japan
- 4.6.KURASHIRU
- 4.7.DELISH KITCHEN
- 4.8.MINE BY 3M
- 4.9.KALOS
- 4.10.C CHANNEL
- 5.まとめ
分散型メディアとは?
分散型メディアとは?
分散型メディアとは、オウンドメディア以外のプラットフォーム上でコンテンツを配信し、リーチを広げていくメディア運用のことです。
自社サイトなどのオウンドメディアだけではなく、例えばFacebook、TwitterといったSNSなど、外部プラットフォームを使ってコンテンツを直接配信します。特にSNSは、いまや多くのユーザーを抱える巨大なプラットフォームとなっています。SNSの各メディアに最適化してコンテンツを配信できれば、効率的に多くのユーザーにリーチさせることができます。
従来のメディア運用との違い
従来のメディア運用では、自社サイトなどのオウンドディアにコンテンツを蓄積し、そこにユーザーを集める手法が主流でした。自社で運用するSNSアカウントは、あくまでもオウンドメディアに誘導するための動線として利用するやり方です。たとえばブログなどの記事を投稿したら、各SNSにリンクをシェアする、というような使い方をします。
このようなメディア運用では、限られた媒体(=オウンドメディアなど)にユーザーを集めることを目的としているので、その媒体のPV(ページビュー)をKPIに設定する場合がほとんどです。
分散型メディア登場の背景
SNSが現在のように巨大なプラットフォームとなる以前は、検索エンジン最適化対策などを行い、オウンドメディアへ流入させるかということがもっとも重要な課題でした。
しかしSNSが台頭してくると、オウンドメディア以外の場所でコンテンツが大規模拡散する現象が起こるようになります。SNSでバズを起こすことを目的にメディア運営を行う企業も多数登場してきました。
そもそもユーザーが普段見るのは、企業のサイトではなくSNSです。オウンドメディアにコンテンツを見に来てもらうよりも、SNS内でコンテンツに触れてもらうほうが、よほど効率的といえるでしょう。このような背景から、分散型メディアの考え方が登場しました。
分散型メディアの特徴
分散型メディアのメリット、デメリット
分散型メディアのメリットとしては、まず第一にコストがかからないことが挙げられます。オウンドメディアの制作や運用には、維持費用などのコストがかかりますが、外部のプラットフォームを利用すればそうした費用はかかりません。
また、検索エンジンの仕様変更の影響も受けにくいことも大きなメリットです。オウンドメディアにわざわざ集客してPVを稼ぐ必要がないので、検索エンジン最適化の対策をとる必要がなくなります。
さらに、分散型メディアでは最新コンテンツの拡散がしやすくなります。オウンドメディアの場合はサイトにきてくれないと更新状況が分かりませんが、分散型メディアでは普段ユーザーが見ているメディアにコンテンツを配信するため、最新のコンテンツを伝えやすくなります。
一方、分散型メディアのデメリットとしては、外部のプラットフォームにビジネスが依存してしまうことが挙げられます。既に作成したコンテンツを、各SNSに最適化された形に編集する手間があることや、SNS上で拡散が見込めないコンテンツの場合は集客が難しいこともあります。
また、オウンドメディアでは広告出稿の枠を設けて収益化することができますが、分散型メディアでは広告から収益を得ることができない為、マネタイズについて別途考える必要があります。
分散型メディアの主流は動画
分散型メディアでは、コンテンツがSNSなどのフィード上で閲覧されます。
コンテンツの形式は、動画が主流です。別のサイトに遷移するよりも、投稿されたプラットフォームのフィード上で自動再生されるのが一般的です。
動画は他のコンテンツと違い、ボリュームの多い情報量でも直感的に伝えることができます。動画コンテンツの供給増加には、通信速度やスマホの性能向上により、ストレスなく動画ができるようになったという背景があります。
分散型メディアのビジネスモデル
ネイティブアドの配信によるマネタイズ
ネイティブアドとは、一見広告のようには見えない記事広告のことです。
スポンサーがついたコンテンツ記事であり、自社のWebサイトを持っていなくても、各SNSに直接コンテンツを配信することができます。
また、記事の配信で利益を生み出すことも可能です。
コンテクスチュアルコマースの活用
コンテクスチュアルコマースとは、生活上のあらゆる場所で決済を可能とし、さまざまな場所から商品の購入を促すことができる考えのことです。
従来は、欲しい商品を見つけた場合は、ECサイトで商品を検索し、カートに入れて購入をしなければなかったところ、コンテクスチュアルコマースはECサイトを経由する必要はありません。
SNS(TwitterやFacebook)やメールに表示されているBUYボタンを使用する事で、webサイトを経由しなくても直接購入することが可能になっています。
分散型メディアの事例
Timeline
https://www.facebook.com/TimelineNews.tv/
Timeline はFacebookの動画を使ったサービスの中では日本一の存在です。
あらゆる年代の方にも興味が湧くような、幅広いジャンルの動画を配信しています。
Facebookいいね数は50万件近く(2017年7月現在)非常に大きい影響力をもつメディアと言えます。
Now This
https://www.facebook.com/NowThisNews/
Now This は2012年にリリースされた、分散型メディアの先駆け的存在です。
1日20本前後のオリジナル動画ニュースを配信しています。
Facebookいいね数は1000万件以上、Twitterフォロー数は90万以上、Instagramフォロー数は60万以上です。(2017年7月現在)
Business Insider
https://www.facebook.com/businessinsider/
Business Insider は、動画でニュースや生活情報などを配信するメディアです。
主な内容は社会・政治系で、1時間単位で新しい情報を配信しています。
Facebookいいね数は700万件 、Twitterフォロー数は200万件、Instagramフォロー数は97万件です。(2017年7月現在)
Spectee
海外のニュース映像に日本語で字幕テロップをつけて配信するメディア。
更新頻度はさほどではありませんが、一定の視聴者を獲得しています。Facebookいいね数は5千ほど。(2017年7月現在)
Buzz Feed Japan
https://www.facebook.com/BuzzFeedJapan/
Buzz Feed は、全世界に12のバージョンと18のオフィスを構えるグローバル企業です。
Buzz Feed Japanは、2016年1月にリリースされてから瞬く間に高支持を得るメディアになりました。
Facebookいいね数は1千万件以上、Twitterフォロー数は550万件、Instagramフォロー数は300万弱です。(2017年7月現在)
KURASHIRU
https://www.facebook.com/kurashiru.net/
KURASHIRUは、Dely株式会社が運営する女性向けの動画メディア。
たった5ヶ月で国内月間再生数は1億回を記録。
Facebookいいね数は100万件、Twitterフォロー数は24万程度、Instagramフォロー数は16万件以上です。iosアプリもあります。
DELISH KITCHEN
https://www.facebook.com/DelishKitchen.tv/
DELISH KITCHENはエブリーが運営する料理動画メディア。若い女性が主な視聴者で、料理のレシピや作り方を紹介しています。
Facebookいいね数は140万件以上、Twitterフォロー数は13万以上、Instagramフォロー数は95万以上です。(2017年7月現在)
MINE BY 3M
https://www.facebook.com/mineby3m/
MINE BY 3Mは2015年9月にリリースされた、ファッション動画のメディアです。
マガジン形式で、月間再生回数は○億回、利用者数は200万人を突破しています。Facebookいいね数は70万件以上、Twitterフォロー数は2万以上、Instagramフォロー数は10万以上です。(2017年7月現在)
KALOS
https://www.facebook.com/KALOS.everytv/
KALOS はメイクやヘアアレンジ、ネイル、ファッションの動画を配信するエブリー運営の動画メディアです。Facebookいいね数は40万件以上、Twitterフォロー数は1200程度、Instagramフォロー数は2万4千程度です。(2017年7月現在)
C CHANNEL
https://www.facebook.com/cchantv/
C CHANNELは2015年4月にリリースされた、女性向け動画メディア。
スマートフォンアプリのダウンロード数は300万DLを記録。日本国外での再生が大半で、月間再生回数は6億回を突破しています。
Facebookいいね数は900万件以上、Twitterフォロー数は30万以上、Instagramフォロー数は27万程度です。(2017年7月現在)
まとめ
自社サイトを持たず、主に動画の投稿コンテンツだけで運用する分散型メディア。まだまだ新しい手法ではありますが、いくつかの企業は既に大きな成功を収めています。
Webサイトの運営や集客を行う必要がないといったメリットがあり、ネイティブアドやコンテクスチュアルコマースなどで活用することが期待できます。
SNSが情報収集の中心になりつつある今、分散型メディアは大きな成長可能性を秘めた手法だと言えるでしょう。