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マンションを売却した時、仲介手数料や税金はいくらかかるの?費用を解説

所有しているマンションを売却する際、気になるのは「売却するためにいくらかかるのか」という点ではないでしょうか。

また、売却すると数百万〜数千万円のお金が手元に入ることになるので、「一体いくら税金を払わないといけないのか…」と心配する人も少なくありません。

実際にはマンションを売却しても、税金がかからない人のほうが圧倒的に多いです。

税金よりも心配すべきは、売主にとって負担が大きい「仲介手数料」や「新居への引っ越し費用」。

今回は、マンションを売却する際にかかるさまざまな費用について、具体的な例を挙げてわかりやすく解説します。

売却したことで戻ってくるお金についても紹介しますので、損をしないマンション売却を成功させましょう。

目次

マンションを売却した際にかかる税金

マンションを売却した際には、以下の「税金」がかかります。

  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 登録免許税

しかし実際には、多額の税金を払わなければならないケースはほとんどありません。

マンションを売却した際にかかる税金について、具体的に見ていきましょう。

譲渡所得税

譲渡所得税とは、マンションを売却した際に得た「利益(譲渡所得)」に対してかかる税金のこと。

譲渡所得にかかる「所得税」「住民税」「復興特別所得税」の3つをまとめて、譲渡所得税といいます。

マンション売却にかかる譲渡所得税の税率は、以下の通りです。

所有期間所得税復興特別所得税住民税合計
5年以下30%0.639%39.63%
5年超15%0.325%20.32%

マンションを売却する際にかかる譲渡所得税は、所有していた年数によって異なります。

5年以下の場合は約40%、5年を超える場合は約20%です。

譲渡所得税のポイントは、「マンション売却時に得た利益に対してかかる税金」ということ。

つまり、マンションの購入価格よりも安く売却した場合には、譲渡税はかかりません。

たとえば、3,500万円で購入したマンションを5,000万円で売却すると、1,500万円の利益が発生するので譲渡所得税の対象となります。

(細かくいうと、1,500万円の利益から、マンションを売却するためにかかった「経費(不動産業者に支払う仲介手数料など)」を差し引いた金額に税金がかかります。)

一方、3,500万円で購入して2,000万円で売却する場合は、買値より売値のほうが安い=利益は「0円」なので、譲渡所得税の対象にはなりません。

この例のように、マンションの購入価格よりも安く売却する人が圧倒的に多く、譲渡所得税がかからないケースがほとんどなので、あまり心配する必要はないでしょう。

印紙税

印紙税とは、主に商取引に使われる文書に対してかかる税金のこと。

マンション売却では、「売買契約書」に貼付する収入印紙代をいいます。

不動産売買時にかかる印紙代は、以下の通りです。

売却価格本則税率軽減税率
100万円を超え 500万円以下のもの2千円1千円
500万円を超え 1,000万円以下のもの1万円5千円
1,000万円を超え 5,000万円以下のもの2万円1万円
5,000万円を超え 1億円以下のもの6万円3万円

※平成26年4月1日〜令和6年3月31日までに作成される不動産の譲渡に関する契約書には、軽減措置が講じられています。

印紙代はマンションの売却価格によって異なりますが、5,000万円以下で売却する場合の印紙税は10,000円です。

もしも印紙を貼り忘れたなどで印紙税を納めなかった場合、3倍の過怠税が課されるので注意しましょう。

登録免許税

マンション売却時に売主にかかる登録免許税とは、抵当権を抹消するための登記費用をいいます。

マンションを購入する際、多くの人は住宅ローンを組んで購入しているため、抵当権が設定されています。

そして、住宅ローンが残っている物件を売却するには、住宅ローンを完済して抵当権を抹消する手続きが必要です。

抵当権抹消の登記費用は、マンションの場合1室2,000円かかります。

ちなみに、この手続きはとても重要かつ複雑なので、司法書士に依頼するケースがほとんどです。

(次の章で司法書士に依頼する手数料についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。)

マンションを売却した際にかかる手数料

次に、マンションを売却する際にかかるさまざまな「手数料」について説明します。

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 住宅ローンの繰上げ返済手数料
  • 抵当権抹消にかかる費用

中でも不動産会社へ支払う仲介手数料は、マンション売却時にかかる費用の中でも高額になるので、しっかり把握しておきましょう。

不動産会社への仲介手数料

不動産会社に依頼してマンション売却が成立すると、不動産会社へ「仲介手数料」を支払います。

仲介手数料の上限額は売却価格によって、以下のように異なります。

200万円以下の場合・・・売却価格の5%+消費税
400万円を超える場合・・・売却価格の3%+6万円+消費税

たとえば、2,000万円でマンションを売却した場合の仲介手数料は、726,000円です。

この金額は法律で決められている上限額なので、不動産会社によってはもっと安い場合もあるでしょう。

追加で広告費が請求される場合も

また仲介手数料とは別に、追加で「広告費」がかかる場合もあるので合わせて説明します。

売主が不動産会社に支払うのは、基本的には仲介手数料のみです。

しかし、売主が「なるべく早く売りたいから大々的に宣伝してほしい」などと希望した場合には、さらに広告費をかけて宣伝活動を行います。

具体的には、特別にオープンハウスを開催したり、ほかの物件よりも目立たせて広告したりといった活動です。

注意しなければいけないのは、売主が広告費を支払うのは「売主から特別な宣伝活動を依頼した場合」のみ。

不動産会社の判断で特別な宣伝活動を行ったからといって、事前に売主が了承していなければ、追加広告費を支払う義務はありません。

中には売主の許可なく、当たり前のように広告費を請求する不動産会社もいるので気をつけましょう。

そうとはいえ、「駅近・築浅」など需要が高いマンション以外は、買主が見つかりにくいことも事実です。

売主は物件や自分の状況を考慮して、追加広告費をかけるべきかどうかを見極める必要があります。

また、広告費の上限は決まっていないため、「どんな広告にいくらかかるのか」を必ず事前に確認しましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済手数料

住宅ローンが残っているマンションを売却する場合、売却と同時に住宅ローンを完済するのが条件です。

したがって、住宅ローンの繰り上げ返済をすることになるため、繰り上げ返済手数料がかかります。

手数料は銀行によって異なりますが、窓口で手続きすると1万円〜2万円が相場。

近頃はインターネットで手続きすると、無料になるケースも多いです。

抵当権抹消にかかる費用

住宅ローンを借り入れてマンションを購入すると、抵当権を設定することになります。

そして、マンション売却時に住宅ローンを完済すると、抵当権を抹消する手続きが必要です。

(前章の「マンションを売却した際にかかる税金」の中の、「登録免許税」がこれにあたります)

抵当権抹消の登記費用は、マンション1室の場合2,000円。

この手続きは売主が自分で行えるものの、とても複雑かつ重要なことなので、司法書士に依頼する人がほとんどです。

司法書士への依頼料も含めて、1〜2万円前後かかるとみておきましょう。

そのほかにかかる費用

マンションを売却する際、税金と手数料以外でどのような費用がかかるでしょうか。

  • 新居への引っ越し費用
  • 新生活のための準備費用

これらをまとめると数十万円かかる場合もあるので、事前にリストアップしておくと安心です。

新居への引っ越し費用

不動産会社への支払いのほかに、意外と負担になるのが「新居への引っ越し費用」です。

引っ越し費用の相場は、シーズンによって大幅に変わります。

もっとも高くなるのは引っ越しが集中する3〜4月上旬、比較的安いのは5〜2月頃。

繁忙期以外だと、単身者の引っ越し費用は3〜5万円、家族4人での引っ越し費用は8〜10万円ほどかかるでしょう。

また、大型家具やピアノなどがある場合は、玄関から出し入れできずにクレーンを使うケースも。

その場合は追加で費用が発生するので、引っ越し業者の見積もりの際に確認しましょう。

新生活のための準備費用

新生活のための準備費用も、忘れず用意しておきたいところ。

  • カーテン
  • 家具
  • 家電

新居に合わせてインテリア用品や家電を新調すると、数万円〜数十万円かかります。

また、意外と見落としがちな以下の費用についても、頭に入れておきましょう。

  • 今まで使っていた家具を手放すための「粗大ゴミ費用」
  • エアコン・テレビ・洗濯機などの家電を廃棄するための「家電リサイクル料金」

売却するマンションのハウスクリーニング代

お部屋をきれいにしてから買主へ引き渡したい場合には、ハウスクリーニング代がかかります。

費用は部屋の広さや業者によってまちまちですが、3LDKのマンションでおおよそ7〜10万円が相場です。

スケジュールには余裕を持って、業者へ問い合わせてみましょう。

【モデルケース①】購入時よりも安値で売却した場合

よりわかりやすくイメージするために、「20年前に3,500万円で購入した3LDKのマンションを2,000万円で売却した」場合を想定して、売却にかかる費用を解説します。

【物件の売買価格】
購入価格:3,500万円(2007年8月)
売却価格:2,000万円(2022年3月)
※頭金500万円を用意して、住宅ローン3,000万円を借り入れ

譲渡所得税0円
※購入価格より売却価格の方が安いため譲渡所得税は発生しない
印紙税(売買契約書に貼付する収入印紙代)10,000円
※5,000万円以下の売買時の印紙代
登録免許税(抵当権抹消費用)15,000円
※住宅ローン返済中であれば、抵当権の抹消が必要
仲介手数料726,000円
※2,000万円×3%+6万円×消費税(概算)
住宅ローン残高1606万円
※3,000万円借り入れ35年固定金利1.35%で試算
住宅ローン繰上げ返済手数料0円
※金融機関や手続き方法により異なる
手元に残るお金3,189,000円
※住宅ローンの返済がなければ19,249,000円

今回のシミュレーションでは、手元に約319万円残りました。

住宅ローンの残高によって、手元に残るお金に大きな違いが出てきますね。

また今回は、売却にかかる費用を少しでも安く抑えるために、住宅ローンの繰り上げ返済手続きをインターネットで行い「0円」にしました。(窓口で手続きすると1〜2万円が相場)

【モデルケース②】購入時よりも高値で売却した場合

近年は都心部のマンション高騰が続いているため、購入時よりも高値で売却した場合も想定してシミュレーションしてみましょう。

「都内で6年前に7,000万円で購入した3LDKのマンションを8,000万円で売却した」場合を条件とします。

【物件の売買価格】
購入価格:7,000万円(2016年10月)
売却価格:8,000万円(2022年3月)
※頭金500万円を用意して、住宅ローン6,500万円を借り入れ

譲渡所得税0円
※マイホーム売却の特別控除が適用されるため、譲渡所得税は発生しない
印紙税(売買契約書に貼付する収入印紙代)30,000円
※5,000万円を超えて1億万円以下の売買時の印紙代
登録免許税(抵当権抹消費用)15,000円
※住宅ローン返済中であれば、抵当権の抹消が必要
仲介手数料2,706,000円
※8,000万円×3%+6万円×消費税(概算)
住宅ローン残高6,756万円
※6,500万円借り入れ35年固定金利1.35%で試算
住宅ローン繰上げ返済手数料0円
※金融機関や手続き方法により異なる
手元に残るお金9,689,000円
※住宅ローンの返済がなければ、77,249,000円

モデルケース②では、手元に約969万円残りました。

仲介手数料などの必要費用を差し引いても、約700万円の利益です。

利益が出たということは譲渡所得税の対象となるはずですが、譲渡所得税がかかっていないのはなぜでしょうか。

実はマンションを売却する際には、「譲渡所得の特別控除」が受けられる場合があります。

今回のケースでは、「マイホーム(居住用財産)を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を利用しました。

これは、マイホームを売ったときは所有期間の長短に関係なく、譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができるというものです。

今回のケースでは約700万円の利益が出たものの、「3,000万円特別控除」を使って譲渡所得は0円となりました。

ただし、3,000万円特別控除を利用するには要件があり、マイホームを売ったすべての人が利用できるわけではありません。

マンションを売ったあと、新たに住宅ローンを組む際に「住宅ローン控除」を受けるのであれば、3,000万円特別控除と併用はできないので注意しましょう。

売却したことで戻ってくるお金について

ここまでマンションを売却した際にかかる支出について説明しましたが、反対に売却したことで戻ってくるお金について解説します。

住宅ローンの保証料

住宅ローンの借入時には保証会社に保証料を支払っていますが、売却する際に繰り上げ返済をすると、保証してもらう必要がなくなります。

そのため、残りの期間の保証料が返金されます。

返戻率は保証会社によって異なりますが、35年ローンで購入したマンションを10年目に売却・繰り上げ返済すると、戻ってくる保証料はおおよそ3分の1。

詳しい金額については、加入している保証会社へ問い合わせましょう。

火災保険の返金分

火災保険料も住宅ローンの保証料と同じく、期間が満了していない場合は残りの期間の保険料が戻ってきます。

金額は保険会社によって異なりますが、契約期間10年で5年目に解約した場合、戻ってくるのは保険料の2分の1ほど。

詳しい金額は保険会社へ問い合わせましょう。

注意すべき点は、売却・引っ越ししたからといって、自動的に解約されるわけではないということ。

(たとえ次の入居者が同じ保険会社と契約したとしても、保険会社が解約の案内をくれることはありません)

必ず自分から保険会社へ連絡して、解約の手続きを行いましょう。

固定資産税の日割り分

固定資産税は、1月1日時点の不動産所有者が「納税義務者」となります。

(年度途中で所有者が変わっても、その年の納税義務者は変わりません)

売却する年の納税義務者である売主は、買主に対して売却後の期間分の固定資産税を日割りで請求できます。

たとえば、売主が5月末に固定資産税を納付(毎年5月頃に納付書が届きます)して、8月15日に引き渡した場合、8月16日〜12月31日までを日割り計算して、決済時に合わせて請求できるのです。

通常は不動産業者が計算して買主に請求してくれるので、売主のやることは書面で確認する程度と考えてよいでしょう。

マンションの管理費や修繕費の日割り分

マンションの管理費や修繕費も、日割り計算して買主に請求できる費用です。

基本的に管理費・修繕費は月払いしていることが多いので、引き渡した日から月末までの分を計算しましょう。

たとえば、8月15日に引き渡した場合は、8月16日〜8月31日分を請求できます。

管理費や修繕費は、固定資産税に比べると細かいお金で見落としがち。

マンション売却で損をしないよう、買主に請求できる金額は事前に把握しておくと安心です。

よくある質問

マンションを売却する際にかかる費用について、よくある質問をまとめたので参考にしてください。

仲介手数料はいつ払うの?

不動産会社へ支払う仲介手数料は成功報酬なので、売却が完了した(=引き渡しが終わった)タイミングで支払うのが基本的な考え方です。

しかし不動産会社によっては、売買契約が締結した時点で50%、引き渡し後に残りの50%を払うケースもあります。

仲介を依頼する際に、仲介手数料の支払うタイミングについても事前に確認しましょう。

買主からの手付金はいつ、いくらもらえるの?

買主からの手付金は、売買契約が締結したタイミングです。(売主が仲介手数料を支払うタイミングと同じ)

手付金の相場は、物件価格の5〜10%に設定することが多いです。

気軽に解約されないよう安すぎる手付金はおすすめできませんが、あまりに高額だと購入希望者が見つかりにくくなるリスクもあります。

手付金は原則現金で支払われますが、これは契約を保証するお金なので、仲介手数料には回さず残しておくのが一般的です。

まとめ

マンションを売却する際には、税金・手数料・そのほかの費用など、さまざまなお金がかかります。

中でも売主にとってとても負担が大きいのは、不動産業者に支払う「仲介手数料」です。

そして新居に引っ越すための費用(引っ越し代金・家具家電費用)も、思いのほかかかるでしょう。

支払うタイミングになって慌てないよう、「いつ・なにが・どれくらい」かかるのか把握するのがなにより大切です。

売却したことで戻ってくるお金もあるので、請求し忘れないよう事前にリストアップしましょう。

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